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柴田宣史 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2013年06月28日 | 見た回数: 1回
この簡易評価は妥当ではないかもしれません。
この作品には二つの側面があるのですが、ひとつは主人公の弱小熱帯魚店店主が追いつめられていくテンス。もうひとつがグロテスク描写です。
グロテスク描写は、これはもうだめな人は全くだめなレベルです。
とっても等身大感のある風呂場でバラバラに死体を刻むのですが、ぐっちゃぐっちゃです。ホラー映画の人体破壊系の描写とは違っていて、いかにも「この肉片や骨は、いままで人間でした」という態の解体描写なので、かなりえげつないです。
* * *
で、僕はそっちの描写は平気で、なかなか、よくここまでやったなあ、とも思うのですが、もうひとつ主人公が追いつめられていくテンスがだめなんです。
主人公はいわゆる事なかれ主義の男性なんですが、娘にも再婚相手にも馬鹿にされていて、娘はやや非行気味。
その娘の万引きから、ネガティブスパイラルが発生するのだけど、最近みた、「恋するための3つのルール」でもいっていたけど、
A little favor, a tiny lie, and you're theirs. ちょっとした頼みごと、小さな嘘、気がつくと取り込まれているのよ
やくざというか、その手の人たちというのは、こういう技術に長けていて、最初は必要以上に良い人として現れるのだけど、あるポイントで豹変して、脅しにかかってくるんですね。
で、緩急を使い分けて、心から嘘をついて、親身な気持ちになっているふうになり、時には暴力も織り交ぜて、獲物を逃れられないようにしていく。
この手の人と関わらないためには、ほんとうに最初の部分で抜けないと泥沼になってしまう。
この映画ではその点がよく描かれているのだけど、いやあ、僕はたいへんこの手の描写で疲れちゃうんですね。
もう一つのポイントは主人公の人格ですね。
いわゆる権威主義的パーソナリティの人格なんですよ。怖い人には逆らえない、でも、自分の中にはその恨みがたまっていて、自分自身が怖い人になりうる。だから、弱者を強姦したりすることになる。
主人公を巻き込むやくざ的人物も、主人公も、ともに権威を恐れ、権威に振り回される。
実話をもとに構成とのことですが、かなりどんよりしてしまう映画でした。少なくとも時代工房のほかのメンバーにすすめようとは思いません。人体破壊もメンタル・ネガティブ・スパイラルもたぶん、あまり時代工房向けではないですね。
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この簡易評価は妥当ではないかもしれません。
この作品には二つの側面があるのですが、ひとつは主人公の弱小熱帯魚店店主が追いつめられていくテンス。もうひとつがグロテスク描写です。
グロテスク描写は、これはもうだめな人は全くだめなレベルです。
とっても等身大感のある風呂場でバラバラに死体を刻むのですが、ぐっちゃぐっちゃです。ホラー映画の人体破壊系の描写とは違っていて、いかにも「この肉片や骨は、いままで人間でした」という態の解体描写なので、かなりえげつないです。
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で、僕はそっちの描写は平気で、なかなか、よくここまでやったなあ、とも思うのですが、もうひとつ主人公が追いつめられていくテンスがだめなんです。
主人公はいわゆる事なかれ主義の男性なんですが、娘にも再婚相手にも馬鹿にされていて、娘はやや非行気味。
その娘の万引きから、ネガティブスパイラルが発生するのだけど、最近みた、「恋するための3つのルール」でもいっていたけど、
やくざというか、その手の人たちというのは、こういう技術に長けていて、最初は必要以上に良い人として現れるのだけど、あるポイントで豹変して、脅しにかかってくるんですね。
で、緩急を使い分けて、心から嘘をついて、親身な気持ちになっているふうになり、時には暴力も織り交ぜて、獲物を逃れられないようにしていく。
この手の人と関わらないためには、ほんとうに最初の部分で抜けないと泥沼になってしまう。
この映画ではその点がよく描かれているのだけど、いやあ、僕はたいへんこの手の描写で疲れちゃうんですね。
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もう一つのポイントは主人公の人格ですね。
いわゆる権威主義的パーソナリティの人格なんですよ。怖い人には逆らえない、でも、自分の中にはその恨みがたまっていて、自分自身が怖い人になりうる。だから、弱者を強姦したりすることになる。
主人公を巻き込むやくざ的人物も、主人公も、ともに権威を恐れ、権威に振り回される。
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実話をもとに構成とのことですが、かなりどんよりしてしまう映画でした。少なくとも時代工房のほかのメンバーにすすめようとは思いません。人体破壊もメンタル・ネガティブ・スパイラルもたぶん、あまり時代工房向けではないですね。