淡々としているのでつくりは眠い映画なんですが、似たような事件が新聞紙面で文字になって抽象化している情報と違い、映像を伴ってみるのは、結構違うもんだなと思いました。それなりにうまくやっていく子供たちと、その顛末がそらおそろしい作品ですね。

丞二はじめ、幾人かにこの映画の恐ろしさを聞かされて、怯えさせられてきたので、「いざ！」と挑むつもりで腰を据えて見始めたのだけど…。見終わってみれば恐れていたほど悲惨な画はなく、落ち込みもせず。凄い映画なのは認めるけど、やっぱり女子はこういう映画に強いのかしら、と。

確かに悲惨で残忍な画を想像し続けた2時間は、しんどかった。兄弟4人がどんなに上手に楽しく過ごしていても、いつか起こる最後をこちらはすでに知っていて、そこに向かっていく姿が苦しくて辛い。事実はもっとひどかったという話を思い出しては、なお辛い。