魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語
画像表示切り替え監督: | 宮本幸裕/新房昭之(総監督) |
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出演: | 悠木 碧、斎藤千和、水橋かおり、喜多村英梨、野中 藍 |
時間: | 116分 |
公開: | 2013年 |
キャッチコピー: やっと逢えたね | |
ジャンル: アニメ(日本)、ミステリー、アドベンチャー、ファンタジー、ループもの |
コメント一覧
柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2016年03月25日 | 見た回数: とてもたくさん
石田憲司 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2016年03月16日 | 見た回数: 1回
いやー、おもろかったですよ。
前半は2作品以上にぷりぷりしてて、う~、ついていけない。という印象を植え付けつつ、後半に行くに従ってどんどんとダークな方向に持って行き・・・仕上げは・・・
なるほどね~。こーいう形で主人公であるほのかほむらちゃんの立ち位置を確立させましたか。
完結はしたものの、前作までで唯一同じ場所でくるくると立ち止まっているという、主人公のほのかほむらちゃんの存在。彼女に対してだけ扱いが厳しくないか?という気がしてたんですが、こーいう感じでなら、良いか悪いかはさておき、結末としては満足ですよ。
ということで、3本続けて満足なシリーズでした。唯一気になったプリプリな絵ですが、これがあるからこそのギャップのダークサイドだと思えば許せるかも。
以降は3本通してみてきた感想です。ネタバレ込み3本時系列感想なのであしからず
前編
- 相変わらず絵がおじさんにはつらい
- しかも電車とかだと座ってるよこの人とか気になる。
- 主要キャラ登場。おねえさん。結末知ってるだけにニヤリとする。
- 来るか・・・くるか・・・「バルス」みたいなもんか。
- 一人死亡。
- どんよりムードになっていく。
- 真相も明らかになりだす。暗い。
- 話を知ってるだけに、キュウベエがいろいろ策を弄してるのがわかる。
- じわじわとネガティブ方向に話が進みまくる。
- でもやっぱり絵はちょい照れちゃう
- きゅうべえが真相を発表。しってる。
- 魔女と魔法少女の関係は悪くない気がする。
後編
- 暗いまま。
- 流石に絵に慣れては来てるが、知らん人に見られるとやっぱりねぇ
- まどかの親友、ダークサイドに落ちつつある。エピソード3みたいだ。
- 主人公活躍(
ほのかほむらちゃん) - 主人公大活躍(
ほのかほむらちゃん) - 主人公一人舞台(
ほのかほむらちゃん) - 主人公のせいで、タイトル主人公が強くなったことが発覚。とにかく負の連鎖?デフレスパイラル?
- ラストバトル開始
- 相変わらずタイトル主人公は役立たず
- 主人公(
ほのかほむらちゃん)がんばる。 - 主人公(
ほのかほむらちゃん)倒れる。 - 登場タイトルの主人公。苦労していた他の人達をあざ笑うかのようにいきなり最強レベル。早速神になる。
- 力技で全て解決。
- 主人公(
ほのかほむらちゃん)戦い続ける? - なかなかにダークサイドな翼をひろげて飛んで行く。
- あれ?すべて作りなおしてもやっぱりそーいう運命なのか?大変だな。主人公
- でもまぁ、仕事を終えれば消えて綺麗になる(理解怪しい)んだっけ?新しい世界。
新編
- 引き続き主人公は
ほのかほむらちゃん - 敵が代わり、微妙にいろいろ変わり、それでも似たような世界で魔法少女たちが頑張る。
- ゆるい。敵もなんだか・・・コレも全て神様が世界を変えたからか?
- 平行世界の何かなのかな?
- そういや、最初の捕食関係な二人(前編参照)が仲良しね
-
ほのかほむらちゃん疑問を持つ。 - 聞いて回る。いろいろ疑問のママやり過ごす。
- まみちゃんと戦う。何で?
- なんかマトリックスとか、そーいう戦い。時間を止めるとはこういうことか。
- ディオもこんな感じで戦うのかな??
- もう一人出てきた。5人の中で最初に魔女になった彼女。ホントは救われたはず。
- なんか意味深なセリフ。こいつがラスボス?
-
ほのかほむらちゃん、独力でなんとかしようとする。 - いつも一人で頑張る彼女。主人公だもん。
- 真相に気づく。あたし魔女になってる!!!
- こっちもびっくり。魔女になってる???
- 後編ラストがその前振り?
- キュウベエも登場。悪いのはいつもこいつか。
- 変なこの世界も
ほのかほむらちゃんの作ったもの。 - 壊れていく
ほのかほむらちゃん。お?神様どうした?記憶でも失った? - いろいろ説明してくれて納得。
- 世界を破壊、まどか登場。すべてかいけつ。はっぴーえんど・・・
- にやり!(
ほのかほむらちゃん) - にやり!(ぼく)
-
ほのかほむらちゃん無敵モード。まどかちゃんと台東のレベルに。 - もはや「神と神」。悟空とビルス様じゃないよ。
- 悪魔の存在
- エンディング。ウム。悪くはない。
- 最後は・・・あれは自害?何となく違う気もするけど・・・神様れべるだし。
隠しテキストはここまでです。
柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2014年04月02日 | 見た回数: 2回
いやあ、たいへん面白かった。
前作に対して、これで物語が完成する、文句なしの「下の句」になっていると思います。
いちおう以下、全部ネタバレ隠しで。
やっぱり
ほむらはソウルジェムに呪いをためて、再びほむらを救済するまどかに会う
という話なんだろうな、と想像していたんです。でも、そこからもう一歩踏み込んだ展開がすごくよかった。
* * *
前回の感想で、この作品に色濃く感じるのは少女たちの自己犠牲だと書きました。それはそれで今もそう思うのだけど、徹底的に利他的なまどかと、徹底的に利己的なほむらという構造をこうやって描いてくれるとたいへん気持ちがいいです。
彼女はまどかが幸せになる<ほむらが望む>展開を求め続けた。前作まででは、いわばその思いが裏目に出て、まどかが手の届かない存在になってしまう。
ほむらはあきらめるしかないようだけれど、ここに起死回生の物語が語られるんですね。
神的な存在に対する、悪魔的な存在というのは、やや陳腐なんですが、そうやって存在を超越する動機を、ほむらが解釈するところ「愛」と言い切ってしまうのは、なんだか許せちゃう。まどかと対等の立場に立たせるのであれば、その意味でも悪魔というのは、収まりもいいですしね。この点、前作は「解脱」という仏教を連想させる要素があったけど、本作はちょっとキリスト教っぽさを連想させますね。
「愛」の定義については、「スターマン/愛・宇宙はるかに」で、カレン・アレンが語る
誰かを自分より大切だと思うこと
という言葉がシンプルで美しいなと思うのだけど、ほむらのまどかに対する「歪んだ愛」は、何度も同じ時間を繰り返すファナティックな彼女の気持ちの行き着く先としてとてもふさわしいように思うのです。
* * *
(動くものとしての)アニメとしては正直、いまいちだなと思ったんです。
巴マミと戦うシーンは、ガチャガチャしてるだけで、決めっぽいシーンでも見せ場感を感じられないし、本作品特有の首を反らせて話す仕草も、なんだかしつこくて興ざめちゃう。
ほむらが、悪魔として完成するシーン(直前の変身が始まる描写はかっこいいのだけど)も、ちょっと醒めちゃう描写で、見てて恥ずかしい。
インキュベータたちを一掃するシーンの「訳が分からないよ」のユニゾンは、アニメとしてというより、演出が陳腐かな。
人格を<口もと>で表現するのは、ちょっとよかったかな。
でも、お話はたいへんよかった。おじさん100点あげちゃいます。
作者陣は、深く、ほむらのパーソナリティを考えたのだと思います。彼女の本質が利己的であること。そもそもパッとしない女子で、結界の中の世界は安っぽい少女趣味であること。いろんなことがきれいに収まっている。
でも、最後は、あれはほむらは自決しちゃうんですかね。魔法少女でも魔女でもなくなったほむらは、もうまどかに回収されることもなく、インキュベータたちが望む感情の相転移もないのでしょう。
まどかにインキュベータたちから関与できないよう、宇宙の改変が達成され、もしかすると、彼女の当初の目的──まどかの最初の願いであるインキュベータに騙される前の彼女を救うこと──を達成し、ただ静かに死んでしまうんでしょうか。
摂理を曲げてしまったものには、摂理を曲げてしまったものなりの結末が待っている。
それはそれで納得するのだけれど。
隠しテキストはここまでです。
というわけで、大満足でした。また見よーっと。
「ほむら」ですよ。(最初から)