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マルコムX MALCOLM X
画像表示切り替え監督: | スパイク・リー |
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出演: | デンゼル・ワシントン、アンジェラ・バセット、スパイク・リー |
時間: | 201分 |
公開: | 1992年 |
ジャンル: 伝記、ドラマ、実話 |
コメント一覧
金 克美 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2011年06月02日 | 見た回数: 2回
柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2010年05月12日 | 見た回数: たくさん
こないだ、ひさしぶりに部長とビデオレンタルをぶらぶらしたら、「リカウント」や「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」なんかがおいてある棚にたどり着いたのです。そんでもってそこには「善き人のためのソナタ」なんぞもあったりしたので、おもしろかったよ、といったら、「ぼく、社会派はあんまり見ないかなー」ト。
ふーん、社会派かねとおもったのですが、こういう伝記映画も、まあ社会派かもしれませんね。
じゃあ、この映画、社会派としておもしろくって、「おすすめ」かというと実はちょっと違ってて、かなり軽薄な理由で好きなのです。つまりデンゼル・ワシントンがかっこいいのです。
同志が病院に担ぎ込まれていく。そこにマルコムXの仲間たちがビシッと整列している。警察が「この騒ぎをなんとかしろ」というと、マルコムXがすっと手を挙げる。潮が引くように静かになる群衆。ゆっくりとその挙げた手で人差し指で撤退を指示する。群衆もあわせて散り散りになる。
とかなんとかですが、ここ以外にもいちいちかっこよくって、おんなじスパイク・リー作品でも、「ボーイズン・ザ・フッド」や「ドゥ・ザ・ライト・シング」なんかより、ずっと好き。
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ところで、本作でデンゼル・ワシントンはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたそうですが、惜しくもノミネートどまりだったそうです。
さて問題。この年(1992年)のアカデミー賞主演男優賞は誰だったでしょう?
こたえ:「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」のアル・パチーノ
5月19日はマルコムXの誕生日なので、日中かけてるラジオ局WBAIはずっとマルコムX特集。ということで、この映画をもう一回みてみようかということになった。
ハーレムに第7ムスクというのがあって、そこがこのイライジャ・ムハンマドとかの教会で、マルコムXもファラカンもそこにいたのだそうで。で、連れ合いのサムがトリニダードからNYにきてすぐくらいのころ、1970年ごろのハーレムはまだネーションオブイスラムの活動とかが活発やったのを覚えてるって、映画みながらゆうてました。マルコムは1965年に暗殺されてるんだけどね。
一回だけそのムスクに誘われていったことがあるらしく、サムの本名はレノックス・アリというので、アリという苗字のおかげで、最前列に案内されたのだそう。
ところで今回映画を見直して、結局は教団とたもとをわかつ原因となったマルコムの信念というか、信じるところは、黒人と白人は別々に生きるということやったのやねぇ。
いつも思う難しいところで、「別々」であろうとするところに、諍いの原因があるし、同時に「別々」であろうとするところに、文化の深みとかがあったりするんやもんね。
原則的には人間はみな同じ、としながら、あなたと私は別、ということを成り立たせるわけやもの。ここにはたくさんの言葉が必要になるというのもうなづけます。
そういう意味でも、やっぱりいい映画やったなぁと。