マリー・アントワネット Marie-Antoinette
画像表示切り替え監督: | ソフィア・コッポラ |
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出演: | キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツマン、アーシア・アルジェント、マリアンヌ・フェイスフル |
時間: | 123分 |
公開: | 2006年 |
ジャンル: 歴史もの |
コメント一覧
尾内丞二 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2008年06月30日 | 見た回数:
でべ | 簡易評価: いまいち | 見た日: 2008年06月30日 | 見た回数:
柴田宣史 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2008年06月29日 | 見た回数: 1回
ただただ2時間、桃色のドレスやなんかがだらだらと繰り返される映画。当時のベルサイユ宮殿がそういうものだったということを描きたいとすれば、それはそれでそれを描くになにか魅力的な要素があってもいいものだが、中途半端に現代の音楽を取り混ぜたりする浅薄な演出くらいで興ざめなことこの上ない。「ヴァージン・スーイサイズ」でもそうだったが、毒気に当てられそうなほどの色気がきつく、これもつらい。
物語としては、まったく人間的深みのないマリー・アントワネットが、また不快。キルスティン・ダンストの持ち前のどこをみてるかわからない薄幸美少女ぶりはそれなりにハマっていたとおもうが、往年40歳くらいだったはずのマリー・アントワネットを、あきらかに若々しいキルスティン・ダンストで引っ張り過ぎなのではないだろうか。また、マリー・アントワネットにひどく同情的な描き方をしているのも気色が悪い。同情的に書くな、という訳ではないが、もうちょっとやりようがあるだろうに。子をもうけなければならないという義務感にさいなまれ、孤独のうちに浪費家になり、人の母になって、民衆の生活に理解を示し、最後はよき妻としてルイ16世の元を離れない……しょうもない衣装類に時間を割くくらいなら、もうすこしマリー・アントワネットの気持ちの遷移を描いてもいいのではないだろうか、あれではただのバカみたいである。まあもしかしたら、ただのバカだったのかもしれないが、そのように見せたい映画ではないので、作品としてアンバランスになっていると思う。
見せ場であろうバルコニーでの一礼のシーンに至る頃にはもうこちとら萎え々々になっている。意味が浸透する時間というものがあろうに、おじぎして一瞬で静まり返る群衆がバカみたい。
ソフィア・コッポラは、「ロスト・イン・トランスレーション」が、まぐれによかっただけか、いや、あれの役者がよかっただけか。
予告編のテンポ良さ、音楽のノリも良く、ピンクでキラキラの雰囲気もあり、なにしろ良い絵がすべてつまっていて、予告編だけ見ていればそれで十分。
予告編を2時間にむりやり引き延ばしたような本編でした。
ピンクでキラキラが好きな女の子(十月?)にはたまらない…
のかな。