ドラえもん のび太と竜の騎士
画像表示切り替え監督: | 芝山努 |
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出演: | 大山のぶ代、小原乃梨子、肝付兼太、たてかべ和也、野村道子 |
時間: | 93分 |
公開: | 1987年 |
ジャンル: ファミリー、アドベンチャー |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2012年04月27日 | 見た回数: 2回
柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2011年06月13日 | 見た回数: 1回
ドラえもんを見てて腹が立つのは、「その問題を解決する方法は、たとえば<もしもボックス>に代表されるような禁じ手系の道具を封じたとしても、お前だったら100通り以上あるだろう」と思えてしまうところが一つあげられる。
誰それがいない、あれこれがないのだったら<とりよせバッグ>を使えよ、とか。そういうとき<どこでもドア>が役に立つんじゃないのか、とか。暑いんだったら<あべこべクリーム>ってものがあったんじゃないのか、とか(あと類似機能の道具についてもいつか難癖をつけたい)。
でも、ほかにも腹の立つことはあって、たとえば今回だと、<マルバツ占い>という道具が出てくる。なんだその卑怯な道具! なんでも解決できちゃうじゃないか、というより、その道具はどこまで何を知ってるのだ??
・・・ちょっと取り乱しました.ただ、この<マルバツ占い>はそれなりにドラマティックな演出にも一役買っているのです。だからそんなに悪く言ってはいけない(ということは理性ではわかる)。
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タイムパトロール嫌いの奥さんは事前に見てて、腑に落ちない、ということを言っていました。そこで「なぜ、タイムパトロールはドラえもんを摘発しないのか」という議論を数分したのですが、今回の作品でひとつ仮説が産まれました。
それは<ドラえもんの介在した歴史だけが正式な歴史>といういわば<ドラえもん中心史観>説です。
今回の作品など、なんとドラえもんが地球の生命の救世主になってしまいます。いいのか、それ。
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物語は「センター・オブ・ジ・アース」的な、ジュール・ヴェルヌ世界とも言えるのですが、今回の作品、ちょっとよかったのは、いわゆる敵がいないところです。いつも悪役と戦うのを見て(とくに「ドラえもん のび太と銀河超特急」みたいな作品でさえも)、食傷気味だったのだけど、ヴィランレスなつくりにするだけで、けっこう気持ちよい作品になっていたと思います。というわけで一段階アップ。
竜に乗ってる竜騎士の絵は印章深く残ってるんですが、そのストーリーは全然覚えてない一本。見たとは思うんですがねー。この辺までは。
ちなみに、地底のお話でしたか。「ドラえもん のび太の海底鬼岩城」が「アビス」だとしたらこちらはなんでしょ?「ザ・コア」?そういえば土の中をずんずん船が進んでく所なんて若干かぶってる気もするぞ。でも意表をついて「サラマンダー」とか・・・
「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」と同様に結構スネちゃまの存在感が大きいんですが、基本的には「ドラえもん のび太の大魔境」やらとそう変わらんお話。まぁ、見てる年齢層が限られる分、似たようなお話でも見てる人らはどんどん入れ替わってくれるという好循環があるんで問題ないんでしょう。
ちなみに、異種族との交流の点では若干の薄さはあるものの、恐竜滅亡のプレッシャーや、それを知らない竜族の皆さん(ん?ドラえもん一派も知らんかったんか?)との攻防。
竜族の成り立ちと一派の関連などなかなかに後半の盛り上がりがありましたね。
この辺くらいになってくると、全7作のどの辺の話の部分がどうだ。とかかぶっている所も多く、若干飽きが出てくるのも事実ですが、なかなか悪くない出来だったんじゃないですかね。