フリーダム・ライターズ The Freedom Writers Diary
画像表示切り替え監督: | リチャード・ラグラベネーズ |
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出演: | ヒラリー・スワンク、スコット・グレン、イメルダ・スタウントン、パトリック・デンプシー、マリオ |
時間: | 123分 |
公開: | 2007年 |
キャッチコピー: 昨日までの涙が、インクになる。 それは、一人の新米教師と、一冊のノートが起こした奇跡の実話。 | |
ジャンル: ドラマ、実話 |
コメント一覧
金 克美 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2013年11月20日 | 見た回数: 1回
石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2012年04月05日 | 見た回数: 1回
正直リアルなアメリカの現状やら生活やらは知らない(映画でしかね)ので、どうこうはいえないんですが、おぉ、怖い。と。
基本的には実話ベースと言う事もある(基本的じゃないかな?)のですが、生々しい現状を見せられて冒頭からどーんと重苦しい気分にさせられる。まぁ、サクセスストーリーと言う事もわかってはいるものの、スタート時点で既に金八(キンパツだったら大変)先生の腐ったミカン云々のレベルじゃない。
いやー、極端な箇所だとも思うんですが、人種間の溝ってそんなにあるものですか。
そんな中で先生が頑張って、「ホロコースト」を知らないような生徒たちが真っ向「アンネの日記」に影響を受けたり(まぁ、アンネが死んでしまって怒鳴り込んでくるシーンとか、いや、そこまでか?とか思わなくもないんですが・・・)、成功していく様はなかなかに気持ちのよいもんでした。また、授業のためにいろいろと奔走するんですが、下手に感動作を演出すべく苦しみを乗り越えて、という絵を見せなかったのも良かった。おかげで本当の主役である生徒たちがより際立った印象もありましたしね。
あと、敵役として、口先とは裏腹に既存組織を守る事と先入観のみで生徒たちを判別する教師陣が以外に存在感がある。実際に邪魔したりという行為は見せてはいないものの、明らかに否定・非協力的で、Mrs.G(ヒラリー・スワンク)の行動と見事な反比例を描いていたのも良かった。
※特にその代表格の教科主任が「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」と全く同じようなキャラの先生を演じていてちょっと面白かったです。なんかしみじみはまり役で、ひょいひょい魔法をかけちゃいそうでしたね。
てなわけで、なるほど若者向けにMTVが頑張ってつくってる作品としてはなかなかに良い出来だったんじゃないかと。
アメリカに来ておもうのは、ほんと先生って職業はつくづく大変だなぁってこと。
日本の学校みたいに「授業はおとなしく先生のいう事を聞くもの」という前提がまずないからね。
先生たちはどうやってこいつらと付き合ってるのだろうかと思うけど、先生は先生で「ここまでが私の仕事」ってわりきってて、生徒の素行が悪かろうがよかろうが気にしていない。授業態度が悪くて、試験の点数が悪かったら自然的に総合評価は悪くなるわけで、そうすると落第するのは学生で、先生じゃないからね。
ところが、そんなところに「先生評価制度」を導入して、生徒の成績が先生の評価になり、収入にも反映するようにしようとしてるから、もう大変なことになってるのが現状。
さすが映画になるくらい、こんな風に生徒の面倒を見る先生って、まあ少ないのじゃないかなぁ。
映画の舞台はロスだったとおもうけど、移民がグループ同士で固まって、というのはよくわかる。抗争なんかが起こるということもよく聞く。
これが実話をもとにしているので考えたのは、子どもたちがやっぱり素直だってこと。悪そうにしてても、ちゃんと学校にはきてるし。アンネの日記を読んで感情移入するくらいきちんと本だって読めるってことやし。
なかなかよかったなぁ。