ルーシー LUCY
画像表示切り替え監督: | リュック・ベッソン |
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出演: | スカーレット・ヨハンソン、モーガン・フリーマン、チェ・ミンシク、アムール・ワケド |
時間: | 89分 |
公開: | 2014年 |
キャッチコピー: 人類の脳は、10%しか機能していない 100%覚醒した彼女は、人類を救うのか?滅ぼすのか? | |
ジャンル: SF、アクション、サスペンス |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2020年06月03日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2015年01月23日 | 見た回数: 1回
四年生の娘が最近映画の予告編から映画についての評価──というか、期待を語るようになってきた。
彼女も映画を見続けててきて、けっこう経つが、予告編で映画をどうこう言うようになってきたのは割と最近だ。
以前、映画館に「ゴジラ(2014)」を見に行ったとき、宣伝で本作の予告編が流されたのだ。
娘はまあ、これが見たい、楽しみである、ということでレンタル屋さんに並んだので、早速借りてきた。
娘の期待通りだったかはわからないけど、感想としては、「訳の分からないところもあるがおおむね気に入った」とのこと*1。
* * *
で、僕の感想。僕も、娘と一緒に予告編を見たのだが、予告編時点では、テッド・チャンの『あなたの人生の物語(「メッセージ」)』のなかにおさめられている『理解』という短編みたいな話なのかな、と思っていた。
判官びいきの気持ちを刺激する「弱いものががんばる話」は、それはそれでいいのだけど、無敵の存在がその能力を存分に発揮するとか、無敵が、いかなるものなのか、無敵の存在はどのように思考するのかを描いてもらうのは、それはそれで別の快感がある。
テッド・チャンの『理解』も、特殊な病の治療を受けた人間が、脳の限界突破を経て人知を超えた能力を身につけていく話だ。
特別な存在となった主人公は、そのステージでこそ理解できる、彼なりに納得できる目標を立て、目的達成してい行き、その過程で常態の人間との対決もあり、ほぼ本作「LUCY」と似たような演出がある。
でもまあ、仕方ないわいなと思う。本作「LUCY」はハードSFというには荒唐無稽すぎて、あまりにも娯楽映画的。けっしてそれが悪いという訳ではないけれども、なんちゅうのかな、上述の「無敵」の表現があまりに陳腐で、あれだ、ここで使うべき言葉なんだろう「中二病」的な演出に終始する。
スカーレット・ヨハンソンはかわいらしいのだけど、あんな何もかんも悟ったような主人公を演じるのは、恥ずかしかったんじゃないのかなあと思う。
* * *
冒頭から出てくる悪役の名前も「チャンさん」だし、てっきりテッド・チャンが下敷きなのかなーと思ったけど、まあ、別物ってことで、いいかしら。
おっと、人間の強い女子アクションシリーズの流れで見てましたが、人間を超え始めちゃったなぁ。これが「ハンナ」くらいまでならまだ許せるんですが、ここまで来るとちょっと筋ちがい??
ということで「ゴースト・イン・ザ・シェル」的なオープニングから始まって、一気にアホっぽい女子にシーンが移ってくんですが、こちとらどうなるか知ってるわけで、ちょっともどかしいなー。
スーパーになってからは結構満足でしたよ。まー、前述の通りなんですが、最後の方は「トランセンデンス」も思い出しました。最終的に実体がなくなっていって、知識だけの存在として何処にでもいるとかね。
途中の歴史さかのぼりとかも悪くなかったんですが、一方で「2001年宇宙の旅」だったり「猿の惑星」だったりという進化の過程でもってきただけだと思うんだけど、猿の描写とかがなんか微妙な感じがしました。なんでだろう?やりたいことはおんなじだと思うんだけどなー。
ということで、楽しかったんですけど、可もなく不可もなくというか目新しさがないとかそーいう部分がちょっと惜しいかなー。