さて、「ウォール街」の好印象の流れで見たせいでしょうか？なんというかイマイチなのですな。ギャップが激しい。いや、別にエネルギー問題やら環境問題やらを取り上げるのが悪いわけじゃないし、正直環境バブルだ。とか言い張っちゃってお金が動くさまも別段嫌いじゃない。

ただ、前作の暴走気味の熱さというかこってり具合がすっかり影を潜めた感じですかねぇ。主人公にしても、悪役にしても前回のギラギラしたアクの強さがないのがちょっとねー。スマートで理想を持った主人公。婚約者はゲッコーの娘。と、親子ネタも絡めて楽しめそうなんですが、ゲッコー自身釈放後の若干丸くなった印象で、アクの強さが減少。さらに困ったことに、そんな薄味なのに映画の中じゃ一番キャラ立ちしているってのはちょっとねぇ。最終的にはデレデレの良い人になっちゃうので、前作と比べると物足りなさ満載。

じゃ、今作の悪役はというと、んー。いまいちキャラ立ちしてない悪さ。スケールがちっちゃく感じる。やってるスケールこそ大きいかもしれないし、動くお金も膨大かもしれないんですが、ぱっと伝わってくる印象からはそれが伝わってこない。あれ？おんなじ監督なのになぁ。

それこそ現代の金融映画なのだよ。なの？

途中でバド（チャーリー・シーン）が出てくるあたりの二人のやり取りはちとドキドキしましたが、それも結構あっさり終わっちゃったし、あとに続く伏線ということもない。特別ゲストみたいな扱いでしたしねぇ。

まぁ、ゲッコーの講演のシーンとかは魅力的でその部分だけでも評価が上がるってなもんなんですが、なんだろう。正直消化不良な一本かなぁ。
前作と続けてみなけりゃそこまでダメダメなわけじゃないんでしょうが、んー。ちょっとイメージを引きずり過ぎてたか。