ここから本文です
ソウ4 Saw IV
画像表示切り替え監督: | ダーレン・リン・バウズマン |
---|---|
出演: | スコット・パターソン、ベッツィ・ラッセル、コスタス・マンディラー、リリク・ベント、トビン・ベル |
時間: | 95分 |
公開: | 2007年 |
ジャンル: ソリッドシチュエーションスリラー |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2010年02月04日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: ざんねん | 見た日: 2008年06月01日 | 見た回数: 1回
続編映画に与えられるもっとも多い評価の一つが「つまらない」だろう。SAW4 もつまらない映画だった。あるいは、よく読み込めば面白いのかもしれない。間を空けて見ている僕たちに取っては、錯綜する時間軸はただ混乱を招くだけで、覚えきれない登場人物がどのような相関関係を持っているのかピンとこない。
でも、僕とのぐちだけに非があって、映画に罪がないとは思わない。続編映画らしく、前作と要素を共有しているのだが、拷問殺人道具たちはすでにワンパターン化していて、反面、被害者たちの殺され方のグロテスクさだけ残る。話が入り組みすぎていて、1作目にあったような、思わず膝をたたくようなうまさは感じられない。
たいがい続編映画では面白くない目を見てきたのに、それでもなぜ何回も見てしまうのだろう。とりあえず問題提起だけして今回はおしまい。
なんだかんだでもう出がらしも出がらし。一作目で評価の高かった要素をどんどんそぎ落とし、多少味のある悪役としてのジグソウを以下に引っ張って作品を作るかだけに焦点を当てたような作品。ジグソウに限って言えば十分レクター博士に化ける実力はあったと思うんですがね、そういった意味でもかわいそうな人です。
時系列としては「ソウ3」と同時間帯に行われた、いわば2作で壮大な1トラップ的なものだった物らしいんですが、そうだっけ?よくわかりません。唯言えることは、舞台が大きくなってもしょうがないんですよ。やはり1部屋に2人(かな?)だけ閉じ込められていた「ソウ」、閉鎖空間に8人が閉じ込められ、かつジグソウと対峙する警官が問答していた「ソウ2」と比べると格段に質が落ちた印象です。そもそもこうなってくると「ソリッド・シチュエーション・スリラー」じゃないよね。
特に3作目以降はストーリーで惹きつけるというよりは単純にアイタタターな映画と化していますね。でもってさらに困ったことに、その痛い度合(痛さを感じさせる度合い)も今作ときたら、
あれ?なんかフツー。な感じでした。
どれもこれも痛いんですが、トラップ自体はなんだかうーんだなぁ。今作に限っていうと自分の顔をナイフで切らないと脱出できない。という作品はまだ従来の伝統を引き継いでいる造形をしていましたが、あー、それっぽいというのはそれだけかな。
せめて「見えているし答えもあるができないジレンマ」的な要素くらいは大切に維持し続けて欲しいなぁ。
ということで、全作品をまとめて(もう6まで出てるんだっけ)見れば又違う発見をみつける楽しみ等もあるとは思うのですが、ぶつ切りにこの作品だけを見るとやはり「残念」を付けざるをえません。
よっぽどこういう痛そうなのが好きな人以外であれば、「ソウ」。面白かったのであえてもう一本・・・ということであればちょっと落ちるけど「ソウ2」まで。でごちそうさまかな。