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石田憲司 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2011年06月24日 | 見た回数: 1回
ひどいなり。 久しぶりに観るのをやめようか、とか思ってしまいました。
マンガを読んだ上での視聴、かつ、結構気に入った作品だけに厳しめに鳴るだろうとは思っていましたが、例えば「バンパイアハンターD」みたいなレアケースもなくはない。 それなりに駄目だろうとは思って履いたんですが、勇気を持ってみてみました。
とにかくありとあらゆるところにケッと思ってしまうんだなぁ。原作が好きなんですが、
まず、なんといってもですが、いくら高校駅伝やからってそんなレベル低くはないやろ。それとも高校駅伝なんて全国レベルの大会くらいしか見る機会がないから実際のレベルってこんなモンなんだろうか?でも、張り切ってテレビ放送(ラジオかな?)のナレーションも入るしねぇ。
陸上部ではない僕が見た限りでも、明らかに長距離の走りでも短距離の走りでもないように見受けられるのがすごいです。いや、全員が全員ってわけじゃないですよ。まともに走ってる人もいるし。
ただし、コレがこと主役及び彼が属する波切島高校に限っていうと、んー。なんか頭はブレてるし体の上下動も激しいし、ドタドタ走りだし、とても長距離選手の走りにゃ見えないんだけどなぁ。でも、全国行っちゃうんだなー。すごいなー。 作品自体にあんなにこう走るのが美しいのだ。とか若干のうんちく(この辺は陸上部ちゃうから事実かどうかはわからんけど)も入ってたんですが、それを感じられる躍動感はないんだな。
主人公壱岐雄介くん(三浦春馬くん)にいたってはさすがに主人公のだけにハードルは上がるんで大変だと思うんですが、走りはバラバラ、躍動感やらは感じられないし、ごく普通に走ってるレベル。さらにコレをカメラワークで早く見せてるから余計にひどさが倍増。 記録を塗り替え、最終的にはオリンピックで金メダルをとっちゃうくらいの主人公ですよ。それが、この映画だとまともに駅伝のアンカーもこなせずリタイアしたり、ペースがた落ちで歩きそうになったりと、ふにゃふにゃ。 実力者でも限界以上まで走りこんだからそうなったんだ。そのように撮ったんだ。とか言いたいんでしょうかね?
マンガの彼だと、どんなことがあっても必ずたすきはゴールに届けるし、どんな状況からのスタートでも先頭で帰ってくるようなスーパーマン。「日本海の疾風」は伊達じゃないんですが、コレが映画になっちゃうと、すぐ諦めて倒れちゃったり、歩きそうになって女の子の並走に追いつかれちゃったり。
体系的にも若干小柄で素朴な島国の子。自然児。・・・というイメージのある彼が、三浦春馬だとスラっとしてナイスガイの東京の薫り漂う割と大柄の選手に様変わりしちゃうんですよねー。良さがざっくり削られてる気がしました。
なんで彼を選んだのかねぇ?役者さんの中には長距離陸上界出身の選手も板だろうに。いないのか?あるいは、三浦くん陸上部出身?いやいや、そんなバカな?いくら僕が門外漢だからってあの走り方はないっしょや。 彼自身は好青年感も純粋な感じも持ち合わせてる役者さんだと思うんですが、前述のとおり素朴な、とか自然児、とかからは遠い気がするぞ。
彼が悪いのかって言うとそういう事もないとは思うんですよ。彼なりには頑張ってたとは思いますよ。うん。そんなことないかな? 「恋空」の彼やし。 が、明らかにミスキャスト。選んだ監督(ないし上層部)の問題じゃないかなぁ。まぁ、全然知らん島の子より三浦くんのほうがお客さん呼べるだろうしね。
次いで、作品タイトルにもなってる「奈緒子」こと篠宮奈緒子さん。確か原作だと3歳くらい年上だったと思うんですが、今作ではおそらく同い年ぐらい。微妙な恋愛ネタでもおり込みたかったからなんですかねー?
本来であれば雄介の兄、大介(こちらは奈緒子の多分2こ下3こ下)との間の微妙な関係性も、そもそも大介など存在してないので起こるわけがない。二人の世界に突入です。
演じたのだめちゃ・・・いえ、上野樹里ちゃんですわ。悪くはないんですが、いかんせんあまりにのだめちゃんであり、元気なイメージ(今だと大河ドラマ「江」もそうかな?)の彼女を抜擢したのはいかがなもんかと? それに陸上の記録を塗り替えるほど走れるはずの設定ですが、んー。それもそんなでもなくてドタドタしてるかなぁ。
彼らの父が自分のせいで死んでしまったという影のある役柄をまぁそつなくはこなしてたようには思うんですが、着いたイメージってのはなかなか消えませんがな。
ちょっと休憩 あついから。
父ちゃんを忘れちゃいけません。壱岐兄弟(兄は作品からリストラ)と奈緒子をむすぶキーパーソン。かつ、兄弟や家族の心の支えであり、拠り所の彼ですが、なんというかですね。登場シーンは死ぬとこくらい?? おいおい待て待て。 あと、これは全然映画と関係ないですが、多分原作の壱岐健介のイメージって佐々木健介(プロレスラー)じゃないかなぁ。
監督の西浦天宣を鶴瓶さんが演じとります。鶴瓶さんに関してはなんらもんだいないですわ。割と役者でもちゃんと出来る人だなぁ。というのは各種作品での評判からも感じられる(役者としてみるのは僕自身は今作が初めてですが)し、味のあるっていう表現ですかね? ただ。ただですよ。まぁ、まぁここまで原作無視で突っ走ってる作品なので別にそんな細かいところを。って気もしますが、太っちょで体も心もおっきな監督さん感はないのだ。人情系の役者さんとしてはよいと思うんですがね。
イカン、長くなりまくってますね。まとめていきましょう。
そもそもですね。この作品って青春モノでも恋愛ものでもないんじゃないかと思ってるわけです。 主役も脇役も、早く走れる人もそうでない人もそれぞれにドラマがあってそれぞれ持てる限り、さらには持ってる力以上のものまでずべてさし出して走っている。その中で波切島への愛着や仲間同士・監督らとの信頼感、親きょうだいなど様々なものの支えによって、大切なモノを失ったりしつつも都会っ子にはないような力を発揮しながら成長していく物語。
それがこの映画になっちゃうと、
「お、主人公とヒロインはこの二人がいいんじゃないかな?最近人気だし。」 「あとはまぁ、要素的にはそんなに重要じゃないからザクザク削って、レースシーンをクローズアップだ。」 「ん?三浦春馬が遅い?カメラマン?何やっとる。そこが貴様のみせどころだろう!」
とかになっちゃったんでしょうかね。 ベタベタな恋愛もんとして描かなかったのだけはまぁ最低限許せるかなとはおもいますが、んー。必要な箇所を削り過ぎて、作品が別物になっちゃってる気がします。
アマゾンの評ではそれほどひどくは書かれてないんですが、個人的には「ドラゴンボール EVOLUTION」と同レベルじゃなかろうか。とか思えて仕方が無い。文句なしの「残念」ってことで。
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ひどいなり。
久しぶりに観るのをやめようか、とか思ってしまいました。
マンガを読んだ上での視聴、かつ、結構気に入った作品だけに厳しめに鳴るだろうとは思っていましたが、例えば「バンパイアハンターD」みたいなレアケースもなくはない。
それなりに駄目だろうとは思って履いたんですが、勇気を持ってみてみました。
とにかくありとあらゆるところにケッと思ってしまうんだなぁ。原作が好きなんですが、
まず、なんといってもですが、いくら高校駅伝やからってそんなレベル低くはないやろ。それとも高校駅伝なんて全国レベルの大会くらいしか見る機会がないから実際のレベルってこんなモンなんだろうか?でも、張り切ってテレビ放送(ラジオかな?)のナレーションも入るしねぇ。
陸上部ではない僕が見た限りでも、明らかに長距離の走りでも短距離の走りでもないように見受けられるのがすごいです。いや、全員が全員ってわけじゃないですよ。まともに走ってる人もいるし。
ただし、コレがこと主役及び彼が属する波切島高校に限っていうと、んー。なんか頭はブレてるし体の上下動も激しいし、ドタドタ走りだし、とても長距離選手の走りにゃ見えないんだけどなぁ。でも、全国行っちゃうんだなー。すごいなー。
作品自体にあんなにこう走るのが美しいのだ。とか若干のうんちく(この辺は陸上部ちゃうから事実かどうかはわからんけど)も入ってたんですが、それを感じられる躍動感はないんだな。
主人公壱岐雄介くん(三浦春馬くん)にいたってはさすがに主人公のだけにハードルは上がるんで大変だと思うんですが、走りはバラバラ、躍動感やらは感じられないし、ごく普通に走ってるレベル。さらにコレをカメラワークで早く見せてるから余計にひどさが倍増。
記録を塗り替え、最終的にはオリンピックで金メダルをとっちゃうくらいの主人公ですよ。それが、この映画だとまともに駅伝のアンカーもこなせずリタイアしたり、ペースがた落ちで歩きそうになったりと、ふにゃふにゃ。
実力者でも限界以上まで走りこんだからそうなったんだ。そのように撮ったんだ。とか言いたいんでしょうかね?
マンガの彼だと、どんなことがあっても必ずたすきはゴールに届けるし、どんな状況からのスタートでも先頭で帰ってくるようなスーパーマン。「日本海の疾風」は伊達じゃないんですが、コレが映画になっちゃうと、すぐ諦めて倒れちゃったり、歩きそうになって女の子の並走に追いつかれちゃったり。
体系的にも若干小柄で素朴な島国の子。自然児。・・・というイメージのある彼が、三浦春馬だとスラっとしてナイスガイの東京の薫り漂う割と大柄の選手に様変わりしちゃうんですよねー。良さがざっくり削られてる気がしました。
なんで彼を選んだのかねぇ?役者さんの中には長距離陸上界出身の選手も板だろうに。いないのか?あるいは、三浦くん陸上部出身?いやいや、そんなバカな?いくら僕が門外漢だからってあの走り方はないっしょや。
彼自身は好青年感も純粋な感じも持ち合わせてる役者さんだと思うんですが、前述のとおり素朴な、とか自然児、とかからは遠い気がするぞ。
彼が悪いのかって言うとそういう事もないとは思うんですよ。彼なりには頑張ってたとは思いますよ。うん。そんなことないかな?
「恋空」の彼やし。
が、明らかにミスキャスト。選んだ監督(ないし上層部)の問題じゃないかなぁ。まぁ、全然知らん島の子より三浦くんのほうがお客さん呼べるだろうしね。
次いで、作品タイトルにもなってる「奈緒子」こと篠宮奈緒子さん。確か原作だと3歳くらい年上だったと思うんですが、今作ではおそらく同い年ぐらい。微妙な恋愛ネタでもおり込みたかったからなんですかねー?
本来であれば雄介の兄、大介(こちらは奈緒子の多分2こ下3こ下)との間の微妙な関係性も、そもそも大介など存在してないので起こるわけがない。二人の世界に突入です。
演じたのだめちゃ・・・いえ、上野樹里ちゃんですわ。悪くはないんですが、いかんせんあまりにのだめちゃんであり、元気なイメージ(今だと大河ドラマ「江」もそうかな?)の彼女を抜擢したのはいかがなもんかと?
それに陸上の記録を塗り替えるほど走れるはずの設定ですが、んー。それもそんなでもなくてドタドタしてるかなぁ。
彼らの父が自分のせいで死んでしまったという影のある役柄をまぁそつなくはこなしてたようには思うんですが、着いたイメージってのはなかなか消えませんがな。
ちょっと休憩 あついから。
父ちゃんを忘れちゃいけません。壱岐兄弟(兄は作品からリストラ)と奈緒子をむすぶキーパーソン。かつ、兄弟や家族の心の支えであり、拠り所の彼ですが、なんというかですね。登場シーンは死ぬとこくらい??
おいおい待て待て。
あと、これは全然映画と関係ないですが、多分原作の壱岐健介のイメージって佐々木健介(プロレスラー)じゃないかなぁ。
監督の西浦天宣を鶴瓶さんが演じとります。鶴瓶さんに関してはなんらもんだいないですわ。割と役者でもちゃんと出来る人だなぁ。というのは各種作品での評判からも感じられる(役者としてみるのは僕自身は今作が初めてですが)し、味のあるっていう表現ですかね?
ただ。ただですよ。まぁ、まぁここまで原作無視で突っ走ってる作品なので別にそんな細かいところを。って気もしますが、太っちょで体も心もおっきな監督さん感はないのだ。人情系の役者さんとしてはよいと思うんですがね。
イカン、長くなりまくってますね。まとめていきましょう。
そもそもですね。この作品って青春モノでも恋愛ものでもないんじゃないかと思ってるわけです。
主役も脇役も、早く走れる人もそうでない人もそれぞれにドラマがあってそれぞれ持てる限り、さらには持ってる力以上のものまでずべてさし出して走っている。その中で波切島への愛着や仲間同士・監督らとの信頼感、親きょうだいなど様々なものの支えによって、大切なモノを失ったりしつつも都会っ子にはないような力を発揮しながら成長していく物語。
それがこの映画になっちゃうと、
「お、主人公とヒロインはこの二人がいいんじゃないかな?最近人気だし。」
「あとはまぁ、要素的にはそんなに重要じゃないからザクザク削って、レースシーンをクローズアップだ。」
「ん?三浦春馬が遅い?カメラマン?何やっとる。そこが貴様のみせどころだろう!」
とかになっちゃったんでしょうかね。
ベタベタな恋愛もんとして描かなかったのだけはまぁ最低限許せるかなとはおもいますが、んー。必要な箇所を削り過ぎて、作品が別物になっちゃってる気がします。
アマゾンの評ではそれほどひどくは書かれてないんですが、個人的には「ドラゴンボール EVOLUTION」と同レベルじゃなかろうか。とか思えて仕方が無い。文句なしの「残念」ってことで。