ガタカ GATTACA

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監督:アンドリュー・ニコル
出演:アラン・アーキン、イーサン・ホーク、ジュード・ロウ、ユマ・サーマン
時間:106分
公開:1997年
キャッチコピー:
残酷なまでに美しい未来…愛だけでは君に届かない
ジャンル:
SFサスペンスドラマ

コメント一覧

柴田宣史 | 簡易評価: 判断保留 | 見た日: 2020年12月30日 | 見た回数: 2回

木達さんにおすすめするにあたって試聴。しかし……、うーむ、なんちゅうか初見では、「これは、いいところ(優生学)に目をつけて、上品に描いた佳作SFだな」という印象だったのだけど、見直してみると、ちょっとツラかったです。

途中の殺人事件は夾雑物のようではあるものの、まあハリウッド映画だし、あってもいいのです。でも、

ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。

最後にジェロームが自死する必要があったのか、よくわからんのです。ヴィンセントはおそらく遠からず死ぬ身です。ジェロームが、死をもってヴィンセントになにかしらのものを託すことは難しいです。ジェロームの死は、何かを受け容れたわけでもなく、なにかを託すわけでもない無駄死にに思えてならないのです。むしろ「身体障害がなければ、死ななかった」ように見受けられて、モヤモヤします。

隠しテキストはここまでです。

あと、あらためて見ると、生体認証の考証がガバガバですね。「(遺伝子しか、関心がないから)顔なんか誰もみてない」という考え方は面白いんですが、なんだろうな「アンドロメダ....」の除染くらい徹底してくれれば、納得できるのだけどな。本作くらいガバガバだと、ちょっと萎えちゃいますね。

というわけで、着眼点としては、依然プラス評価なんですが、映画部には珍しく、実質下降修正します……*1


  • *1 でもって、木達さん、ごめんなさい〜

柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2012年06月17日 | 見た回数: 1回

ゴシカ」を見たのが3ヶ月前で、その間、しょうもない連想とはいえ、ずっと見たいなあと思いつつ、見られなかった一本。

Wikipedia「ガタカ」によれば、「NASAが選ぶ現実的なSF映画1位」だそうで*1、それははたしてどんな映画だろう、とミーハー根性からも見たかったのですが、いやあ、よかった!

石田さんの評価が高くて、丞二の評価が低いのも気になっていたのだけど、僕にはアタリでしたね。きっとこれから何回か見ることになるでしょう。

(言葉が難しいけど)「能力」だけを判断材料として、「努力」が価値を持たなくなる世界。ちょっとけだるく切ない世界を、イーサン・ホーク、ジュード・ロウ、ユマ・サーマンが美しく描いてくれる。

宇宙へのあこがれを阻む絶対的なもの──自分の生まれ──と、自分の根源的な材料である、その宇宙に還ってゆきたいという切ない憧れは、ちょっとフレデリック・ブラウンの『天の光はすべて星』を思い出させて、より切なくなっちゃう。

ラストの検尿のシーンなぞ、子どもが周りで騒いでなかったら、僕でも決壊しそうでしたよ(おしっこじゃないよ。涙腺の方ね)。

音楽もいいなあと思ってたら、マイケル・ナイマンだったんですね。

ハードSFのアタリの映画が非常に少ない中、NASAが選ばなくても僕が選んじゃいます。おすすめで。


  • *12012」とか「ザ・コア」が「ありえない」側にエントリーしていて微笑ましい。「コンタクト」はNASAの選定者の願望じゃないかね? あるいは身内(カール・セーガン)びいき?

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