藁の楯
画像表示切り替え監督: | 三池崇史 |
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出演: | 大沢 たかお、松嶋 菜々子、岸谷 五朗、伊武 雅刀、永山 絢斗 |
時間: | 125分 |
公開: | 2013年 |
キャッチコピー: 日本全国民が、敵になる── | |
ジャンル: アクション、サスペンス |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2014年06月03日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2013年01月27日 | 見た回数: 1回
役者は悪くなかったような気がする。山崎努氏も悪役の藤原竜也氏も。
でも、なんだろうな。とっても三池崇史氏らしい映画で、うまくいえないんだけど、ストーリーを忠実に追って、映画化するとこうなりますよ、という感じなんだと思う。
「ゼブラーマン」は、ああいうふうに少々だらだらしててもよかったんだけど、数を見ていくと、残念ながら、あんまり僕と相性がいい監督じゃあないんだろうなと思っちゃう。
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上述の通り、役者は悪くなかったのだけど、なんちゅうかね、お話がね、ぜんぜん乗れなかったです。
いろんな人にいろんな理由があってお金が欲しいというのはわからないではない。でも、凶悪殺人犯を殺しにくる一般人たちにも理由がある、という描写では何がいいたかったんだろう。
でもって、みんなそんなにお金で解決しようって思うもんだろうか。
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役者は悪くないけど、プロらしからぬ振る舞いや、非現実的すぎる展開にも、あんまりにも程度の低い作戦行動にも、ちょっとおえってなっちゃう。どんな金持ちが警察上層部まで買収しているとしても、絶対にもっと合理的な方法があるはずと思えてならない。
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僕は、士郎正宗の漫画が好きでよく読んでるけど、彼の漫画に二つ、印象的な台詞がある。
ひとつは『アップルシード』で、
ハムラビ方式で流れは変わらんぜ
というような台詞。
もう一つは、『攻殻機動隊』で
自分の家族が殺されても聖人面してるような奴らさ
というようなことば(二つとも正確な引用ではありません)。
登場人物の台詞なので、士郎正宗の考えをそのまま書いてる訳じゃないと思うけど、とくに『攻殻機動隊』のセリフについては、長い間、考えさせられました。
人の心があれば、家族や友人が殺されて冷静でいられる訳がない、ということは、痛いほど想像ができます。
でも、お金があったら、この映画みたいなテロを先導するようなことをしていいもんだろうか。それだって、納得できるのだろうか。
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刑罰は、情状酌量や世論への配慮ということで量刑がはかられることがあっても、原則、復讐のためにある訳でなく、犯罪の抑止のためにあるのだと思うのだけど、この映画みたいに描写されると、なんだか不快感ばっかりのこってしまう。
似たような映画でメル・ギブスンの「身代金」って映画があったけど、あれはそんなに不快じゃなかったような気がする。覚えてないからだけかもしれないので、何ともいいがたいけど。
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あんまり論旨のはっきりしない、ぐだぐだしたコメントだけど、書かないと、そのままになっちゃいそうなので、とりあえずアップしてしまいます。どうぞあしからず。
報酬のターゲットは逃がすことではなく、殺すことと、全く逆なんですが、なんでか「SWAT」を思い出しました。あれもたいして面白くはなかったんですが、こちらもなんとなくおんなじ印象。でも派手な割に大味でお金かけてて、よくある裏目裏目の邦画大作だと思ってたんで、そこまでダメダメってわけでもなかったです。
海外でも上映された・・・とか言われても、んなもんスポンサーの財力でなんとでもなるだろうに。とか悪い方にイメージを持っていたので、その分通常よりはスタート地点が低めだったってのもあるかもしれません。
三池崇史の作品ってのは知らなかったんですが、取り立てて「こりゃひどい。」というような邦画大作にありがちながっかりな感じもそんなになかったし、展開も早くてそんなにだらだらした感じもない。
でもなんだかんだで『なんでなん?』「そこはなぜ??」というような突っ込みどころもあるはあるんでですよねー。ありえない演出と若干くどい話の持ってきかたとか、ちょっと残念な部分も所々あって、それが受け付けにくかったりね。
でもまぁ、スタートが低かったこともあって、そこまで悪くはなかったですよ。そんなにはね。久々の映画部なので甘めの評価で。