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監督:カール・リンシュ
出演:キアヌ・リーブス、真田広之、浅野忠信、菊地凜子、柴咲コウ
時間:121分
公開:2013年
キャッチコピー:
参戦せよ。
ジャンル:
アクション時代劇ファンタジー

コメント一覧

石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2019年04月16日 | 見た回数: 1回

「ラスト・サムライ」が非常にいい出来に思えるニッポン描写。正直冒頭で、これあかんやつでは・・・と思ってしまう。ちょっと前に見た「グレート・ウォール」を見た中国の方々もそう思ったりするんだろうか?でもあれも無茶苦茶だけど少なくとも「HERO」とかに通じる中国感はあるんだよなー。

そんなハチャメチャな世界で冒頭から「もののけ姫」実写版を楽しませてくれたあとは中国とも異国ともつかないどこかわからん衣装に包まれた方々が宮廷だったり謎の舞台でなんじゃもんじゃ。
吉良上野介役の「浅野」忠信が罠を仕掛けて「浅野」内匠頭に自らを切らせ「浅野殿・・・」とか言ってみたり、モノすご~くオープンな徳川将軍も出てくるし、ウルク=ハイ(ロード・オブ・ザ・リング)のようなごつい敵と戦うこれまた日本の甲冑とは違った鎧をまとったキアヌ・リーブスと戦ってみたり・・・ただ、不思議なことにその違和感が結構あっさりと消し飛んでいくのだな。なんだったら「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」だってそう変わらん気分ですしねぇ。

残念なとこもあるんですよ。ウルク=ハイは誰かと戦うでもなく爆発で木っ端微塵だし、出島にいた結構主要なキャラっぽい骸骨男はそのパートだけで消えちゃうし(仲間になるのかと思ってた)ラスボス浅野忠信は思いの外弱かったし、討ち入り時の化物は前述のハクだけだしさ。

ただ、なんだろう。「グレート・ウォール」と同様に面白かったんだ。
一応キアヌ・リーブス全面に出てますけど真田広之(大石内蔵助)のほうが目立ってるしかっちょいい。物語の性質上、こっちが主役ですよね。ラストサムライの時もトム・クルーズよりかっちょよかったし、「ハリウッドスター・ハンター」だなぁ。とか考えるのは僕だけなんだろうか?

あと、知らない人ですが主役級の活躍をするデブッチョ芭蕉さん。彼がとっても良かった。キアヌを打擲シーンでは「ごめんよ~」と一言。切れる刀でなぜか木が切れない絶妙なコメディ要因で、かつ、唯一と言っていい「俺を残して先に行け」俳優。最後にゃ「子供の頃、おまえに石投げて隠れたんだ。ごめん(芭蕉)」「知ってたよ。木の陰から腹が出てたし(キアヌ)」という笑えて泣けるシーンを披露してくれたしね。

最後ちゃんと皆さん切腹したのも良かった。下手にキアヌ・リーブスだけ「ハリウッドスターやから」という理由で生き延びさせるのかと思いきや、息子のほうかい。とね。

ということで、ま~日本人が見るにはむちゃくちゃだけどなんだろう。見ようによっては実は「ラスト・サムライ」よりも面白かったんじゃないだろうか?とさえ錯覚してしまうのだ。これも菊地凛子の妖術だろうか・・・?

でべ | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2015年10月12日 | 見た回数: 1回

日本の観客からは袋叩きにあいそうなネタにもかかわらず、酷評すらわたしの耳には届かなかった本作。そもそも赤穂浪士に思い入れもないし、テレビコマーシャルでキアヌ・リーブスが「ぼっち飯はたくさんだ!」と勝手にアフレコされていた(ご存知ない方のために「ぼっち飯」の元ネタはこちら)印象しかないままに、まあ見てもいいか、くらいの気持ちで。

なるほどこれは、下手に日本らしさを追求して、結果的に勘違いのオンパレードを楽しむ、そんな次元はかるく越えてきましたね。本編はじまって数分のところで「へ?えっ⁉︎」っと裏返った丞二の声が忘れられません。冒頭に基準値を決めてくれたので、そのあとは、赤穂浪士のエピソードを基にした、ちょっと和風のアクションファンタジーとしてなかなか楽しめました。とはいえ切腹シーンなんかはわりときっちり勉強しててカッコいい。仲代達矢さんの「切腹」を思い出す。

ハリウッド映画に出演していると、いつもやや過剰に目についてしまう日本の役者陣も、程よいキャスティング。いつもちっちゃいおっさんだなあと思ってしまう真田広之さんも、さすがこちらが本業というキレのある殺陣、いつも画面に馴染み切らない菊池凛子ちゃんも、もののけのこってりした役で場に収まってて。

思いのほか、悪くなかった。というのが正直な感想です。

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