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柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2009年05月30日 | 見た回数: 1回
昨日は「ボスは意外に現場に来る」シリーズで、もう一本みたのは、「ユージュアル・サスペクツ」でした。
さておき、最近はリドリー・スコットと相性が悪いのでしょうか。そんなに期待はしていなかったものの、それほど面白くはなかったです。
あんまり文句を付けようと思うような配役ではないのですが、中東情勢のトピック性に着目しただけのエンターテイメントくらいにしか思えませんでした。いや、メッセージを抽出しようと思えば、なにか抽出できると思うのですが、たとえば戦争ものでも「ディア・ハンター」をみたあとの、言いようのない気持ちを思い出すと、うーん、なんなんでしょうね。あ、非常に精度の高い監視衛星の描写は面白かったかな。
ちなみにこの感想冒頭でふれている、「現場に出てくるボス」は、ラッセル・クロウではなくって、ヨルダン情報局(GID)局長です。けっこう危なそうなところでも、ひょいひょい出てきます。人材不足なのかな?
ところで、三十も半ばにさしかかって、思うのは、この三十半ばという年齢が意外に大人のようでないことです。これは、何歳の人でも感じることらしいのだけど、ハイティーンくらいまでの自己年齢意識は、この世代の自己年齢意識にくらべればもうちょっと実感にあったものだった気がする。
似たようなことを映画に対して思う。小さい頃、両親が映画を見ている。くだらない映画も見るが、いわゆる難しい映画も見ている。僕には、そういう難しい映画はまだみられないが、大人になったら政治や経済についての理解が深まって、何のことだかわかるようになるのかしら、と思っていた。しかし、親の年代になってわかったことだが、意外に大人は当時、それほど難しいものをみていた訳でなく、むしろ、子供とも共有できるような「かっこうよさ」や「かわいさ」の価値観の延長線上のストーリーを飽きることなく再生産しているのだなという感慨だった。
日米双方がやっている愚民政策の成功か、むかしにくらべてもエンターテイメント性の高い作品の比率と生産効率は上昇したが、このワールド・オブ・ライズは、きっと子供の頃の僕からしたら、上述の難しそうな映画にはいるような気がするけど、んー、なんていうか、こんなものなのかなー。
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昨日は「ボスは意外に現場に来る」シリーズで、もう一本みたのは、「ユージュアル・サスペクツ」でした。
さておき、最近はリドリー・スコットと相性が悪いのでしょうか。そんなに期待はしていなかったものの、それほど面白くはなかったです。
あんまり文句を付けようと思うような配役ではないのですが、中東情勢のトピック性に着目しただけのエンターテイメントくらいにしか思えませんでした。いや、メッセージを抽出しようと思えば、なにか抽出できると思うのですが、たとえば戦争ものでも「ディア・ハンター」をみたあとの、言いようのない気持ちを思い出すと、うーん、なんなんでしょうね。あ、非常に精度の高い監視衛星の描写は面白かったかな。
ちなみにこの感想冒頭でふれている、「現場に出てくるボス」は、ラッセル・クロウではなくって、ヨルダン情報局(GID)局長です。けっこう危なそうなところでも、ひょいひょい出てきます。人材不足なのかな?
ところで、三十も半ばにさしかかって、思うのは、この三十半ばという年齢が意外に大人のようでないことです。これは、何歳の人でも感じることらしいのだけど、ハイティーンくらいまでの自己年齢意識は、この世代の自己年齢意識にくらべればもうちょっと実感にあったものだった気がする。
似たようなことを映画に対して思う。小さい頃、両親が映画を見ている。くだらない映画も見るが、いわゆる難しい映画も見ている。僕には、そういう難しい映画はまだみられないが、大人になったら政治や経済についての理解が深まって、何のことだかわかるようになるのかしら、と思っていた。しかし、親の年代になってわかったことだが、意外に大人は当時、それほど難しいものをみていた訳でなく、むしろ、子供とも共有できるような「かっこうよさ」や「かわいさ」の価値観の延長線上のストーリーを飽きることなく再生産しているのだなという感慨だった。
日米双方がやっている愚民政策の成功か、むかしにくらべてもエンターテイメント性の高い作品の比率と生産効率は上昇したが、このワールド・オブ・ライズは、きっと子供の頃の僕からしたら、上述の難しそうな映画にはいるような気がするけど、んー、なんていうか、こんなものなのかなー。