山あいの村で映画撮影を進める気弱な新人監督と、撮影に巻き込まれる頑固な熟練林業家。

ここまでなら特別引きは感じない。でも撮ってるのが安っぽいゾンビ映画だったら？ちょっと見てみようかなって気にもなる。さらに調べてみると「南極料理人」の監督さんらしい。期待はしつつも、あまり力を入れずに。

うん、なかなか良かった。これを「南極料理人」と比べてしまうのはつまらない。
若者とオジさんが交流を深めておたがい変わっていく、なんて感傷的だったり説教臭くなりそうだけど、ハートウォーミングなんだけど適度にサバサバしててコミカルで楽しい。きちんと重しも乗ってるのに晴れ晴れして。
南極料理人のときはオジさんたちのキャラクタに気を取られて気づかなかったけど、この監督さん、物語の積み重ねかたが上手いのかな。伏線というほど大仰でなく、反復を生かしてさらりと物語を進めてくれる。「やるの、やらないの？」というカメラマンさんのひと言とか。