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柴田宣史 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2012年06月11日 | 見た回数: 2回
むかし一回見たのだけど、あんまりおもしろくなかったなあ、と。でも、バリー・ソネンフェルドなんですよね。好きな監督なのに残念。
今回は、メン・イン・ブラックのJ(ウィル・スミス)が好きな娘に見せようと思って再視聴。……やっぱりさほど面白くない。なんでかなー。ウィル・スミスもいわゆる当初の彼らしい明るい役だし、ほかの役者もいい役者をそろえてるんだだけどなあ。
* * *
ちょっと「お」と思ったのは、悪役(ケネス・ブラナー)が戦傷者で車椅子の障害者なんですね。で、作中でこの車椅子の彼を「車椅子だ」ということに触れてウィル・スミスがかなり悪口を言うのです。
で、話は飛ぶんですが、ずいぶん前に「おそいひと」という映画のチラシを見たのです。ちょっと面白そうな試みの映画で、脳性麻痺の重度障害者が悪役なんですね。
ハリウッド映画なんかだと、黒人と障害者が悪役ってのはきわめて少ない。まあ、ハリウッドでなくてもそうですよね。でも、「なにか言われるかも」と思うと悪役にできないんですよね。「おそいひと」については、このページ(脳性マヒの殺人鬼 — 『おそいひと』主演・住田雅清インタビュー)でわかりやすいけど、
「障害者に対する偏見や誤解を与える」、「差別を助長する」といった様々な批判が集中した。そして国内での配給が一向に決まらぬまま、作品は黙殺されるように、お蔵入りしたという。
というふうになっちゃうわけです。気を使ってると言えばそうなんですけど、結局、障害者の存在可能性を摘み取ってしまっているのですよね。「障害者はお涙頂戴の映画にしか出してあげないよ」あるいは「いい役しかやらせないよ」って感じになっちゃう。
映画がね、映画以外のコンテクストに依存してしまうというのはもちろんつまらないことだと思いますよ。中身で勝負といきたいじゃないですか。でも、世界自体は「中身で勝負」って、映画に言わせてくれるほど成熟していないのだなあと思うのです。
まあ、Wild Wild Westが、それほど意義深く障害者の映画参加を描けているかと言えば、はなはだ疑わしい(というか、そういう意図はないと思う)ですが、ちょっと思い出したので。
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むかし一回見たのだけど、あんまりおもしろくなかったなあ、と。でも、バリー・ソネンフェルドなんですよね。好きな監督なのに残念。
今回は、メン・イン・ブラックのJ(ウィル・スミス)が好きな娘に見せようと思って再視聴。……やっぱりさほど面白くない。なんでかなー。ウィル・スミスもいわゆる当初の彼らしい明るい役だし、ほかの役者もいい役者をそろえてるんだだけどなあ。
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ちょっと「お」と思ったのは、悪役(ケネス・ブラナー)が戦傷者で車椅子の障害者なんですね。で、作中でこの車椅子の彼を「車椅子だ」ということに触れてウィル・スミスがかなり悪口を言うのです。
で、話は飛ぶんですが、ずいぶん前に「おそいひと」という映画のチラシを見たのです。ちょっと面白そうな試みの映画で、脳性麻痺の重度障害者が悪役なんですね。
ハリウッド映画なんかだと、黒人と障害者が悪役ってのはきわめて少ない。まあ、ハリウッドでなくてもそうですよね。でも、「なにか言われるかも」と思うと悪役にできないんですよね。「おそいひと」については、このページ(脳性マヒの殺人鬼 — 『おそいひと』主演・住田雅清インタビュー)でわかりやすいけど、
というふうになっちゃうわけです。気を使ってると言えばそうなんですけど、結局、障害者の存在可能性を摘み取ってしまっているのですよね。「障害者はお涙頂戴の映画にしか出してあげないよ」あるいは「いい役しかやらせないよ」って感じになっちゃう。
映画がね、映画以外のコンテクストに依存してしまうというのはもちろんつまらないことだと思いますよ。中身で勝負といきたいじゃないですか。でも、世界自体は「中身で勝負」って、映画に言わせてくれるほど成熟していないのだなあと思うのです。
まあ、Wild Wild Westが、それほど意義深く障害者の映画参加を描けているかと言えば、はなはだ疑わしい(というか、そういう意図はないと思う)ですが、ちょっと思い出したので。