天使と悪魔 Angels and Demons

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監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、ユアン・マクレガー、アイェレット・ゾラー、ステラン・スカルスガルド、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
時間:138分
公開:2009年
キャッチコピー:
ガリレオの暗号が、ヴァチカンを追いつめる。
ジャンル:
サスペンスミステリーアドベンチャー

コメント一覧

石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2019年08月26日 | 見た回数: 3回

昔、本を読んですぐに映画見て、うーん。出来はいいけど、やっぱ本のほうが面白かったな。と思った記憶があるんですが、今回はその時よりももっと面白かった。

いやね、たしかに今思い返しても本のほうが途中の印から犯行現場にたどり着く過程であったり、ラストのどんでん返しというかオチの持っていき方だったりが丁寧で、満足度も高いんですよ。
特にラストの部分はん?そんなあっさり?と思っちゃう。

本の方はもうちょっと彼の思想だったり行動だったりが織り交ぜられた上での犯行というのがあって、なんだったら妙に説得力のある行動規範と会話の内容から「全くそのとーりだぞ。よくわかんないけどそんな気がする。」と、ものスゴーク考え浅く傾倒した挙げ句にひっくり返されるという、見事な(そして僕は無様な)オチだったのが、映画だと、ぱっと映像見て、ぱっと犯人がわかっちゃって、あっさりとゴールに辿り着いちゃったのはちょっと残念。
もうちょっと頂点から急転直下にどん底に、という印象があったんですけどねー。

ただ、そうは言っても実に面白かった。ヴァチカン観光もできるし僕の好きな、事実かどうかはわからへんけどなんかわかった感じになる歴史的な謎も織り交ぜられてるし、ローマ教皇の選出とか色々と楽しめる。
最後のラングドン博士との会話もちょっと洒落てて、キリスト教の一番偉い人達にたいして、偉そうに「うーん。なかなかいいなぁ。」とか思ってしまいました。

ダ・ヴィンチ・コード」と比較するとちょっと駆け足で端折られてる感じもあるぶんちょっと落ちるんですが、とっても満足な一本でしたよ。

石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2011年01月14日 | 見た回数: 2回

やっぱり原作うっかり読んじゃうと映画の楽しみが減っちゃうなー。と実感しました。
次作「ロスト・シンボル」も映画化が決まってるようですし、うーむ。図書館では待ち人多し、で借りる前に映画化されそうですが、誰かもってたかな?読みたいような読みたくないような。

前半〜中盤は端折ってる部分もあまり影響なく、逆にそれが効果的なのかも。とか感じちゃいました。説明不足ではありますが次から次に事件が起こるので、息抜きするポイントが無いくらいのハイテンポに話は進んでいくし、緊張感もより増幅されているようなね。

ただ、ラストのくだりまで来るとやはり削られてる印象がやっぱり強く残りました。そう感じるのもやっぱり原作のラストの印象が強く残ってるからかもなぁ。

ということで原作が面白いのは確かなのと、「ダ・ヴィンチ・コード」のほうがやっぱり面白かったか。という点を考慮するとどうしても「オススメ」は付けれないんですが、初回より楽しめたなー。

※少なくとも「アマルフィ 女神の報酬」なんかよりはるかにイタリア旅行できますな。

石田憲司 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2010年02月11日 | 見た回数: 1回

下のコメントを読んでから、これを書くのは少々心苦しいのですが・・・。

やっぱり原作のほうが深くて面白い。

まぁ、当然ですね。どうしても時間内(2時間強)に納めなければならないという制約から、原作で主要ならざる部分を削っていく。という流れはわかります。ただ、今作においてはその端折り方が大胆すぎる。
例えば、柴田さんがここわからんぞ?ここはなんで?などという疑問部分の8割9割は本に書かれている部分。

まぁ、そもそも時間的制限を持つ映画とそうでない原作を比べること自体おかしなことではありますけど、例えば、ミーハーファンの立場から見た「ロード・オブ・ザ・リング」はやはり本より映画のほうが面白かったりとちょっとした期待も常に持ってるわけですわ。
それを考えると今作。「ダ・ヴィンチ・コード」以上に視聴者にはやさしくない作りだなぁ・・・。

でもですね、まぁ、まて。ですよ。
純粋に映画としてみたときに、これはこれでありなのかな。という思いに流れていったのが正直なところです。

例えば現地を知らない見としてはやはり絵として見せられるバチカンだのイタリアだのの街自体が持つ迫力は本を読んで想像しているものよりも遥かに大きかったわけですし、音楽による緊迫感の演出などこういうのは映画じゃないと出せない部分ですよね。テレビで見てたレベルでそれだったので、おそらく映画館だとより一層その点は実感できたかもしれません。

大事な部分が削られている点も、原作を知らない人からすればそもそも問題になることはないわけですよね。ちょっとわかりにくい部分もあるものの、物語として破綻することなく、テンポよく展開され完結している。
これはこれで例えば年間に数本しか見ない大多数の人々にとってはコチラのほうが良かったりするのかも。

ということで、もっとダメ出しする事になるだろうと思って見始めたものの、映画の力で押し切られたというか、ふむ。これはこれで悪くないなぁ。やっぱりロン・ハワードえらいな。と再確認させられた一本でした。
本を読んでる立場で「まあまあ」なので、読んでなけりゃもしかするともう一段上の評価付けてたかもしれません。
やー。よくできてると思います。もう一度「ダ・ヴィンチ・コード」も見直そうかな。

柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2009年12月05日 | 見た回数: 1回

見る前に、石田さんからは「大きく欠けた点がある映画化らしいよ」ときいていたのですが、んー、たしかに「ダ・ヴィンチ・コード」に比べると、「おいおい、ロン・ハワード、どうしたの?」という感じでした。

冒頭、セルンやら反物質やら SF 好きの心をくすぐる単語なんか出てきてうれしいところもあるのですが、なんだか素人視座でも突っ込みどころが多く、楽しむ前に、えーという気持ちが迫ってくる、しんどい作品でもありました。

でも、なにはさておき、一番の突っ込みどころはいわゆる真犯人なんですが、動機においても計画においても、説得力が薄く、見ている最中から、思わず奥さんに文句を言ってしまうくらいのアマさでした。

たとえば反物質が対消滅を起こす。これはいいとしましょう。そういわれています。でも、対消滅時の反応の度合いはどれくらいだと見積もることができるでしょう? ビッグバンのときに精製されたはずの物質類だから、そこから予測できる? いやいやそんなおおざっぱなものではないでしょう。で、そんなおおざっぱでないものを計画の中に入れるおめでたさが、ゲンナリさせてしまうんですよ。

でも、それよりなにより、ミリオンダラー・クエスチョンです。いったい「天使」とか「悪魔」とか、どこにでてくるのでしょう? そういうのこれっぽっちも出てこないですよ。そんなだったら、「イルミナティの逆襲」とか「生きていたイルミナティ」とかいうタイトルにすればいいのに。

ともあれ、腐ってもロン。そつなく無難にまとまっているので、退屈はしないのです。バチカンの秘宝庫とかでてきたときにゃ、やっぱりドキドキしましたし。

でも、なんでも教皇の身辺をスイスの警備隊が守っているのでしょう? セルンとひもつけるために無理矢理? それともなにか歴史的経緯があるのかしら。石田さんに聞かなきゃ。

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