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柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2013年08月25日 | 見た回数: 1回
原作を知ってたら、かなりよくわかる映画化だと思う。でも、ちょっと残念なのは、小説にふんだんにあるシニカルさがちょっと少ないかな。ので、ちょっと低めの評価で。
* * *
もともとちょっとつかみづらい作品で、主人公は、自分の意志とは関係なく、あらゆる時間に意識が移動してしまう、「痙攣的時間旅行者」。この時間旅行で、主人公が経験したドレスデン爆撃の経験を描く。
帚木蓬生という作家の『逃亡』という本を読んだとき、「戦争犯罪」という概念を誤解していたことを知りました。
僕は戦争なんて、それ自体が犯罪的な世界なのに、戦争犯罪なんておかしな言葉だなあ、と思っていたのだけど、B級戦犯、C級戦犯てのは、非戦闘員を殺害した人、をさすのだそうですね。で、前の対戦のときには、憲兵(MP)が、ぞろぞろと戦犯に挙げられていくのですね。
『逃亡』の主人公は、広島・長崎の原爆のことを知り、原子爆弾がたくさんの非戦闘員を殺害した事実をどう考えるべきなのかをすこし示してくれるのですが、爆撃規模としては広島に匹敵する被害があったといわれるドレスデンの爆撃だって、きっとアメリカの大変な犯罪だったはずなのです。
この映画化では、原作のその部分をきちんと汲んでいて、そこにドイツの人たちの生活があった、ということを描いているなあ、と思わせました。
そうそう冒頭、グールドっぽいなあ、と思ったらきちんと「music Glen Gould」とクレジットされてて納得。
原作ファンとしては、トラルファマドールも出てきて、まあ、よくまとめましたね、と思います。
カート・ヴォネガットはあと「母なる夜」も映画化されているらしい。みたいんだけど、なかなか手に入らないんですよね。
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原作を知ってたら、かなりよくわかる映画化だと思う。でも、ちょっと残念なのは、小説にふんだんにあるシニカルさがちょっと少ないかな。ので、ちょっと低めの評価で。
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もともとちょっとつかみづらい作品で、主人公は、自分の意志とは関係なく、あらゆる時間に意識が移動してしまう、「痙攣的時間旅行者」。この時間旅行で、主人公が経験したドレスデン爆撃の経験を描く。
帚木蓬生という作家の『逃亡』という本を読んだとき、「戦争犯罪」という概念を誤解していたことを知りました。
僕は戦争なんて、それ自体が犯罪的な世界なのに、戦争犯罪なんておかしな言葉だなあ、と思っていたのだけど、B級戦犯、C級戦犯てのは、非戦闘員を殺害した人、をさすのだそうですね。で、前の対戦のときには、憲兵(MP)が、ぞろぞろと戦犯に挙げられていくのですね。
『逃亡』の主人公は、広島・長崎の原爆のことを知り、原子爆弾がたくさんの非戦闘員を殺害した事実をどう考えるべきなのかをすこし示してくれるのですが、爆撃規模としては広島に匹敵する被害があったといわれるドレスデンの爆撃だって、きっとアメリカの大変な犯罪だったはずなのです。
この映画化では、原作のその部分をきちんと汲んでいて、そこにドイツの人たちの生活があった、ということを描いているなあ、と思わせました。
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そうそう冒頭、グールドっぽいなあ、と思ったらきちんと「music Glen Gould」とクレジットされてて納得。
原作ファンとしては、トラルファマドールも出てきて、まあ、よくまとめましたね、と思います。
カート・ヴォネガットはあと「母なる夜」も映画化されているらしい。みたいんだけど、なかなか手に入らないんですよね。