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ブラインドネス Blindness
画像表示切り替え監督: | フェルナンド・メイレレス |
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出演: | ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、アリス・ブラガ、伊勢谷友介、木村佳乃 |
時間: | 121分 |
公開: | 2008年 |
ジャンル: SF、サスペンス、ドラマ |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2009年11月09日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2009年06月21日 | 見た回数: 1回
小説の原作があるそうですが、しみじみと映画に向いている作品と向いていない作品があるなあと思います。
そして、たぶんこの映画は後者だろうな、と。きっともとの小説では心の機微や、考え方なんかを描写していたと思うのですが──そして、じつはこの映画でもけっこうそれを、言葉(地の文)を持たない映画という身でありながら、かなりがんばろうとしていたのは伺えるのですが、出来上がったものは、なんというかゾンビ・パニック映画というかんじです。
いちおう希望を持たせるエンディングにはしてくれるのですが、途中はけっこうしんどいシーンが連続しますんで、閲覧する精神状態を選ぶような気がします。
監督は、おぉ「シティ・オブ・ゴッド」の監督さんでしたか。あれは面白かったんですが、でもこれはないなぁ。
ネタとしては面白いと思うので、映画用にもうちょっと編集したらまだそれなりに見れる作品だとは思うんですが、なんというか予想以上にしんどくて、見ている時、何度か経過時間を見てしまいましたね。実質2時間の作品なのですが体感だと160分レベルでした。ふぅ。
見終わったあとの特典としてついていた日本版の予告編なんか見ると、全くそう思わせる出来だったんですよね。諸悪の根源はここでした。映画館などで見た予告編もこれだったのです罪な予告編だなぁ。予告編だけだったら何となく「28日後...」を思わせるいい感じだったんで、ちょっと期待していただけに、ショックがお置き方です。海外版というかオリジナルの予告編を見ると、それなりに今作の特徴も出ていて心の準備もできそうだったんですが、うーん。誰だ?日本版予告編作った人。
発症から収容施設に入ってしばらく。と、収容施設を出たあとの荒廃した町の風景とかはまぁ楽しめたのですが、話の真ん中でズシーンと重くて気を滅入らせるものを見せつけられ、その印象がことのほか大きかったので、全体としての作品の印象も悪いままで終わってしまいました。視覚障害者の方も悪者扱いで出てくるし、うーん。ラストは見えるって素敵。敵に終わるので、それもどうかと。病気(かな?)からの解放による救いはまぁ、確かに映画としては必要ですけど、見えないままだったり、見えていないことに対する救いってのもなんか織り込んでみるとかさ・・・。
と、何とも歯切れが悪い感想ですが、結局のところしょんぼりさせ続けられ、たあげく、「あ、終わっちゃったねー」で終わったので何とも楽しめなかった一本でした。前述の通り、所々楽しめた箇所もあったので、心の準備ができてたらもうちょっと評価も違ったかもしれませんが初回(2回目あるかなぁ?)はとにかく「残念」ということで。