ONCE ダブリンの街角で once
画像表示切り替え監督: | ジョン・カーニー |
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出演: | グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ |
時間: | 87分 |
公開: | 2006年 |
キャッチコピー: ふたりをつなぐ、愛より強いメロディ 人生でたった一度、心が通じる相手に出会えたら…ストリートから始まるラブストーリー | |
ジャンル: 音楽 |
コメント一覧
陰下洋子 | 簡易評価: なかなか | 見た日: | 見た回数: 2回
でべ | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2011年04月14日 | 見た回数: 2回
わたしがあまりにぎゃーぎゃー言うので、時代工房のみんながわざわざ時間を割いてみてくれました。お花見当日の昼やすみにしばたさんとのぞみさんが事務所で見ていて、笑ったりそれぞれ思ったことを口にしたり、ときどき陰下さんも混ざって「ここ好き」とか言ったりしているのを横耳で聞きながらわたしは仕事をしていて、これが善良な楽しみ方だとわかって、自分もそこに身を委ねられて、とっても心穏やかな気分になれたのでした。
それなりにたくさんの映画を見て情報を増やして偉ぶってたって、こんな風に映画をつまらなくしちゃうなんて、まだまだだなと反省しきりです。
そう、1回目はまったく身を委ねることが出来てなかった。
丞二に「ぼく見ないよ」と背を向けられ、でも「面白いよ」と言って貸してくれた人がいて、彼女には悪いけどわたしは丞二のほうをずっと信頼していて「面白くないものを面白いと評価するために見なくちゃいけない」という緊張感にがちがちになりながら、ほとんどあら探しをする前提で画面に向かってたと思う。とくに音楽なんて映画以上に心を開いて気持ちが穏やかでないとお互いに受け入れられないのに、かたくなに受け入れまいと拒否してたと思う。
ほぼ画面を見ていなかったにもかかわらず、時代工房で2回目の視聴のときのほうが、印象的な音楽が後を引いて、後々しばらく耳に残っていたのでした。
柴田宣史 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2011年04月14日 | 見た回数: 1回
花見の前のランチタイムにのぞみと会社で視聴。尺の短さが幸い。
無理な激しい起伏もなく、下世話な展開もなく、上品で心地の良い映画でした。
いわくつきの視聴でしたが、でべちゃんのコメント、結構いいじゃないですか。
ちょっと追記:ところで、この主人公、裏声多いっすよね.Mr.Childrenみたい。
石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2011年04月14日 | 見た回数: 2回
ひじきビル内での2度目の視聴。通勤シアターより画面が広く、音に包まれる感じが気持ちが良かったです。なんか2回目のほうが良かったな。
あ、なるほど、そうなのか。映画館で見たほうが多分印象深かったんであろうと再確認。あの歌に包まれながら暗い中エンドロールを見てたらそれはそれでホワワーん。と気持ちよくなる雰囲気が感じ取れました。
内容分かって見てると初回の「なんだかなー」感も薄れ、違和感のあったドキュメンタリー感も気にならずとってもよかったのだ。いつかまた、家で暗くして集中してみるのもいいのかもねー。
「なかなか」と「オススメ」のどっちかねー、ってな感じの評価アップでどうでしょう。
石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2011年04月13日 | 見た回数: 1回
難しい。というのは例えばフランス映画を見たときに感じる、何が言いたいのかがわからない。ということではないんですな。
いい映画だと思うのです。歌も悪いわけじゃない(この辺は音楽的素養が少ないんで良し悪しまではわからへんけど)し、話も悪くない、のに、いいところをうまく表現できないのだ。
単館系の邦画にありそうな感じもとれるんですがなんだろねーこの感覚。バンド活動をやっていたり、それに近しい位置にいた人ならこの映画の主人公の境遇により共感がもてたりするのだろうか?
前半は正直、噂に違わぬというか盛りあがりに欠けるというか微妙な感じで淡々と物語が進んでいくので、なかなかチューニングが合わず、うむむ、こりゃ嫌な予感がするぞ。あの女の子(2歳くらい?)は可愛いけど・・・とか、せっかくアイルランドだしそろそろIRAも動き出さないかな?とか不謹慎に思ってたくらいなんですが、ラストで華麗に持ち直しました。
レコーディングで、おっ!となるスタジオオーナーや、みんなでやり遂げて、さて、一服、とかの描写も良かったし、全然前にでてこないなー。もったいないなーと思っていた父親とのラストの会話がとても良かったです。もともと父と子(と行っても大人ね)にゃ弱いし、「ビッグ・フィッシュ」なんてラスト泣きまくってた身としては、この手の親子関係には弱いんですよ。これだけで評価アップってなもんです。
なるほどやっぱりいい映画ではあるし、ハマれば絶賛もわからなくはないです。がんー「まあまあ」か「なかなか」か。最後の盛り上がりが気持ちが良かったんで「なかなか」ってとこでいいような良くないような、やっぱりうまく表現できなくてもどかしいなぁ。
でべ | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2011年04月09日 | 見た回数: 1回
これこそ劇場を出たらサントラを買いに走る映画ではないだろうか。
時代工房 おてつだいに来てくれていた上野さんの推薦。
日本の広報ではラブストーリーとなっていることがすこし残念。登場するふたりの間にあるものはもうすこし複雑で、緊張はあるが愛情よりも連帯感に近い。だから最後もさらりと静かだけど、じんわり力強くて心地よく終われるんだと思うけどな。
これが「珠玉のラブストーリー」ではもったいない。でもひじょーうにふわふわした彷徨い系映画なので、際立ったコピーを考えるのは難しそうだけど。
というわけでジャンル分けの難しい映画ですが、映画部ジャンルには「音楽」があるので、音楽映画でしょうかね。
わたしはずっとずっと昔から音楽にコンプレックスを抱え続けている。伯母が教えていたピアノ教室が怖くて嫌々だったせいか、趣味のチェリストだった母から「あなたは音痴だから」と言われ続けたせいか、とにかくわたしは音楽に向かない。とずっとずっと思い続けている。
だから音楽ものだって言われるとちょっと構えちゃうんだなあ。どうせわたしには分からない、というような。
そのうえ「良い音楽」を映画で見せるのって難しいとつくづく思う。奏でられる音楽自身がすばらしいか否かと関係なく、場の盛り上がりや登場人物の機微が伝わって、映画の中の良い音楽は完成する。ピアノを弾く女の子がいて、それを横で見ている男が驚く「すごいな」って言って。でも「すごいな」っていう言葉が発されるまでの間、私にはそのピアノがどういう感情を呼び起こすものなのか分からずに困る。これがダイナミックな曲とか速度の速い曲とか「ああすごい曲を弾いているのね」って直感できるものだといいのに。でも音楽の耳を持ってる人にはそれじゃつまらないんだろうなあ。音楽を「聞かせるための間」が多いのも鼻について、そういう一々がわたしをチクチクとつつく。うーむ。
今回とくに音楽が、効果音やBGMでもなければ、ミュージカルのように芝居にとけ込んだ歌でもない。音楽はいつも彼らのつくった歌として、登場人物たちに歌われて存在する。それが彼らの繊細な心の内を表し、ストーリーを繋げていく。だから歌われる音楽にチューニングが合うか、字幕に頼らず英語の歌詞が聞き取れたらもっと感情移入できそうなので自分の音楽と英語の能力のなさを呪いつつ。
でもこれは非常に個人的な恨み言かな。
でも。
父の許しは情深いなあと。
それまではぶっきらぼうでむっつりしていた父親があるとき不意に口を開く「許す」と。子供の性別や年齢に関係なく、寛大で美しい許しは父親の役目であり続けるんだろう。とんとん拍子ではあるが穏やかで鬱々とした筋書きの中で、父親の言葉が際立って、そこで「あ、見ていて良かった」と思う。
それまでもそこそこうまくいってたはずだけど、父親との会話の後から主人公がぐっと走り出す感じがあって、ラストにすっと突き抜ける。
ヨーロッパ映画のオンナノコはお国柄かどんよりした気候のせいか、おしゃれが重苦しくてあか抜けなくて、だけどそのもっさり感がふわふわした性格と調和して、大人の女性があどけなくてかわいいので好きだー。「アメリ」とか。
ホームビデオで撮影したような画面のブレが、ドキュメンタリーぽく、音楽が流れるシーンも多く、ミュージックビデオのようで、なんだか冒頭は内容に集中できなかった。
が、音楽で身をたてようとしている友達にだぶるとこもあり、気がつけば入り込んでいた。
繰り返しおんなじフレーズが流れるのでちょっとくどいなと思うが、曲は好きかな。サントラがあれば手に入れたい。
相方によれば、トライアンフというイギリスのバイクや、ギネスビールが出てくるところが、アイリッシュだね。とのこと。