風の谷のナウシカ

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監督:宮崎駿
出演:島本須美、納谷悟郎、松田洋治、高畑勲、辻村真人
時間:116分
公開:1984年
キャッチコピー:
少女の愛が奇跡を呼んだ
ジャンル:
SFアニメ(日本)ファンタジードラマ

コメント一覧

柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2024年05月26日 | 見た回数: とてもたくさん

京都市京セラ美術館の「金曜ロードショーとジブリ展(2024年4月12日(金)~6月29日(土) )」に行ってきたので視聴。

いちいち映画部に記録していないけど、ジブリ作品はうちではしょっちゅう流れている。今回は、ジブリ展を見たという記録目的で。

でべ | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2011年05月08日 | 見た回数: 1回

全編通してあまりにも見たことあるシーン、聞いたことのある台詞ばかりなのに、ちゃんと知らない話だったのがずっと奇妙でした。黄金の草原を歩くナウシカもこれまでに幾度も見ていて、そこに行きつくまでの数々のピンチを驚きとともに迎えられず、残念な気持ちでいっぱいです。ちくしょうもっとハラハラしたかったぜ。
次回はもうちょっと落ち着いて、知ったうえで楽しめるといいな。

しかしなんと言うか、そりゃあ熱心なジブリファンは男ばかりだろうよ、と冒頭10分くらいで悟りました。どうにもナウシカが正統派すぎる。宮崎作品では「紅の豚」のフィオに続く、カンにさわる女の子キャラでしょうね。
デートでナウシカを見に行って自分は大満足で出てきたのに、なぜか彼女の機嫌は悪くなってて「あれ?おかしいな」なんて思った人が少なからずいるんじゃなかろうか。
わたしはもはや「女の子」ではないので、そこまでイラっとはしませんが。でも昔はフィオにムカムカしてたりしたんだなあと、懐かしくも甘酸っぱく思い出してみたり。

本編はナウシカのキャラクタも含めて、これが宮崎駿だ!と言わんばかり。ほかの作品にくらべてもっとずっと根本的な、その後の作品はすべてはナウシカから切り出したものを再構築していると言われても納得する。「宮崎駿てどんなひと?」「ナウシカを作ったひとだよ」これで紹介は事足ります。派手ではないけどみっちり詰まってる。
このごろはだんだんナウシカの欠片が足りなくなって来たのかしら。

引き続きコメンタリを見たら追記します。

柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2010年03月13日 | 見た回数: たくさん

何回も見たことがある作品なんですが、今回はそれでも10年ぶりくらいだと思う。前に見たのはもうずいぶんと昔。

で、何回も見ているくせに、今回わかったかなり基礎的な部分がたくさんある。ほんま、ぼうっと見てたんだなト。

今回、ひさしぶりに見た理由は、先日、ブライアン・W・オールディスの『地球の長い午後』を読み、その本があんまりにも衝撃的な内容だっただけでなく、1962年(日本語訳77年)だったので、きっとこの独特の世界観はナウシカに影響を与えているに違いない、と思い見たのですが、まあその検証なんかは放っておいて、2歳男児も5歳女児を含む家族一同釘付けで過ごせました。

さて、上述の「かなり基礎的な部分」というのは、たとえば後半でペジテの難民船(?)が、トルメキアのコルベット(攻撃機)に襲われますが、あれはアスベルのガンシップが襲った船団の生き残りなんですね。

また、じつは大海嘯をひきおこすための生け贄の王蟲は、あれはペジテが風の谷のトルメキアをやっつけるために送ったものなんですね。

いや、冒頭に書いた通り、ほんとうに基本的にぼうっと見ていたのが再確認されたのですが、同時に今回考えながら見たことで結構印象的だったのは、この作品の主人公「ナウシカ」は残念ながらほかのジブリアニメ(当時はトップクラフトらしいですが)にくらべるとかなり薄めの人物像だ、ということでした。

たとえば「天空の城ラピュタ」のパズーとシータは、単純に素直で元気な子供たちとしてキャラクタがきれいにできていますが、ナウシカは、

  • なぜか幼い頃から腐海の生き物に魅入られている
  • 非常に若いながらも独自の理論展開で腐海の機能についての仮説を持って、実証実験段階まで進んでいる
  • 類い稀なる運動/戦闘能力を持ち、プロの兵隊4〜5人を一瞬で殺すことができる
  • 機械類の扱いにも長け、ガンシップ、メーヴェなどを自在に操り、ついでに風車の修理もできちゃう
  • 村長の娘として非常に高いカリスマ性を持ち、村人からの信頼もあつい
  • なぜかナウシカのいうことだと、腐海の生き物も理解をする
  • 高いところから落ちても平気

最後のひとつは冗談だとしても、ちょっとひとりの女の子に常人離れした要素を詰め込み過ぎで、逆に薄っぺらくなってしまうように思いました。

でも、だからってこの作品の評価には何にも影響しません。人物なんて飾りです。この話の醍醐味は、圧倒的な異世界観と説明など不要、迫力で突っ切るラストシーンです。このラストシーン、見終わった後、コーヒーを一杯飲んで「で?」と尋ねられて説明できる人っているのでしょうか? 基本的には「未知との遭遇」や「2001年宇宙の旅」が圧倒的な光量で有無を言わせずエンカウンターを表現したようなのと同類じゃないのかなーと。

つまり、今回は、意識的に見たけど、じつは正直、お話はよくわかんなかったんです。そんでも見終わった後、「やっぱりおもしろかったなあ」と、奥さんと嘆息し満足。まあ、もうそれでいいかなーと。

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