以前見たときは眠いのも手伝ってあんまり面白くなかったんだけどなあ、と思いながらの再視聴。やっぱり面白くないわー。でも今回はちょっと元気に面白くなかった！と言えるかなあ。面白くなりそうな要素はたくさんある。ジャングルで撮影中の映画の脚本と、実際にそこで活動するゲリラの行動がリンクする、とか、役に感情移入できないゴシップ俳優と、私生活を変えてでも役になりきるオスカー俳優の対比とかなかなかに良いエッセンスなのに。
筋立て自体はコメディなのに、演出がコメディらしくないというか。さすがベン・スティラー。さすが「ケーブルガイ」を撮った人。

残念ですが、せめてジャック・ブラックがいなかったら、もう少し話が締まったような気がします。テレビ放映時にはブシェミってもらいたい（「コン・エアー」参照）。本当はかれが引っ掻きまわす役回りだったんでしょうが、ただいるだけ。パーティを窮地に陥れるわけでもなく、余計なことをしたついでに重要な発見をするわけでもなく。他ふたり（ベン・スティラーとロバート・ダウニー・Jr）が明確なキャラクターで対立関係にあるぶん、身の置き所も分かりにくい。んー、好きなんですがジャック・ブラック。そういう問題ではないのです。

でもこの映画のみどころは、本筋とは関係ないところにあります。トム・クルーズです。微々たる登場シーンはすべてかっちょよろしく、かつ笑わせてくれます。いつもはただただ二枚目のトム・クルーズですが、今回彼の役者根性を見ました。そこだけびっと絵が締まる。きっとみんなトムさまが好きになります。