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柴田宣史 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2009年01月24日 | 見た回数: 2回
宇宙の魅力というものは語りがたい。人間の宿題が終わっていないのに、宇宙にお金をかけるのが愚かだという論陣にはぐうの音も出ないが、お金の話は少し措いておいて、どうしたって昔から、世代をわたって、土地を問わず、人間は宇宙に憧れてきたのだ。そして、ただ夢を馳せるにも銀行の残高やしがらみのことが想起されてしまう大人たちよりも、何も持たない子供たちの方が、その憧れを肥大化させやすい。
逆説的だが、宇宙に出るということは、自分たちが卑小な存在であることを確認することのほかに、まだこんなにたくさんの「いったことのない場所」があるのだ、ということを再確認できる行為でもあるだろう。子供たちの夢想が、限界や足かせを知らない故に肥大化できるように、その無限の広大さは人間自身にまだこれだけ知らないことがあるということを思い知らせてくれるのだ。たとえほんとうは、地球以外の宇宙が実は、ただ広大な死に満ちていても、「知らないこと」というのは、それを知ることによって違う存在になれるかもしれない、という人間の新たな存在可能性であるのだ。作中、キャサリンが言う「宇宙では不可能はないわ」という言葉はほとんど意味不明だが、不思議な説得力を持つのは、宇宙におけるあまりにも大きな可能性(不可知)がそう感じさせるのではないだろうか。
あ、もう一つ。「ゴジラ」なんかみてると、スタッフロールに「協力:自衛隊」みたいなものが出てきて、このときばかりはちょっとくらいなら防衛費が上がってもいいと不謹慎に思うのだが、NASA って、よく映画に協力してていいですよね。ちゅうか、ほとんどの映画で「NASA 全面協力」なんて書いてあると、NASA って、仕事してるのかちょっと心配になるくらいですが。
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宇宙の魅力というものは語りがたい。人間の宿題が終わっていないのに、宇宙にお金をかけるのが愚かだという論陣にはぐうの音も出ないが、お金の話は少し措いておいて、どうしたって昔から、世代をわたって、土地を問わず、人間は宇宙に憧れてきたのだ。そして、ただ夢を馳せるにも銀行の残高やしがらみのことが想起されてしまう大人たちよりも、何も持たない子供たちの方が、その憧れを肥大化させやすい。
逆説的だが、宇宙に出るということは、自分たちが卑小な存在であることを確認することのほかに、まだこんなにたくさんの「いったことのない場所」があるのだ、ということを再確認できる行為でもあるだろう。子供たちの夢想が、限界や足かせを知らない故に肥大化できるように、その無限の広大さは人間自身にまだこれだけ知らないことがあるということを思い知らせてくれるのだ。たとえほんとうは、地球以外の宇宙が実は、ただ広大な死に満ちていても、「知らないこと」というのは、それを知ることによって違う存在になれるかもしれない、という人間の新たな存在可能性であるのだ。作中、キャサリンが言う「宇宙では不可能はないわ」という言葉はほとんど意味不明だが、不思議な説得力を持つのは、宇宙におけるあまりにも大きな可能性(不可知)がそう感じさせるのではないだろうか。
あ、もう一つ。「ゴジラ」なんかみてると、スタッフロールに「協力:自衛隊」みたいなものが出てきて、このときばかりはちょっとくらいなら防衛費が上がってもいいと不謹慎に思うのだが、NASA って、よく映画に協力してていいですよね。ちゅうか、ほとんどの映画で「NASA 全面協力」なんて書いてあると、NASA って、仕事してるのかちょっと心配になるくらいですが。