塔の上のラプンツェル Tangled
画像表示切り替え監督: | バイロン ハワード |
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出演: | マンディ・ムーア、ザカリー・リーヴァイ、ドナ・マーフィ |
時間: | 101分 |
公開: | 2010年 |
ジャンル: アドベンチャー、ファンタジー、ドラマ |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2014年04月02日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2011年07月27日 | 見た回数: 1回
いわゆる童話の『ラプンツェル』は、よい陰気さのある話で、もともとの話はどう考えてもディズニー向けではない。
だからティム・バートンやバリー・ソネンフェルド、あるいはヘンリー・セリックのような世界を期待してはいけないことはわかっている。
だから、まあかなり期待の薄い状態からみたのがよかったのか。
いやあ、違うと思うなあ。よくできてたと思う。童話の『ラプンツェル』にあやかった設定はいくつかあり、それがなければ、元素材はなんだっていいだろうとも思うし、それも間違ってないと思う。だから童話『ラプンツェル』は差し置いておいてよいんではないだろうか。
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というわけで、原作はさて措いて。
魔女がね、悪人なんですわ。しかもいい人の振りをしているから、始末が悪い。で、画面に出てくるたびに、ストレスになる。
こういう話は悪役なしに成立しないから、まあ、いいのだけど、それでもやっぱりかなり疲労をする。
でも、魔女以外は、爽快なアクションととてもきれいな構図。けっこう愛せる登場人物たちで、なかなか気持ちがよい。
本作では、王子と姫が原作とは逆転して、娘が姫で、王子が男なんですが、やっぱり最近の流行は王子よりも、ちょっとスレたおとこなんでしょかね。
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終わり際、こういう話ってクライマックスの転落があるじゃないですか。そこで子供たちが泣いてるかなーと、ふと後ろを見てみると、けっこうケロッとした顔をした娘。
あれ、と思うと。
娘:これがあの『ラプンツェル』なら、最後の魔法があるはずやで。涙が。
と、ニヤリ。
おっしゃる通りの展開なのですが、娘の勝ち誇った顔がかわいかったなあ、とかなんとか。
いやいや、結構良かった。原作知らないってのもあるんでしょうが、以外にヒロインのお姫様が頑張っちゃったりするんでこちらも嬉しくなっちゃう。やっぱりヒロインたるもの、王子様がやってくるのをただただ夢の中でうっとり寝て待つようなのよりも、ん?来ない?じゃ、あたしから行ったるわい。という男前な方がステキですよね。
このテの映画にいるサブキャラ(妖精みたいなん)がちょっと影薄かったんですが、そんなのは些細な事。自信なげな主人公が外の世界を知ってドンドンと成長していく姿を見るのはなかなか気持ちのよいものでした。
酒場にいる悪党どももいいキャラしてましたしね。
ちなみに、娘は魔女がちょびっと怖かったらしいです。それもわかりますとも。確かに結構エグい悪役でしたしね。ただ、ちゃんと勧善懲悪なお話でやっつけられちゃうし、他は特に傷つくものもいない。ディズニー作品の中では(ピクサー作品入れても)結構上位ランクかな。