魔女の宅急便(2014)

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監督:清水崇
出演:小芝風花、尾野真千子、広田亮平、山本浩司、新井浩文
時間:108分
公開:2014年
キャッチコピー:
空とぶお届け屋、
はじめました。
ジャンル:
青春ファンタジー

コメント一覧

でべ | 簡易評価: いまいち | 見た日: 2016年08月14日 | 見た回数: 1回

落ち着いて見られませんね。鑑賞中は気もそぞろで、そわそわと見終わって、慌ててジブリのアニメ版を見、翌日には屋根裏をあさって原作を探し出して読みました。多くの人にとっては、ジブリのアニメと同名タイトル、というイメージなのかな。こちとら、キキとは小学校四年からのつき合いです。いまだにそのときの本が手元にあるくらい好きなおはなしです。みんなジブリ版と比較して批判したいらしいけど、個人的にはジブリ版に馴染むのにだってしばらく時間がかかりました。いまとなってはどちらも大好き。あらためて本を読んでみて、この物語を少女と女性たちに絞ってドラマチックに組み替えた宮崎監督は、やっぱり恐ろしい映画屋だなあと思う。原作のほうは、すこし淡々としているけど児童文学らしく、リズミカルなことば、たのしい擬音語がたくさん(それに詩も!)で、やっぱり楽しい。100分を一気に駆け抜ける映画の楽しさと、少しずつ読み進める文学の楽しさを、うまく棲み分けてると感じます。

さあこれから、実写版の悪口が始まると思ったでしょう?
確かに、手放しでお勧めできるような映画ではありませんでした。そりゃあ無理な相談ですよ。でもこれはこれで、まあいいんじゃないの、というくらいの気持ちでは見られました。イマイチなところをあげようと思えばいくらでも(ほんとうにいくらでも)あげられますが、もともとダレ得コンテンツなので、ほんとうに、これで得をする人がいる世界なのが悲しい、というのが一番の感想。エンドロールまで知らなかったのですが、監督は清水崇さんなんですね。そう、あの「呪怨」とかの。言われてみれば、妙にホラー調のエピソードが挟まってた。キキが夜中に笑顔の練習をするところも恐かった。なぜこの人が、魔女の宅急便のメガホンを取ることになったんだろう…。

しばらく魔女の宅急便のことを考えていたら、これって「不思議の国のアリス」みたいだなと。児童文学の名作があって、超有名なアニメ版があって、どちらも愛され続けていて。アニメ版だけを見て、あれがアリスだと信じている人もきっとたくさんいる。その後作られる実写版もアニメの呪縛から逃れきれなかったり、奇をてらった新しいアイデアを投入してみたり。なににしても、本気じゃなきゃ撮っちゃダメ、ってことだと思うんですけどね…。

あと映画部的には、適当なサブタイトルでもつけてもらえると、区別がしやすくていいんですけどね。

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