サマータイムマシン・ブルース

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監督:本広克行
出演:瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、ムロツヨシ
時間:107分
公開:2005年
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BACK TO THE 昨日!!!
タイムマシン ムダ使い
ジャンル:
SFコメディ青春

コメント一覧

でべ | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2009年09月13日 | 見た回数: 2回

私の発見のつもりだったんだけど、すでにどこかで誰かが言っているのかもしれないなあ。それにもしかしたら誰かの反感を買う話なのかもしれないなあ。あおおらかな心で聞いてください。もちろんご意見は聞きますので。

タイムマシンの類型は「ドラえもん型」「バック・トゥ・ザ・フューチャー型」「ドラゴンボール型」の3つである、と思う。タイムトラベルものの映画や本や漫画でもほとんど3つのどれかに当てはまる。

1.ドラえもん型
必然型。過去や未来で何をしても歴史が変わることはない。時間を飛び越えることも行った先で何をするかも歴史はすべて包括して誰かのせいで流れが変わるなんてありえない。二時間後のドラえもんを現在に連れてくれば、二時間後には二時間前のドラえもんが呼びくる。絶対に回避できない。
※ドラえもんが来なければ、のび太はしずかちゃんとは結婚できなかったという大きな矛盾があるんだけど、これはたしか正式な言い訳があったはずなのでそっちを参考に。
とにかく私はこの型のお話が一番好き。過去と未来と現在に張り巡らせた伏線がばちっと決まったときの爽快感がたまらん。

2.バック・トゥ・ザ・フューチャー型
分岐型。詳しくはドクが「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」で説明してくれた通り。過去を変えればそこから時間が分岐して現在が変わっちゃう。もともとの現在はなくなってしまう(のかな?)ので正確には「分岐」ではないのかもしれないな。とにかく過去でパパとママがキスしないとマーティはどんどん存在が薄くなっていくし、ある流れに導くために画策することができる。
バック・トゥ・ザ・フューチャーはとっても良くできた映画だから素直にドキドキできるけど、過去であれだけ大暴れしたら、現在の変化はそんなもんじゃ済まんだろう、とも思ったり。

3.ドラゴンボール型
平行分離型。誰かがタイムトラベルした時点で時間軸が一本増える。だからトランクスが現在でいくら頑張っても「自分がいた未来」の状況は変わらない。あっちの未来とこっちの未来が同時に存在する。
これは他で見たことないな。鳥山氏が考えるのが面倒くさくてこうなったみたいだし(要出典)。

ようやく「サマータイムマシン・ブルース」の話ですが。
実はもともと思い入れのある作品なのです。原作の舞台公演は、ヨーロッパ企画という劇団。彼らは私と同じ年、同じ京都で演劇をしていたので、直接のつながりはないものの昔から知っていた。そして彼らの作品が好きだった。だから何となく活躍してくれて嬉しい、というのがあってその分点数が上乗せされる。
彼らのタイムマシンはドラえもん型。しかもその性格をいかんなく発揮してくれるあたりが憎い。本人たちも意識していたはずで、舞台公演のときのタイムマシンは見た目もばっちり「あの」タイムマシだった。バック・トゥ・ザ・フューチャー型のダイナミックな話の展開と違って、ドラえもん型は「緻密に組み立て」→「徐々に答え合わせ」→「なんとなく分かっちゃいました?」という展開。絶妙で爽快です。
残念なのは「やっぱり」原作の方が良かったってこと。これは原作ものの悲しい定めなのでしょうがない。舞台は固定のセットなので、ずーっとSF研の部室で話が進む一場面もの。今風に言うならソリッド・シチュエーション?場面が制限されているのにうまくやるなあと関心もすればそこが面白かったりもするんだけど、映画では当然ながら色んな場所で撮影できちゃうのでより「普通」に。特殊な設定だからこその面白みが減っちゃうような。あとは舞台のSF研の部員たちが本当に仲良しに見えたのに対して、映画はどうもよそよそしかったこと。舞台の劇団員たちは実際に仲が良くお互いの「ノリ」も分かっているだろうから当然なんだけど・・・。だから見どころは舞台の役者さんたちが演じている2030年のSF研かもしれません。いい「ノリ」してます。

最後のいい話かつ説教くさい女の子のせりふがなければ「おすすめ!」の映画です。

石田憲司 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2009年05月29日 | 見た回数: 2回

前に見た映画「フライング☆ラビッツ」の反動で、ぜひ安心してみれる作品が見たいぞ。という動機によって久々に見た今作。
舞台っぽい(もとがそうだし)のですが、とても良い出来。お金をかけた大作も、宣伝や女優さんを見せるだけの映画もたくさんあって、つい「あいらぶはりうっど」とか思ってしまうのですが、日本映画も悪くはない。と感じれるのはやはりこういう作品なのかな。

まぁ、あのSF研のノリは好きですよ。さすがに会社をあのノリでとなると、「お、ちょっと待て!」となるかもしれませんがね。

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