自分の中では結構好きな部類の映画だと思い込んでるんですが、あれ？こんなにカンフー部門や戦うシーンがつまんなかったっけ？逆に話自体はなかなかに面白いので、うーん。もったいない。という印象が強くなりました。

やっぱりびょんびょん飛びすぎて、空を舞うとかそーいうのはあんまり好きじゃないなぁ。派手だし、原色ばっちりで見栄えがするのかもしれないけど、どうも間延びするというか、スピード感やキレなどのアクションシーンとしては見劣りする。使い方ですけど、どうしてもビョーンと飛ぶと遅くなるしさ。

たしかに「マトリックス」とか見た時、ほほー。と、思いもしたもんですが、なんだかんだでせっかく動ける人たちを集めてるわけですよ。ジェット・リーにしてもドニー・イェンにしても。にしては、もっとガチでやらせたほうがよくないかね？と思っちゃう。

更にいうと、それでも上の二人に関しては白黒だったりはするものの激しく剣と槍のバトルを見せてくれるし（ちとスロー多いけど）映画の中では随一のアクションシーン（だと僕は思ってる）。ただ、見応えはするんですが、例えば彼らが戦った「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」何かと比べると格段に落ちる。スローの使い方云々については「ハイキック・ガール」あたりでも不平タラタラに書いたと思うんですが、なんだかねー。

ということで、この映画に関しては話は結構いいし、上の二人のバトルは見応えはある。けど、このテの映画にしてはやっぱりアクションシーンが足を引っ張ってるのは消化不良です。

でも、やっぱり嫌いじゃないんだなー。

同じタイトルでも、あのドラマの良さを完全に消し去った迷作「HERO」とは違って、安心して見られる一本。このあとの２匹目のドジョウを狙った「LOVERS」よりはこっちのが好きですね。

あの、弓矢がドバーっ。というCMに心惹かれて映画館に足を運び、え？そーくるの。とちょっと肩すかしを食らった記憶がよみがえります。
また、お国柄とはいえそんなにワイヤーアクションしなくても普通に切りあったらいいのに。とか、なぜかなかなかの名君っぽく知的な始皇帝ってなんかイメージとちゃうなー。とか。

まぁ、いろいろありますが、それでも凄腕の剣豪たちの剣劇シーンや、始皇帝との静かに語り合うやり取りも嫌いじゃない。出てる人もそれぞれカッチョよろしい。話ごとに色分けされた絵もきれいですしね。

作品としては妥当に「まあまあ」ってとこでしょうか。
歴史物と言うと怒られそうお話ですが、個人的にはなんか知らんけど嫌いになれない一本なのでもう一個あげてもいいかな。