線は、僕を描く

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監督:小泉徳宏
出演:横浜流星、清原果耶、細田佳央太、河合優実、矢島健一、夙川アトム、井上想良、富田靖子、江口洋介、三浦友和
時間:107分
公開:2022年
ジャンル:
青春ドラマ

コメント一覧

石田憲司 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2023年07月12日 | 見た回数: 1回

実写版「ちはやふる」はピンポンとおんなじくらい好きなんですが、はてさてそのスタッフで作った本作、いかがなものかな?
”〇〇(←映画作品)のスタッフが送る”だとか、”〇〇のだれだれ主演!”だとかが書かれたB級洋画作品とかは8割型ハズレが多いんで若干不安はなくはないんですけど・・・。

いい。

舞台が舞台なだけに若干「ちはやふる」と比べると年齢層は上になるんですけど、青春だなー。というみずみずしい感じも、止まっていた時間が動き出すというか、喪失と再生の物語?一歩踏み出すというかそんな前向きな感じもよろしい。
知らない世界を見せてもらえて、芸術の奥深さをかっちょよく描くというね。その点では「蜜蜂と遠雷」ともつながるかな。スポ根モノと並んでこちらも好物ですしね。

いやね、娘の入学式のことですが選択教科に音楽と書道があって(娘は書道選んでたんですが)当然ながら(?)音楽人気。で、バランス取るために音楽から書道に写ってくれる生徒を募る。みたいな一幕がありまして、その紹介に書道ですけど、水墨画的な絵を描くというか・・・みたいな事があって、絵を描くのはちょっといいなー。と他人事ながら思ってたわけです。
で、その水墨画の世界の描き方がかっちょいいんだ。で、そんな甘い世界じゃないのも当然わかるんですけど、まるで「ボブの絵画教室」を見ていた頃のように、なんか面白そう。かけそう。と思わせるあたりも素晴らしい。技術だけじゃなく、その本質を・・・というのもね。惚れ、ボブ先生も言ってたじゃない。なんでもいいんです。思ったままに・・・とね。扇ブラシは出てこないけど絵ってなんじゃいな?と難しく考えすぎるもう一人の主人公にも伝わるんじゃないだろうか?

「思うままに書いたらいいんです。ね、簡単でしょ?」

途中に出てくるフランス大臣が権威主義的に出てくる部分だけ、んー、なんでフランス?芸術の京都パリだから?もったいないなー。などとちょっとうがった見方をしちゃったんですけど、ま~なんだったら皇族の方々が来てるとしたら、別に天皇家がどうこうってのはなくてもやっぱり失礼があってはならない、無礼を働いちゃならない的なのは(僕ですら)あるし、マイナーな世界の中ではそこが重要なのも分からなくはない。

たまたま娘に触発されて剣道はじめてるってのもあるんですけど、和の世界というかそ~言うの、いいよね。とか思ったりするのはやっぱり歳かねー。
昔はサムライより西洋の騎士とかのほうがかっちょいいやん。とか子供の頃は思ってた時期もあったんですけど、いつしか、ん?イスラムかっちょよくない?となり、今じゃいやいや、侍のほうが。という境地(?)。またま最近「アーチェリーやってる」みたいな話の流れで、ふと「弓道」ではないのか。とか思ったりもするしね。

というわけで、うん。水墨画と、全て白地に黒のエンドロール(役者の名前からスポンサーのロゴまで)も含めてとっても気持ちの良い一本でした。

※追記:あ、でも水墨画なんてそもそも中国やん。というツッコミは後最もだなー。とも思ってますよ。はい。

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