ルパン三世
画像表示切り替え監督: | 北村龍平 |
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出演: | 小栗旬、玉山鉄二、綾野剛、黒木メイサ、浅野忠信 |
時間: | 133分 |
公開: | 2014年 |
キャッチコピー: ターゲットは、世界で最も美しき獲物。 | |
ジャンル: アクション、犯罪、マンガ・アニメの実写化 |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2016年04月05日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2015年05月22日 | 見た回数: 1回
これは残念。ファンが見たら、あの「デビルマン」レベルかも。けっこうボロカスに書いちゃうので、そういうのが嫌な人は読まないほうが良いです。
まず、十月(小学校五年生の娘)のコメントが良かったので、大意をまとめて引用します。
十月は、もっと何年も一緒に仕事をして、お互いのことをよくわかっているルパン一味の話が見たかった。これ、会って一年とかでしょ? 登場人物に知らない人も多いし、期待と違った。
「ルパン三世」についていえば、ハードボイルド路線をとるかどうかという分岐はあると思うけど、いやまあ、5年生でもわかる「視聴者がルパン三世に、基本的に期待すること」が、こんなにズレたまま映画化しちゃったのは、企画の不幸を呪うしかないですよね。「ザ・ワークス」とか「マイケル」とか「ドーソン」とか、新キャラはいらんのですよ。いや、むしろ見たくない。もっと主要5人を見せて。
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石川五右衛門役は、実写にするとどうしても冗談にしか見えないのは、まあ仕方ないような気がするけど、峰不二子役は、もうちょっといい人がいたんじゃないかしら。ルパンと次元大介は、それなりにいい画もあって、ただのコスプレ以上に見える時があったのは役者の力であるような気がする。他方、役者の力で言えば、悪くない人なんだけど、銭形警部は、なんだか少々ハズれな気がするが、これは趣味の問題かも。浅野忠信さん、僕、結構好きなんだけどね。
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本作の監督は、「ゴジラ FinalWars」の監督ですね。この監督、ウリのひとつはアクションだとおもうのです。で、登場人物たち、みんなそれなりに大立ち回りをやるんですが、これがまたこれ見よがしなんですよ。この監督をそんなに悪く言う気はないけど、「ルパン三世」だったら、基本、ガンアクションでしょう。フィジカルアクションなんてちょろっとあればいいだけじゃないのかなあ。「その男 ヴァン・ダム」のワンシーンくらいで。
アクションと言えば、カーチェイスも前時代的で、とっても単調。「ルパン三世 カリオストロの城」の冒頭のカーチェイスをもう一回見直したらいいのに。
同じような前日談だったら、Huluでやってる、丞二が勧めてくれた「峰不二子という女」のほうが、ずっと面白かったです。
いやぁ、ひどかった。
あ、先に言っとくと僕の中じゃルパンはアニメなのでモンキー・パンチ作のマンガはあんまり知りません。知らんのに言うなよ。という反論は甘んじて受けます。はい。
ということで、実写版。
新シリーズのイタリア編とかが始まってたこともあって、意識的に近くなってたのかもしれませんが(毎年スペシャルやってたり、コナンと難化したりしてたけど)、それがなかったとしてもこれを褒めるところが見当たらない。
割と満場一致でザンネン映画にしちゃっていいんじゃないでしょうかね。
以下、書いてる途中でこれはネタバレかどうかよくわかんなくなったんで、ひとまず隠しておきます。
※愚痴しか書いてないですよ。
ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。
峰不二子には「彼女が出れば、映画はつまらなくなる」ということで一部の熱烈なファンがいる黒木メイサさん。アニメ版のどのシリーズにもないような魅力のないふじこちゃんを演じてくれています。
ゴエモンはらしくないし、馬鹿笑いまでしてくれる綾野剛くん。ゴエモン見たことない?なんだったらSMAP×SMAPでキムタクがやってたヤツのほうがマシかもしれない。強敵と戦って、真っ二つにして、相手の視界が割れて・・・みたいなのも、マンガであったけどあっちのほうがいいですね。
次元もバッチリ顔写ってるのはなんだかなぁ、彼は彼で絵的にはそれっぽい瞬間もあるっちゃーあるんですが、ハードボイルドとお茶目なところを併せ持つ彼(アニメ版)と比べるとやっぱり次元じゃない気がする。
とっつぁんは、うーん。こちとら基本納谷悟朗(最近だとやまちゃんも慣れてきた)がしっくり来すぎているだけに、ムリに作ってる感じのみじわじわ漂ってる浅野忠信。
一番マシだったのが一番アカンだろうと思ってた小栗旬くんですかねぇ。彼に関しては、思ってたよりましだったなぁ。というのが正直なところです。あえて一つ褒めるとしたらさすがは小栗旬くん。というところか・・・。
他はゲストに何人か出てくるんですけど、味方の知らない誰かも基本的にいらんよなぁ。4人(5人)が揃ってからの・・・という十月の意見も実にわかる。
アニメ版だってたまに新キャラの仲間がでてたりもするし、「峰不二子という女」も基本的には4人が集まる前後あたりの話なのでそれが違和感あるとはいいませんが、なんであえて実写版作るにあたってそんな微妙なところを選んだのか。
大体、サザエさんやドラえもんほどじゃないとはいえ、主要キャラと立ち位置は多分かなり認知度の高いメンバーですよね。ベタ過ぎると思った?
新メンバーだって、一緒に行動もしてほしくはない。互いに盗み合ってというライバル関係で戦うならそれはそれでよかったんだろうけど、人情込みでニコニコと仲良くやられてもねぇ。
あげく、例の自殺的にルパンを守るシーンだって、北斗の拳の時じゃないんだし、タイミング的には意外と自分も例の場所には言ってやり過ごすことくらいできたんじゃないだろうか?酸素が減っていて頭が回らなかったならしゃーないけど。
あとさ、アニメで外国人が日本語しゃべる分には何ら問題ないんですけど、実写になると唖然とするほど違和感満載。微妙に唇とセリフが合ってないようにも見える。吹き替えなんてそんなもんなのか?いやいや、こんなに目について目に余ることなんて今までなかったぞ。特に黒幕というかラスボスというかの彼。明らかに外国人なのに、妙に変な日本語でどうもねぇ。わざとじゃないと思うんだけど・・・もうちょっとなんかならんかったかね?あのへん全部字幕にしてもいいと思うんだけどさ。
あと、その黒幕、正直お金持ちの小悪党でしかなくって、例えば「マモー」のような得体のしれない感じも「カリオストロ伯爵」ほどのしっかりと悪役してるくらいのスケール感もなく、あっさりと防御網も突破されてるようにしか見えないし、その都度あたふたしてるなんてなんだかなぁ。どっしり構えとけよ。かと言って側近の彼女が実は真の敵か・・・とおもいきや、これまた何だよう。あっさり捕まってなんもしない、有能な秘書でしかないのか。
どんでん返しがあるわけでもないし、緊迫感もない。盗みの目的もやっぱり意味がよくわからないし、なんで彼を助けて盗みを働こうとするのか。とかね。
世話になった親父さんの敵討ち?んー。彼の感じからするとわからんではないけど、そもそもそんな組織に属するなよ。
隠しテキストはここまでです。
ということで、これがルパンではなければ見ないであろう人も多いだろうけど、ルパンだから見に行った人は確実にがっくりできるという本格残念仕様。いやー。期待どおり、裏切りませんな。