マレフィセント MALEFICENT

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監督:ロバート・ストロンバーグ
出演:アンジェリーナ・ジョリー、シャールト・コプリー、エル・ファニング、サム・ライリー、イメルダ・スタウントン
時間:97分
公開:2014年
キャッチコピー:
邪悪な妖精マレフィセント――
なぜ彼女は“呪い”をかけたのか?

誰も知らない「眠れる森の美女」がいま目覚める――。
ジャンル:
ファンタジードラマ

コメント一覧

でべ | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2016年07月12日 | 見た回数: 1回

とにかくプリンセスものは、最近少しハードルが上がってますね。なにしろ「白雪姫と鏡の女王」の白雪姫がたいへん素敵なので、その後のどんな物語も「あの白雪姫のほうが可愛かったね」という枠に収められてしまいがち。

今作はどちらかというと魔女側に焦点をあてた、このごろ流行りのディズニー自虐ネタというのに近いのかな。昔話で悪人として扱われていた魔女は、実は超いい人だった、というふうに事前に聞いていました。「マレフィセント」という名前に馴染みがなかったせいで、別の継母ものと混同していましたが「眠れる森の美女」でしたか。ディズニープリンセスのなかでもちょっと押しの弱いおひとりですね。日本語で語られるときも、眠れる森の美女、眠り姫、いばら姫などなど定まりきらず。シンデレラや白雪姫のように、個人名が表に出ないのでオーロラ姫、と呼ばれるとなるほど、そんな名前だったかも、とか。
実は保育園、年長組のときのオペレッタは「ねむり姫」でした。そのときのわたしの役柄は妖精1。今作でいうと三人の妖精のうちの赤いやつでしょうか。セリフは「100年たてば立派な王子が現れて、姫を助けてくれることでしょう」。でも所詮は未就学児の劇なので、ずいぶんと省略された内容だったと思います。以前柴田家で読んだ絵本の内容は、思っていたのとずいぶん違っていてびっくりしました。国中が100年眠っちゃうんですね。お城中にひとがばったばったと倒れている絵が衝撃的でした。今回はぜんぜん違う話になっちゃってるのですが。

まず冒頭のディズニーロゴがいつもの見慣れたシンデレラ城じゃない、というところでハッとします。マインドセットさせられる感じで。

アンジェリーナ・ジョリーさんは普段から自主的に人体改造なさっているので、どこまでが特殊メイクで、どこまでが本当のアンジェリーナ・ジョリーなのか、よくわかりません。さすがに頬骨はオプションでつけてるよね、とも思ったけど違うのかな。

もともとプリンセスストーリーって女の子のために書かれたもので、オリジナルでも王子さまの影は薄い。最後にふわっと登場、大事なのは家柄と顔、みたいなところがあると思う。それにしても、出てきた時点でぷんぷん感じる今回の王子様の当て馬感がハンパない。これはネタバレにもならないでしょう。

そんで最後、

ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。

マレフィセントがステファン王を殺してしまったのは結構意外。ディズニーだし人死にしないだろうという油断はあったのですが、彼を殺してしまったら物語は本当のハッピーエンドにはならない気がして。一時は愛を交わしたふたりが許し合う必要はないんだろうか。嫌な人はすべて排除して、めでたしめでたし、と言われてもなあ。逆に王様に同情してしまう。野望はあったかもしれないけど、根っからの悪人ではなさそうだったし。娘を奪われたら、復讐心に取り憑かれて精神的におかしくなってもしょうがないよねえ。マレフィセントが、真実の愛を知ったのなら、まず彼に謝れよ、と言いたい。そうしないと、二つの国が友好関係を結んで、世界は平和になりましたとさ、という

隠しテキストはここまでです。


オチが表面だけ取り繕いすぎてて、気持ち悪いでしょう?

そうそう、くだんのお姫さま問題は、今回は愛嬌たっぷりエル・ファニングちゃんだったので、判断保留で!もちろん白雪姫のが可愛いんだけど、エル・ファニングちゃんもいいよね!ということで。

石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2014年07月20日 | 見た回数: 1回

「眠り姫」「眠れる森の美女」の大胆解釈。と銘打ってたんで、ちょっとどうかなー。みたいに思ってたところ、娘も結構乗り気だったので見に行ってみました。

事前対策で原作を読んでみようかとも思ったんですが、いろいろでてるものの、どれがオリジナルなんだか?みたいなのが多くて断念。なんとなくの記憶では、成人前に魔女で眠らされて、眠り続けて、王子様がさっそうと現れてキスしてハッピーエンド。なんか古いディズニープリンセスモノの定番だし、イマイチ乗り切れんなぁ。とかはじつは思ってたんですが、ちょびっとアンジェリーナ・ジョリーの魔女っぷりが、なんにもしなくても魔女っぽい彼女だしサマになってる点は気になってたのも事実。

ではでは本編はというと、基本路線はともかくとして、そんなはなしじゃーなかろう。大胆解釈というよりは全く別物語。と言っても過言ではない大胆な方向転換。
これ、オリジナルを好きな人だったらちょっと受け付けないんじゃなかろうか。とか思っちゃう。多分そんな人はディズニー版の「眠れる森の美女」(アニメ版)ですら、こんなの嫌だ。と思うかもしれませんけどね。まぁ、ここまで変えてきたら別物として受け入れられるのかな?

さてさて、これは「アナと雪の女王」にも言えるんですが、最近のディズニーは女性が強くて男性は王子様だろうが何だろうが影が薄く、存在感がない。
以前のプリンセス物語に抵抗を感じていた僕とかだと、この方向転換は嬉しい限りなんですが、女の子たちのあこがれ・・・じゃなかったっけ?そもそも女の子たちが男子に助けられようなんてさらさら思ってないということなのかもしれませんがね。

また、いや、前述のとおりにアンジェリーナ・ジョリーの魔女っぷりが抜群でさすがの存在感。「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」のティルダ・スウィントンが結構それっぽいんですが、それと同等かそれ以上。最近では「オズ はじまりの戦い」の魔女役だったりと数あれど、何もしなくてもその存在感があるってのはなかなか無いですよねー。
あ、小雪さん?幽霊の・・・

若干話しがこじんまりとしてたり、ラストの展開は賛否あろうとかも思うんですが、そのへんは映画館マジックですかね。面白かったですよ。