シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム Sherlock Holmes: A Game of Shadows
画像表示切り替え監督: | ガイ・リッチー |
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出演: | ロバート・ダウニーJr.、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス、レイチェル・マクアダムス |
時間: | 129分 |
公開: | 2012年 |
キャッチコピー: もう一人の天才、現わる。 | |
ジャンル: アクション、ミステリー |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2019年02月05日 | 見た回数: 1回
でべ | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2012年07月13日 | 見た回数: 1回
たとえゲイ映画と罵られようと、ホームズファンの反感を買おうとも、これが、ホームズやコナン・ドイルの名をけがすか、そんなことはまったくないと思うのです。真面目にも不真面目にもこれまで作られてきたたくさんのホームズたちよりも、このホームズは魅力的でとても愛せる。
少なくとも映画の良し悪しはそっちのけで、完璧にわたしの好みなのは間違いない。
その1: ガイ・リッチー
「スナッチ」以降、着々と評価を下げ、マドンナにも見捨てられたガイ・リッチー監督だけど、悔しいかな、映像の演出のしかたを知ってる人なんだなあと今回あらためて。音楽と画面の絡みかたや、ちょっとカメラが動くタイミングの完璧さとか、ここぞという瞬間にいちいちびっと決まってくらっとする。
その2: ロバート・ダウニー・Jr
「アイアンマン」と同じく、欠陥のある人間だが一本やりで大真面目な正義のおっさんを少年の目で演じていて、好きな俳優なのでひいき目はあるけれど、一作目からこのホームズはありだと思ったのです。ホームズは英国紳士たれ、と思うひとはそういうものを見たらいいと。でも今回作りたかったホームズ像は、彼が演ずることで生き生きと輪郭をとったと思う。
「さくらん」(見てないけど)で、安野モヨコの原作を蜷川実花が監督、土屋アンナが演じて音楽は椎名林檎って聞いたとき、もう完全に頭のなかでカチリと音がしてパズルが組み上がった感覚でした。そのメンバーを聞いただけで、美しい映画がもう半分完成したような(見てないけど)。極彩色の画面のなかで振り返る花魁姿の土屋アンナ、椎名林檎の歌声。そのヒトコマを見ただけでもうお腹がいっぱい(だから見てないのか)。
その感覚と近く、こちらは見るまで分からなかったけど、ガイ・リッチーとロバート・ダウニー・Jrとホームズは見事なトライアングル。ただ残念なのは思いつきは素晴らしかったけど、やるならちゃんとガイ・リッチーにシャーロックホームズに向き合ってほしかった。二作目に至っては、鮮やかな推理の妙はほぼ皆無。何かあったらすぐに腕力。ハリソン・フォードじゃないんだから。ねえ。
妙にしっくり来るではないか。ロバートダウニーJr版ホームズ。カンバーバッチを忘れるだけでこんなに楽しげになるとは思いませんでした。
1作目よりも壮大で派手。中だるみ感も特にはなく、ノンストップに激しい銃撃戦や爆発のオンパレード。推理は・・・んー、ま、これはどうでもいいか。なんだかんだで結構謎といてくれるしね。カンバーバッチ版とはぜんぜん違うマイクロフト(お兄さん)もしっかり存在感あるし、なんと言っても前作でちょっと匂わせてたモリアーティが出てくると俄然盛り上がる。
ラスボス感満載のモリアーティがこれまた知的でよろしい。ただでさえアクションに走りがちなホームズに対して彼の立ち位置はいいですよねー。ラストのチェスのシーンと、その後の格闘シミュレーションなどの頭の中のやり取りも秀逸。
「アイアンマン」はじめアベンジャーズ系映画全然見てないだけに、今のところ僕の中ではロバート・ダウニーJrはトニー・スタークじゃなくてホームズだなぁ。