スマホを落としただけなのに

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監督:中田秀夫
出演:北川景子、千葉雄大、成田凌、田中圭
時間:116分
公開:2019年
キャッチコピー:
私の全てが壊されていく——。
ジャンル:
サスペンスミステリー

コメント一覧

柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2020年02月01日 | 見た回数: 1回

娘が中学校を卒業したら、スマートフォンを持つ予定なので、ちょっとセキュリティの事前学習……という気分で見たのですが、なかなかよくできていました。

結論的にいうと、スマートフォンのパスワードの脆弱性の問題なのです。そこからぜんぶ崩れていく。

誕生日4桁なんて超悪手なんですが、たぶんセキュリティの監修がしっかりしていて、最初っから計算機でやるんじゃなくて、「1234」と「1111」をためしてから、誕生日4桁を探しにいくんですね。

2018年の資料ですが、「最悪のパスワード2018年版、トップは安定の「123456」」の上位から攻めるのはアリですよね。

くわえて、作中、デタラメも出てくるのですが、

ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。

たとえば「相手のウェブサイトを乗っ取ったから安心だよ」みたいなのは、ありえません。

またランサムウェアをさくっと解除してしまうシーンがありますが、1024〜2048ビットの暗号化をそんなノートパソコンで喫茶店でさくっと解除できるはずがありません。

また、「ランサムウェアの大半は身代金を支払うと復元できる」も、「データが復元できることもある」程度のが妥当な表現だと思います。

隠しテキストはここまでです。

面白いのは、こういう部分は犯人のデマなので、技術監修的には問題がないと言えると思います。

そのあとのFacebook(作中では「ソーシャルブック」)のアカウントなりすましも、カードの転売方式も現実に即していて、けっこうよい。

正直、ほぼセキュリティ啓発教育ビデオとして成り立つ作品だと思いました。

んでもって、見た人みんな思うと思うのだけど、「要る? その設定」がひとつあるんですが、まあ、いいでしょう。おすすめします。

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