メガ・シャークvsジャイアント・オクトパス MEGA SHARK VS. GIANT OCTOPUS

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監督:エース・ハンナ
出演:デボラ・ギブソン、ショーン・ローラー、ロレンツォ・ラマス、ヴィック・チャオ、ジョナサン・ネイション
時間:89分
公開:2009年
ジャンル:
サメ怪獣アクションパニック

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石田憲司 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2015年10月20日 | 見た回数: 1回

みんなが気になっていたであろう(ほんまか?)このメガ・シャークシリーズ。人気シリーズなのか現段階で4作品作られてたりします。なんとなく続編もダラダラと作り続けそうな予感も感じつつですが、ちょっとまとめてみてみようじゃないかと。

ポイントは、いかに笑いながら楽しく見れるか。まじめに見るようなもんでもないですしね。まず、ジャケットですが、これは恐ろしいほど丁寧に作ってますね。この激しさで映画がずっと行くならそれはそれで大作になっただろうさ。ゴジラとかクローバーフィールドとか、そのへんの巨大怪獣に対抗できる事まちがいなし。

が、待て待て、このジャケットに関しては「ジュラシック・プラネット」ナドナド数多のこの手の作品で経験済みでしょう。実際にこんなシーンが出るかどうかすら怪しいということもご存知のはず。

前置きが長くなりましたね。ついつい方に力が入ってしまって無駄な文章をダラダラと書いてしまいました。では、栄えある第1作目、言ってみましょう。

ここからネタバレ。(というより、見ない人向け全編解説)
見たい人もいるかもしれないので、楽しみにしてる人は見ないでね。

ここから先はお話の核心に関わる記述があります。このリンクで読み飛ばせます。あるいは次の見出しにスキップしてください。

地球の環境破壊は悩ましいもので、北極(南極?どっちだったかな)の氷河がどんどん崩落しているところから始まります。しかもそれに輪をかけるような軍の実験でどんどん壊れちゃう。
と、同時並行的に海洋研究者のお姉さん(おばちゃんかな?一応ヒロイン)がクジラだかなんだかを潜水艇で追ってウキウキしてる。えらくケバいのですが、うーむ。アメリカ人の趣向ってのがあるんでしょう。

急にクジラの群れが向かってくる。軍の実験から逃げているだけなのだが「なになに?きゃーステキ」などと浮かれたあと、我に返り「大変!」と慌てふためくヒロイン。ちなみに豪胆なキャラ設定っぽいんですけど、慌ててますね。
クジラの群れの激突なども合わせて激しい崩落がおき、巨大な何かが去って行きました。揺れる船体。大変。命からがら・・・のタイミングでチラリ。何かしら?あの目とあの物体・・・。

先に行っておくとあの目というのはタコの目で、何度も何度も繰り返し登場します。使いまわします。これが栄えある第1回目。

そうです。期待の超大型生物。メガ・シャーク、深い眠りから復活です。
ちなみに、劇中では「メガロドン」と呼んでたりします。
体調は驚くべきことに60mクラス。飛べる(界面よりジャンプ)。泳ぎも異様に早くて500ノット出そうな。時速にすると926キロだそうです。水の抵抗もあることを考えると・・・どんな速さだ。

海鳥が飛びまくる。
これは何度も出てくるシーン。ところどころアングルは違うし鳥の数も違うので、使い回していない。偉いじゃないか。

終末演出の夕日の海辺。
どことなく金曜ロードショーを思い出させる。
これも似たようなのが何度も出てくるのだ。使いまわしていない。

米軍駆逐艦なんちゃら。巨大な何かに噛みつかれ、沈没。単純に対空砲を撃ちまくり、やられる。何で水中の敵に対空砲やねん。ちなみにバッシャーンと噛み付いたり船にジャンプかましたりして破壊してしまうのだ。すごいぞ。サメ。

更に続きます。

上空数百メートルを飛ぶジャンボ。結婚間近な男女。エアポケットに入って揺れる機体。「大丈夫か?今から結婚式なんだ。」と、死亡フラグを立てた後、ちらりと空を見ると

「なんだあれは!」

ドカーン。

まさかのシャーク大ジャンプ&ジャンボに噛みつく。何百メートル飛んでんねん!ちなみに、なんで飛行機狙う?もっと身近に楽に捕食できるもんあるやろ。というツッコミを入れる方はこの映画の見方がわかってない。だって、こういう事したほうがサメのとんでもなさが出て楽しいじゃないか。

鳥たち。
終末の海岸。

後日ヒロインが船の責任問題で呼ばれると、沖に噛みちぎられたクジラの死体が。研究者たちは船に巻き込まれたんだねぇ。という見解で事なきを得ようとするが、ヒロインのみ、違うわ!と正論を述べる。
他の研究者たちは一体どんな目をしているのか・・・。そもそもクジラの胴体を真っ二つに食いちぎるほどの大きな船のスクリューってあるのかしら?
こっそり噛みちぎられた箇所から折れた歯を発見し(なんで他の人達は見つけられなかったんだ?というかなり目立ったとこに突き刺さってる)こっそり抜き取る。犯罪行為である。

折れた歯がサメのものだと確信したヒロインは大学の頃の恩師のところに押しかける。強引だな。FBIにはマークされてるらしいですが、そのへんはお構いなし。恩師も力強く、髪の毛一本触れさせないと豪語。なんでもかつて海軍にいて潜水艦乗り。座礁させた経験あり。だそうな。

時を同じくして、今度は多分日本の海にある石油掘るでっかいやつ(参考「アルマゲドン」ではそこでブルース・ウィリスがベンベンにゴルフボールを打ちまくってた)が謎の生物によって破壊される。どんなサイズ感だ?(調べてみた。ペーパークラフトが400分の一サイズで15cmくらいの横幅のがありました。てことは小さいやつで60m四方くらい?)

目が登場。犯人はこいつ。目の持ち主である。
終末演出の海辺。鳥もいっぱい跳んでる。

日系人の博士登場。破壊された石油プラント唯一の生き残りである人物(隔離されてる)に接触し、状況を確認。こんなのが、こんなのが、というスケッチを見ると、おぉ、またしても出ました。目。
こりゃータコだな。と博士は判断し、(画力も大したもんだ)知り合いのアメリカ人博士に連絡を取る。それが前述の恩師にあたるのだ。

じゃ、会いましょうか。とふらふら飛行機でやってくる日系人。
アメリカにてヒロインともご対面。早速のヒロインの流し目攻撃にメロメロとなる日系人。フェロモン全開である。恐ろしやアメリカ人。

鳥。
終末の海岸。

恩師の自宅で浮かれながら調査。どうも日本の事件はサメっぽくないんですけどー。みたいな会話の後に1枚のディスクが届く。ヒロインが座礁しかけた時の録画である。
「なんか2体いる。サメと・・・イカ?」
タコだ!という寒いツッコミ。

恐ろしいのはヒロインが真顔で「イカ」とおっしゃっている。海を愛する海洋研究者の彼女がである。

急にアメリカ軍がやってきて3人を拉致。急だな。
連れて行かれたのは海軍航空基地 トレジャーアイランド。軍としてもほっとけないから大作チーム作るし、お前らも協力せい。

ちなみにこの基地、何故か前述の鳥や海岸レベルに何度もテロップが流れます。もちろん使いまわしたりはしません。警備の人の位置が微妙に違ったりとアングル変えてあの手この手・・・。

半ば強制的に作戦検討開始。
これがまた長い。正直映画の3分の1くらいはこの会議室や研究室での密室劇。パニック怪獣映画とは思えないくらいの長さである。

その間もおおいにサメの攻撃に晒されたり、タコの攻撃に晒されたりしまくる世界。先ほどジャンボに跳びかかったサメがいましたが、タコも負けていません。低空で高速で飛んでいる戦闘機をその触手で叩き落とします。すごいな。タコも。

ヒロインと日系人に関しては相変わらずムフフ。ムフフ。と研究し、いつしか惹かれ合う仲に。

日系人「僕は、海がすきなんだー」
ヒロイン「あたしもー。」
日系人「俺、実家漁師やねん」
ヒロイン「継がなかったの?」
日系人「イルカ漁の悲しそうなイルカの目が可哀想で・・・」

ほほう。あの地域の人でしたか。

その後、なんかキスしたあと、意味深にヒロインが

ヒロイン「散歩に行くわ」
日系人「さんぽ?」
ヒロイン「散歩よ散歩」
日系人「?」

立ち去るヒロイン。しばらくして後を追う日系人。
どっかの倉庫っぽいとこでラブシーン。

えっと、いろいろとわからないことだらけで理解に苦しむんですが、まず、そもそも拉致というか軍の管理下にあってあの制限された状況でなぜこうなる?
いや、男女の関係なんで説明つかないこともありますし、米軍の規定も知りませんから、そこは良しとしましょうか。
じゃ、その2「さんぽ?」
さんぽについては誰か回答ください。理解不能。

さて、事が終わって二人でニコニコ寄り添いながらフェロモン全開で会話。フェロモン?

ヒロイン「そうよ、フェロモンよ!」
日系人「?」
ヒロイン「フェロモンでサメを呼び寄せるのよ!」
日系人「そうか!」

ということで、この一連のシーンの説明がされました。つまりは「フェロモン」という単語を引き出すがためだけのものだったんですね。

作戦が決まったら即実行。

鳥&海岸&基地

それぞれ日本とアメリカの湾にフェロモンを使ってそれぞれの生物をおびき寄せ、兵器でやっつけちまおう。日系人は日本の担当なのでそっちに帰ります。名残惜しいわ。と、全開にヒロインも答えるもののそりゃ、全人類の命運がかかってることですしね。

鳥&海岸&基地

さてここからは米軍です。フェロモンを配置しつつ、サメ野郎をおびき寄せるんですが、米軍が誇る潜水艦で誘導します。
フェロモン散布だったら、場合によっちゃ飛行機で空から投下しても何となく連れてこれそうだと思うんですが、そのへんどうなんでしょう?おかげでえらくサメに追い立てられ、被害も出まくる。

もうすぐサンフランシスコ湾だ!あたりで自体は深刻さを増します。
なにしろ、最後のフェロモン設置の際、ヒロインの載った潜水艇のアームが故障してフェロモンを設置できない。ここでさらには暴挙。壁にぶつけてフェロモンを機体から話してしまえ。

大丈夫よ。と、自信満々に応えるも、いざそれをやって被害拡大。潜水艇自体も壊れて、ギャーーーーとなる。バカみたいだ。

緊迫感のない緊張感の演出があった後、命からがらなんとか逃げられて、サンフランシスコ湾におびき寄せることまでは成功したものの、予定してた米軍の攻撃がまったくもって聞かない。ミサイルだの砲撃などはあたっても聞かないし当たらないしの散々な結果。

サメ君は何を思ったか今度はゴールデン・ゲート・ブリッジをがぶり。多大な被害が出てしまいます。おぉ、これも予告で見た見せ場の一つだな。
ガブリ。サイズ感無視!

というかさ、なんで人間が作った建造物とか(飛行機も)を襲ってくるんだ?サメの性格はよくわからないなぁ。海の中では沈没船に攻撃とかしてるんだろうか??

結局被害だけ拡大させて何ら成果もなく作戦失敗。東京もおんなじ状況だったらしい。え~い、こうなったら核だ!

鳥・夕焼け・基地

しかし、海を愛する研究者数名の説得により別の作戦が展開される。そう。やっとこさ「メガ・シャークvsジャイアント・オクトパス」である。巨大怪獣を互いに潰させようぜ!

うまくいくんでしょうか?海洋学者のヒロインたちの話によると、生存本能よりも互いの憎しみが勝ったがために闘いながら凍ってしまった。とのこと。説得力にはかけるがまぁ、いいや。そもそも全編通して説得力ないし。

改めて今度は北極海付近に誘導する。これが最後の別れになるかもしれないヒロインと日系人は延々と画面を見つめ合うけど、そのへんは正直時間の無駄ではある。

相変わらず何故か原潜で誘導。しかも日本政府も原潜を有し、日系人が率いてタコを誘導。ヒロインたちはサメを誘導。やばい時には米軍の多数の原潜※が総力を持って足止めしヒロンたちを援護。
※ちなみに、タコに全滅させられる。

でもピンチ!という時は細い海溝に逃げこむ。

が、駄目だ、サメにやられる。というタイミングで、デデーンと、日本が誇る原潜タイフーンがサメを攻撃して事なきを得る。おぉ、命の恩人。しかし、それもつかの間、今度はタイフーンがタコに捕まってブンブン振り回したあと・・・折らない。普通そこはまっぷたつやろ。と思うのは浅はかかもしれません。硬かった??

ただ、沈んでいくタイフーン。悲しむヒロイン。

サメvsタコのバトル。ここに来てついに実現。
引っ張り過ぎで長いわ。

なんか暗くてよく見えないけど、タコの足が巻き付いたりサメが足を噛み切ったりしながら激突し、なんじゃもんじゃで正面衝突して海深く沈んでいく・・・。終わり。

・・・。

・・・。

おわり!?

明らかにどっちかは生きてるだろうし、そこと人類が今度は戦うものとばかり思っていました。最後の戦い(映画タイトル)もよく見えないしとにもかくにも肩透かし感が半端ない。

せっかく、しょぼいサメのCGや実際の記録映像に爆発のエフェクトかけたりしてごまかしていたところに目をつぶりながら(しっかり楽しんで見てたけど)見続けたのに、最後のオチがこれですか?

がっくりです。

最後の最後、タイフーンに一人生き残った日系人を見つける話とかあるけど、多分それも正直誰も気にしないと思う。
気にしてるのはみんなサメが急に復活・浮上して戻ってくることだけ・・・なかった。

最後にもう一度

鳥&海岸シーン

エンドロール。

隠しテキストはここまでです。

いやね、とにかくサメがしょぼい。タコも変。旧六角大王で生き物を作ってみよう。みたいなノリで作られている。まぁ「ジュラシック・プラネット」の宇宙船よりはもうちょっと進歩してるかな。なんといっても生き物だし。ただ、動きはただ左右に微妙に揺らしているだけで一つの塊なので、とても生き物らしくは見えないのが玉に瑕。作り上げたものではない実写パートはなんかしらの映像資料を使いまわしてるし(この辺りで「沈黙のステルス」も思い出させる)、爆発物も何年前の炎だ?みたいなCGを重ねてるだけ。

ほとんど人間たちが無駄に喋ったりしながら時間を引き伸ばし、実際のサメとの戦い、タコとの戦いが疎かになってる所は一言物申したいなぁ。人間たちとか特に見たいわけじゃないし。
ただ、もっとひどいと思ってたので、多少はごまかしも聞いてたし、鳥・海岸・基地の三重奏の繰り返しだって多分1つも使いまわしていないという丁寧さ(無駄な労力)といい、素晴らしいおバカ映画じゃないか。

でもいいんです。求めているのはこんなんだし。

いやまぁ、とにもかくにもジャンボをジャンプで飛びついて噛みつくシーンとゴールデン・ゲート・ブリッジを真っ二つにするシーン。これだけでもこの映画が生まれる価値があったてもんです。いやー。すごいすごい。

ホイ、自信を持ってこの評価ですね。

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