このシリーズのファンには不人気で有名な本作。不人気なので、肩を持つ発言も多いのだけど、それでも一作目、二作目には劣る、という前書き付きが多い。……で、たぶんそれはある程度妥当だと思う。

たいがいみんなソフィア・コッポラがヘンとおもうのでしょう。それもある程度妥当だと思う。そんなに大根味じゃないし、なんとなく等身大の「娘」像を満たしているような気もするが、ちょっとえげつない言い方をすると、アンディ・ガルシアとの釣り合いがちょっととれてないような気もする。

アル・パチーノも、彼らしさは味わうことができるのだけど、二作目のマイケル・コルレオーネと向き合っている時の、観客にも緊張感を迫ってくるような凄みはない。まあ、それも本作の主題だと言えば主題なのだけど、あのような人物でさえも、あのような猜疑心と謀略の人物であっても、悔恨する、というのはやはり説得力が少ないのだろうか。

最後の階段のシーンは、どうしたって名シーンだし、難癖を付けるつもりはないのだけど、何回か見てると、あの声にならない叫びも、やや、アル・パチーノらしすぎて、ふっと醒めそうになる。

マフィアのドンたちと手を切るシーンもそんなに円満じゃあすまないだろうと思うのだけど、なんにしても足を洗いたい、というのが難しいというのは、どうしようもない。

んー、やっぱり1と2がよいのだろうなあ、と再確認しちゃった。でも、3まで見て完結の話だとは思うのですよ。誰かがコルレオーネの最後を描いてほしいし、それはコッポラとパチーノでしょう？

＊　＊　＊

雑談なのだけど、スタッフロールを見てたら、NICHOLAS GAGEの名前が！　あれ？　出てたっけ？　どこに？？　と考えを巡らすも、あのおでこの光が画面に映った記憶がない。コッポラの甥だし、ありえるんだけどなあ、と見終わったあと検索すると、インターネットが優しく教えてくれました。よくみなさい。

NICHOLAS *G*AGE

なんと！ Gだ。ゲイジだ！　ふーん。というわけでゴッドファーザーファンのなかではFAQのようでした。ちなみに製作なのだそうです。

むかし映画を見ていたら、GARY GOLDMANというひとがいて、このときもGで驚いたなあ、ということを思い出しました。ちゃんちゃん。