グランド・マスター 一代宗師 / The Grandmaster

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監督:ウォン・カーウァイ
出演:トニー・レオン、チャン・ツィイー、チャン・チェン、マックス・チャン、ソン・ヘギョ
時間:123分
公開:2013年
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どれだけ愛を失えば、頂点に立てるのか。
ジャンル:
アクション伝記格闘技

コメント一覧

石田憲司 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2015年09月01日 | 見た回数: 1回

戦後の香港でナンバーワンの武術家を決める。なんて言われちゃうわけですよ。しかもあのイップ・マンも参戦!こりゃ相当の作品でなければけちょんけちょんだろうなぁ。とかも思ったりもしながらの試聴。

うーむ。悪くはない。イップ・マンがドニー・イェン出なかったとしてもだ。なんせ、トニー・レオンがやるんですもの。さすがにアクションスターとしての変態的な動きには及ばないものの、彼も、チャン・ツィイーも「カミソリ」と呼ばれた八極拳の使い手も実に滑らかに動く。このへん、邦画のアクション物もぜひ見習ってほしいものである。

が、だ。

惜しいのが、まず、一人のドラマとして素晴らしい作品に仕上がった「イップ・マン 序章」「イップ・マン 葉問」。これに比べると、なんだか微妙に話が軽くて薄いんですよね。3人くらいの主人公格の人生が淡々と語られる。これでは、せっかくの話にどっぷり疲れないし、アクションシーンも盛り上がらないじゃないか。

次に惜しいのが、戦争や歴史のうねりに翻弄されたせいもあるんでしょうが、やっぱり最後は最強を決めて欲しいじゃないですか。年齢もあるでしょうし、アクションスターじゃないってのもあるんでしょうが、それでもなんとか最後は盛り上がりたい!そんな天下一武道会みたいなのをつい期待しちゃうのに、これまた淡々と、盛り上がるでもなく終了。最後の30分、達人どうしのバトルなしってどうよ。戦え戦え。

あとは、うん。アクションシーンの変態的なスピード感が欠けるんだ。ところどころスローになるってのもいいんですが、やっぱり特に達人同士はガッツリと戦ってるとみたいんですってば。それも常人じゃ考えられないようなスピード感とパワーでね。

イップ・マンが遊郭の各階を上がっていきながらいろんな流派の人達と手合わせするシーンとか、この作品で一番動きに切れのあった八極拳の達人とか見どころ満載だし、師匠を殺した兄弟子と対決。とか見るところはあるんで、全然ダメなことはないんだけど、さすがに上記の2本と比べると落ちるのはしょうがないのだなぁ。

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