簡易評価については、ちょっと悩みました。

パチーノとデ・ニーロが共演しているのです。やっぱり、ところどこは格好いいのです。

Most people respect the badge. Everybody respects the gun.

とか、まあ、かっこいいですよね。

でも、見る前から決めていたとも言えます。「ザ・クリーナー 消された殺人」みたいな展開だったら、僕はたぶん「残念」というだろうと。

で、そのとおりでした。

まさに、松葉ガニのロマネ・コンティ煮です（と、まさかおいしくないよね？？）。

この二人じゃなかったら、「まあまあ」と言えるような話だと思うのですが、うーん、いや、この二人じゃなかったら画面がもたないか。

＊　＊　＊

もし、しょうもないステロタイプな落ちじゃなくって、ほんとうにただただお互いをかばい合うだけの映画だったら、評価も裏返ったかもしれないのですが、なんも意外な展開がないのです。

また、このふたりだから、まあいいのかもとおもうのが、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」方式の、フィスクって、ルースターって？ トムって、タークって、コワンって誰？ という「主要人物が、どっちがどっちかわからない」というのは、もうちょっとで妙味になったかもしれないと思うのだけど（そんなトンカチは僕ぐらいか）。

チクショウ。楽しみにしてたのに。

＊　＊　＊

そうそう、いちおうもう一カ所かっこいい場面。

デカ長（←この言葉が、「太陽に吠えろ」みたいでもう若干恥ずかしいけど）：（パチーノとデ・ニーロにむかって）お前ら、コンビを組んで110年だろ？
パチーノ：120年だ。
デ・ニーロ：（笑）

キャラかぶってるせいで、同じ映画に出ることは少ないのですが、これくらい同じ映画に出てくれると、ちょっと心躍っちゃうペアは希少だと思うのです。だからこの「コンビを組んで120年」はファン向けの台詞だなあ、ト。

ところで、ラジー賞は、パチーノがノミネートしているそうです。これもまたなっとく。