砂漠でサーモン・フィッシング Salmon Fishing in the Yemen

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監督:ラッセ・ハルストレム
出演:ユアン・マクレガー、エミリー・ブラント、クリスティン・スコット・トーマス
時間:108分
公開:2012年
キャッチコピー:
イエメンに鮭を泳がせろ!?
ありえない国家プロジェクト始動!
ジャンル:
恋愛ドラマ

コメント一覧

でべ | 簡易評価: なかなか | 見た日: | 見た回数: 2回

さて、砂漠でサーモンフィッシングという映画。

さまざまな立場から関わる人たちとその思惑が絡み合って、このプロジェクトが成功するのか否か、に気持ちを惹きつけられてしまう。でもその期待を抱えていると、中途半端でスッキリしない結末にモヤモヤすることになる。

はじめて見たときは、正直「まあまあ」の映画だと思った。
イエメンの大富豪から英国の一企業に持ちかけられた依頼は、砂漠に水を引いて、鮭を放して、釣りをしたい、というもの。石油成金の道楽としか思えない荒唐無稽な計画なのだけど、イエメンとの関係回復を狙う英国政府にとって「おいしいネタ」だったために国をあげてのプロジェクトに仕立て上げられてしまう。
夢想家の大富豪、ニヒリストの水産学者、英国政府と、それぞれの立場から関わる人の思惑が絡み合って、見ているほうはこのプロジェクトが成功するか否かに期待をかける。でもそこに注目していると、なんだかはっきりしない中途半端な結末にもやもやして、あれー、まあ悪くはなかったかな、くらいの印象になってしまって。

今回は流れを承諾したうえで、なにを注意深く見るべきか、どういう気分で望めば良いかなんとなく覚えていて、初めてのときより穏やか楽しめたかな。
監督らしい、なんて大口を叩くのは恥ずかしいけど、立場や年齢が異なる人間同士の、友情というのともちょっと違う、もっと穏やかに築かれていく信頼関係というか(ときどき相手は犬だったりするけど)。
冒頭は、しょぼくれて頑固な中年学者と恋も仕事も順調なスーパーキャリアウーマンの不和が描かれるのだけど、とあるきっかけで、なにが不幸なのか、どうすることが正しいのか、から解放され始める。

ユアン・マクレガーのオジサンぶりがキュート。若者の恐れを知らぬ勢いとは違う、恐れを知った上での大胆さがせつない。

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