着信アリ Final

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監督:麻生学
出演:堀北真希、黒木メイサ、板尾創路、ジャン・グンソク、高橋あゆみ
時間:106分
公開:2006年
キャッチコピー:
転送スレバ死ナナイ
ジャンル:
ホラー

コメント一覧

柴田宣史 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2011年05月10日 | 見た回数: 1回

紅の豚」のオンラインのろけがいいですね。

* * *

閑話休題。

キャッチコピーとして掲出した文言は、オフィシャルなキャッチコピーじゃないかも。

でもこの映画の陳腐さを表現しきっていて、逆に好印象さえおぼえる。

* * *

物語の継承としては、やっぱり

  • ひどい目(虐待やいじめ)にあった人が怨念で人を殺す。
  • 不幸の手紙式に連鎖する
  • 伝播の主要媒体は携帯電話

というあたりでしょうが、今回は「メール」です。

* * *

なぜか舞台は韓国で、かっこうのよい若い韓国人くんなんかも出てくるんですが、あんまり韓国である必然性はなく、けっこう舞台は閉じられたホテルの中?みたい。

いじめられて自殺未遂をした女の子が昏睡しているときに、いじめっ子なのにいじめられっ子の味方である美々子にシンクロしてネットショップ感覚で同級生を遠隔で殺していく。

電線が切れてビュンビュン飛んでくるところとか面白い絵なんですが、そういうおもしろさを補って有り余る全体に漂うB級感。

登場人物もさほど好きになれないし、最後の方、マイケル・ベイ方式(あるいは元気玉方式)で、無関係の人々の祈りのようなものが結実する、ちゅな描写があるのですが、それが

美々子は、PCを通じて人を殺している。だったらたくさんのメールを送れば、そのPCをダウンできるはずだ。

というわけで、いじめっ子たちは、自分たちが死なないために、韓国のネットカフェをまわって、「このアドレスに大量のメールを送ってください!」という紙を渡す(とうぜん紙には「自分たちがいじめていた」などとは一言も書いてなくて、「怨霊を止めるため」くらいしか書いていないのも、なんだか神経逆撫でポイント)。

で、みんなが「がんばって!」とか「怨霊に負けないで!」とか「いっちょやったるでー」みたいなことをやる(お願いだから、よいこのみんなはマネしないでほしい……)。

みんなの思いが届いて、PCからボッと火が吹いたときには、僕も思わず吹き出しちゃいましたよ。

そんなんで人を感動させられると思ってるんだったら、もうちょっとハリウッド映画をしっかり見た方がいいと思う。いい悪いはおいておいても、ハリウッド映画は「ひとはどこをどういじれば、どのように反応する」ということにかけて一所懸命追求しているところなので。

* * *

あれかなー、この「着信アリ」シリーズはただ単に、かわいい女の子を見るために、適当なホラーのストーリをあてがってあるだけなのかな。

通してみたけど、総括してみても、いわゆる「楽しいホラー」でなくって、ちと疲れちゃった。

でも「ワン・ミス・コール」まで続けるぞ! おー!

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