SPACE BATTLESHIP ヤマト

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監督:山崎貴
出演:木村拓哉、黒木メイサ
時間:138分
公開:2010年
キャッチコピー:
必ず、生きて還る。
ジャンル:
SFアドベンチャーマンガ・アニメの実写化

コメント一覧

柴田宣史 | 簡易評価: いまいち | 見た日: 2013年02月23日 | 見た回数: 1回

ちょっと(マイナス方向に)期待しすぎたみたい。

よっぽどのものを期待していたのだけど、なんだかそれなりに見られちゃった。

あのらーらー♪という音楽には聞き覚えがあるのだけど、それくらいしか知らないから、石田さんがいうように、思い入れがなければ、そんなもんでしょう、という働きなのかと思います。

デスラーやスターシャについてもでべちゃんにあらかじめ聞いていた*1し、最後のイスカンダル内のちょっとサムめの銃撃戦から、アナライザーにびっくりするところも、まあ、こんなものかなと受け入れられちゃった。

* * *

出演者インタビューがあったんですわ。

まあ、みなさん楽しんでやってたのね、というのは微笑ましいのだけど、沖田艦長をやった山崎氏は、監督とこういうやりとりがあったそうな。

僕は原作を知らないのだけど、読んだ方がいいか、と尋ねたら、読まないでください、知らないというのはもっとも強力な武器ですという名言を吐いた。ので、原作のファンからすると、この沖田艦長は違う、と思うかもしれないけど、映画は映画として楽しんでほしい。

いや、うろ覚えの僕であっても、あなたはわりといい感じでしたよ。それに、映画は映画として楽しむ、ってのはおっしゃる通りですよね。でも、「原作のファン」というものは業が深いものなのですねえ。


  • *1 正直、これを聞いてなければ、確実に初見で残念入りだったと思う。えー、デスラーでないの?、と。こんなことを書くと、でべちゃんと石田さんがちょっと悲しむ(?)かもとも思うけど

でべ | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2012年01月31日 | 見た回数: いっちょかみ

人生で「宇宙戦艦ヤマト」の知識がないことがこんなに悔やまれるのは、あとにも先にももう二度とないだろう。思い入れも予備知識もなくともこれだけははっきり分かる、これは残念映画だと。せっかくならすべて知った上で「残念」だと言いたかった。

残念映画愛好家かつ「宇宙戦艦ヤマト」に愛着もある石田さんが大抵のことは書き尽くしているので、知らないわたしでも言いたい幾百の悪態は脇に置いておいても、ひとつだけこれだけ言わせてほしい。

なぜ木村拓哉だったのかと。

どうやら本人がヤマトのファンであったが故に起用されたらしい。石田さんも言ってたし、wikipediaにもそう書いてある。

…待てと。
知らないなりに映画を見ている限り古代くんは若造である。若さ故の未熟さと熱さが沖田艦長の冷静かつ大胆な司令官ぶりと対立する。そこが面白味になりそうだけど、いくらアイドルとはいえ、演ずる木村拓哉はどう転んでもオッサンだ。若ければ魅力的に見える破天荒なキャラクタも人がオッサンになると惨めで痛々しい。さらに下手に二枚目だからより一層薄っぺらくて頼りない。まわりを固める俳優陣は若いから、休憩室で談笑するシーンも、なんだか大学のサークルにひとり若いつもりで混ざっている八回生のオッサンみたいに浮いている。オッサンがやるなら古代くんのほうをオッサンキャラに書き換えるなりの措置をとればいいのに。
…とここで念のためwikipediaを再確認。
どうやら年齢は33歳に再設定されているもよう。どうも前半30分を見逃しているせいで、その辺の悪口に締まりのないことで申し訳ない。でもだったらもちょっとしゃんとしろ、とも思う。

それでもちょっとしたセリフやエピソードにはしびれる格好よさがあって、原作アニメが面白かったことは想像に難くないのでした。

石田憲司 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2011年07月06日 | 見た回数: 1回

ベネッセも一枚かんでいるのでは??

さてさて、こういうのばっかり見てるから、やれ「○○映画愛好家だ」とか言われちゃうのかもしれませんが、なにはともあれ実写版ヤマトです。「宇宙戦艦ヤマト 復活編」の時もひどいもんでしたが、実写になるとこうなりましたか。

まず、いいところから行きましょうか。

ナレーションがささきいさおだったこと。
アナライザーの声がアナライザーだったこと。
デスラーの声がデスラーだったこと。

ALWAYS 三丁目の夕日」の監督・スタッフでお送りする今作ですが、「白組」担当の実写戦闘パートはそんなに悪くはない。所詮日本の・・・とか思ってただけに、以外に頑張ってるじゃないか。と。

登場人物だと西田敏行の徳川さんはなんか雰囲気あったかな?
また、柳葉さんの真田さんに関しては似てる気はしなかったんですが、妙に声が真田さんに聞こえるのは不思議な感覚でした。その真田さんと、陸戦大将の斉藤の死にっぷりは「さらば宇宙戦艦ヤマト〜愛の戦士たち〜」まんまでしたね。ま、ありゃあれで嫌いじゃないしね。

と、少ないですが良いとこもあります。がですね・・・こっからがアカンじゃろ。ってなやつの始まりです。

※こっからネタバレを含みます(あと辛口)ので、作品を楽しみにしている人は読まないのがいいかもしれません。ついでに言うと、このネタバレ領域はごく個人的な思い入れが詰まったもんなので、参考にはならないかも・・・

ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。

お金をかけて大々的に宣伝を打ったSMAPxSMAPのコントと言うんですかね?それこそがキムタクのキムタクたる所以かもしれませんが、全体的にチープ、学芸会・・・、やっぱりテレビ番組のコント見せられてる感じでした。
若干「デビルマン」を思い起こさせる何かもありました。あれと比べると別段演技がひどい(いいとは言わないまでも)役者さんを揃えてるわけじゃないのになんでですかねー?色眼鏡かけて見てるから?

面白いところはいっぱいあるんですよ(良かったとこじゃない)。

地球は遊星爆弾の攻撃により、日本人を除く全ての人類は滅んでいます(そんなバカな)。なので、当然対ガミラス戦線にいる船もすべて日本船籍。一応宇宙防衛艦隊と名前こそ着いてますが、海自ならぬ宙自でしょうかね?
ただ、そんな“宙自”も虚しく敗戦ムードの地球は唯一の希望をこの船に込めて旅立たせるわけです。その名も「宇宙戦艦ヤマト」。残った隊員、生存者の中から選抜された搭乗員が旅します。

いえいえ、難癖付けてるわけじゃない。元々の作品だって搭乗員は日本人ばかり。宇宙防衛軍長官も藤堂だったりします。ま、今作ほど徹底はしてなかったような気がしますがね。

ヤマトに乗っているのは選ばれたエリート。戦闘しててもなにやらのどかな雰囲気。緊張感なんてありませんよ。死にません。と分かっているかのようにね。だって、最後の船に選ばれた乗員ですもん。
ちなみに、設定上534.02m / 全高 - 154.33m / 全幅 - 93.62mという巨大戦艦だそうです(wikipediaより)。その巨大な船を体感では・・・50人くらいで動かしてる感じかな?
最終的に生き残るのは13名。死亡者が37名の計算(石田統計)。おぉ、比率からすると崖っぷちでしたが地球の人口からすると微々たるものですな.

グッジョブです。

ヤマトの戦闘機に関しては古代専用機コスモゼロってのがあります。パッと見はアニメ版よりカッチョいい。ただしその実手こそでないがガウォークにまでは変形可能です。コスモタイガーという搭載戦闘機もいます。機動力はなかなか。
ただし、本気を出した巨大戦艦ヤマトにスピードが負けるというおまけ付き。

また、それらのナイスなストーリーに乗ってくるのが不思議不可思議キャスティング。キムタクしかり黒木メイサしかり、見事に原作の雰囲気とマッチしないキャスト。この辺は「20世紀少年 第1章 終わりの始まり」とかを見習ってほしいんですが、うっかり「ドラゴンボール EVOLUTION」を見習っちゃったといううっかり具合でしょうか。

キムタクなんてあの暑苦しい「古代進」がわりと好きだとか何とかを聞いたことがあるんですが、ほんまかいなと。何しゃらくさいキムタクを演じているのかと。
もっと空気よめない感じの困ったちゃんなんですってば。それをしゅっとした主役として(というか、キムタクとしてかな?)演じちゃいかんがな。好きなんだったら分かって欲しい。あのKY感。

黒木メイサ=森雪に関しては、単純に黒木メイサを使いたかったけど、ちょうどいい役がなかった。主役クラスじゃないと申し訳ない。じゃ、原作変えちゃえ。と無理やり勝気で男勝りで・・・という役柄自体を変えてしまったんじゃなかろうか。
でいて、キスシーン一発でころりと変わる。うーん。ツンデレというやつの見本みたいなもんでしょうか。

佐渡さんにいたっては女性にされてしまう始末。なんでしょ、構成メンバーの男性比重が重すぎたのでカットしたのかどうか。ヤマトの良心(個人的にはそう思ってる)を何だと思ってるんでしょうか?さらに言うと、完全別キャラにしちゃえばいいのに女性版佐渡先生、高島礼子さんがこれまた男性版をイメージして演じてるんでビックリするくらい滑稽に見えるんだなぁ。

ちなみに、この女性化に関しては艦橋スタッフも。前述のとおり森雪が戦闘機に乗る自体になっちゃったんで、そうなると艦橋スタッフは男ばっかに・・・イカン。と思ったんでしょうかね?優男の通信スタッフ相原も女性にされちゃいました。哀れなり。

まだまだ続きます。女性化された佐渡さん、性格変えられた森雪異常にかわいそうなのが、裏の主人公「デスラー」。声こそデスラーなんですが、その実、よくある集合体生命。「スタートレック」のボーグをはじめいろんな作品で登場してるタイプのキャラですね。あ、そういえばそのまんまのが「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」のあれですわ。
つまり、ガミラス星人は存在せず全員がデスラー。設定上は船も艦艇も全てがね。そこから導きだされるのはミサイルとかもそうなるはずで、それらがすべて

「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」
「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」「ヤマトの諸君」・・・・・・

と言いながら攻めてきたんですから(うそ)。そりゃしっぽを巻いて逃げ出します。

原作じゃ、ちゃんとあの青い顔のガミラス星人だからこそ、自分の星が滅びゆくために他の星(地球)に攻め入るという構図が成り立ったわけですが、今回のキャラ設定なら、隣の星とかにデーンと居座ったほうが手っ取り早そうなのに、わざわざ別銀河のハズレのちっちゃな星、地球にまで足を延ばすってのは・・・。

ついでに言うとそんなこんなでデスラーに関していえば「ヤマト 復活篇」でもそうですし、もうあの青い顔の「ヤマトの諸君」とか「古代〜」とかは聞けないんですかねー。ちょっと寂しい気がします。

その他キリがないんでやめときますか。そんな悲しいメンツが艦内であれやこれやしながらベタなコントを繰り広げる。これはこれで一見の価値あり・・・なんだろうか?

隠しテキストはここまでです。

いやもうこれは「残念」でいいんじゃないかと。

※あ、そうそう。言っときますが僕、ヤマトって好きなのでその分マイナスの比重がとても高くなっています。別段思い入れも愛もない方ならもっと普通に見れるんじゃないかとおもいます。


では、ベネッセの謎について。

ヤマトの航海士「島 大介」君。古代のライバルとしてヤマトを操舵したり、森雪を取り合ったりするイイヤツです。実写版では三角関係はちとめんどくさいと思われたのでしょうか。
「奥様は魔女」風に言うと、

「ごく普通の二人は、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でも、ただひとつ(間)違っていたのは奥様との間に生まれた子どもの名前を・・・・・・・・『じろう』としてしまったのです。」

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