セルフレス/覚醒した記憶 SELF/LESS

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監督:ターセム・シン
出演:ベン・キングズレー、ライアン・レイノルズ、ナタリー・マルティネス、マシュー・グード、ヴィクター・ガーバー、デレク・ルーク
時間:117分
公開:2015年
キャッチコピー:
家族を守る力が、彼を最強にする。
ジャンル:
SFアクションサスペンス

コメント一覧

でべ | 簡易評価: まあまあ | 見た日: | 見た回数: 1回

ターセム・シン監督が長年組んでいたコスチュームデザイナー石岡瑛子さんを亡くしてからはじめての作品。なにかのインタビューで監督自身が、彼女なしで映画を撮るために、考え方、選ぶ題材を変える必要があった、と言っていたけど、多くの意味でその言葉を痛感する映画だった。これまでの作品に通底していた世界観が失われてしまった感じがする。本当に一緒に映画を作ってたんだと分かるのもツライ。

さて。

余命わずかの大富豪が、大金を払って若い肉体に記憶を転送する。完全に人工的に作られた肉体だと聞いていたのに……という話です。

ちょっと残念に思ったのはキャスティング。ライアン・レイノルズくん、最近よく見るし好きだけど、ベン・キングズレーさんを演じるにはちょっと雑……? あ、いやいや、大味すぎ? うーん、何にしても、転送後の彼からすこしもベン・キングズレーを感じないんですよね。種類が全然違う感じで。薬さえ飲んでいれば、何も不具合は起きないし、本人もまるで違和感を感じない、という流れも悪かったのかもしれませんが。

逆に面白かったのは、転送後の主人公が、とても精力的に若さを謳歌すること。
彼に話を持ちかけた博士は「これは研究段階の技術で、誰にでも薦めるわけじゃない」と説明する。費用が莫大にかかるのがその主な理由ではあるけれど、彼が選ばれた理由はそれ以外にもあるように思う。金が払えても実験が成功しなければ意味がない。そのためには、ただ金持ちだというだけでなく、金持ちを維持できるほどに鍛えられた性格というか、精力的で勤勉でモノの価値を分かっている、そしてそれを維持していける精神力が必要、という感じがします。

後半はいつものライアン・レイノルズくんで問題ないんですけどね。

ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。

見終わってみて思うとヒドイ副題ですね。
完全にネタバレやん。

隠しテキストはここまでです。

柴田宣史 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2017年04月03日 | 見た回数: 1回

振り返るとなるほどと思う絵もあるのだけど、まさかのターセム・シンで、エンドロールでびっくりしてしまいました。

老人が、若い肉体に精神だけ引越しをできるけど、引越し先の肉体には、ゼロから培養されたものであるはずなのに、じつはそうではなかった……。

……という話。

ターセム・シン、こういう仕事もできるんだ、というかんじの「いかにもハリウッド」な作りなんですが、そのなかでも、いい雰囲気にまとまっているように思います。

だいたいベン・キングスレーが、顔を見てるだけでも、ちょっと落ち着くんですよね。

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