結局どうしたらジャンプできるんでしょう？念じたら？戦いの最中、チェチェンに行ってしまったのはなぜ？わざわざ氷河の上に行かなくても…などと思いますが、テンポよく映像が切り替わるのは小気味よく爽快感がありました。大人になったダイアン・レインも懐かしかった！

なんというか物語の第一作目を見たような感じも受けました。そうですね。「マトリックス」を見た時に、「ザイオンって何ぞや？」「人類どうなるの？」等と不思議がいっぱい残った感覚（まぁ、あれはその謎を解く過程がうまく行かなかったんですが）と、ROTRを見た時の、さー、面白くなるぞ。と言う感覚・・・ちょっとちがうな。
あ、これが近いかな「ナイト・ウォッチ」や「コンスタンティン」を見た時のような、さー次から本格的になってくぞー。という感覚がこの作品もあって、ぜひ続編を作っていただきたい一本になりました。ジェイミー・ベルを主演にした作品も作れそうですしね。
命を狙われたくはないですが、ジャンプできたら楽しいだろうなぁ。とつくづく思いましたが、あ、見たことがあるところだけ飛べるんでしたかね？ドラえもんの道具にそんなのあったかしら？

SF 作家というのは、得てして奇抜な展開を求められる。もちろんミステリ作家もそれは求められるのだが、ミステリ作家の場合は実際の世界で起こりうる範疇でという、ある種の「縛り」がある。SF 作家にはそれがなく、その作品内のルールに於いて起こりうる範疇で、奇抜なことをしないと面白くない。ルールを新設して、それに従う。何度も槍玉に挙げて、いい加減かわいそうだが、「マトリックス」はこの点で、てんでなっていない。バーチャル・ワールドだということを基礎設定にしていながら、それをまったく活かしておらず、ナンセンスなパワーとガンの戦いを展開する。ジャンパーは、その点でしっかりとマトリックスを超えているといえるだろう。
ところで、これが映画化されちゃうと、「虎よ、虎よ！」は、設定がカブっている分、どうも映画化は期待できそうにないなトカ……。