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帰ってきたヒトラー Er ist wieder da / LOOK WHO'S BACK
画像表示切り替え監督: | デヴィッド・ヴェンド |
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出演: | オリヴァー・マスッチ、ファビアン・ブッシュ、クリストフ・マリア・ヘルプスト、カッチャ・リーマン、フランツィスカ・ウルフ |
時間: | 116分 |
公開: | 2015年 |
キャッチコピー: 21世紀の諸君、お待たせしました。 | |
ジャンル: コメディ |
コメント一覧
石田憲司 | 簡易評価: まあまあ | 見た日: 2021年11月22日 | 見た回数: 1回
柴田宣史 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2017年03月19日 | 見た回数: 1回
これはなかなか際どいネタでした。
やらせ……というか、インタビュー部分は、脚本があったのかなと思ったものの、じっさいはドキュメンタリ部分らしく、なんと放映許可を取った生の声。
ドイツ国内で、流入してくる難民を問題視している人たちが、ヒトラー芸人相手だったら、すなおに心情を吐露するのですが、これがなかなかえげつない。
このドキュメンタリ部分で、ヒトラーと写真を取りたがる人たちは、ホンモノの人たちなんですよ。
もちろんヒトラーネタ自体、たいへんデリケートなので、鼻白む人たちもいるのだけど、だんだんどこまで笑って見ていていいのか、不安になる作りが絶妙です。
最近見た「レヴェナント: 蘇えりし者」も、カメラのうまさで、自分がそこにいるような感じを得ましたが、こちらは、画面で起こっていることが、自分を取り巻く社会なのか、物語の中なのか、だんだんと判然としなくなる流れがたいへん見事でした。
あと、映画は未見ですが、パロディだけ、ちょくちょく見かける「ヒトラー 〜最期の12日間〜」の有名なシーンも、真面目にやってあって、おもわず笑ってしまいました。
なんというかね。悪くはないけど、期待したほどじゃなかったかなー。
どっかでやっぱり不謹慎っていうのが頭に残ってしまってそのへんが若干引っかかってしまうんだなー。遠い立ち位置の僕からしてそうなので、現地の人々や、もうちょっと意識的な人からすると余計にダメな気もするんだけどどうなんだろう。
あと、もうってん。これはあくまで僕の思い込みですが、スタンダップコメディのように芸人として活動していくさまを想像してて、思ったほどそーではなかったんですよね。
アーサー・フレック(ジョーカー)じゃないけど舞台に立って、聴衆を前に一人マイクでしゃべる。彼の思想だのなんだのと現代の社会を毒舌交えて「一理あるよね。」みたいなかんじだとか、「ちょっと際どすぎよう」とかをネタを考える上で相談したりぶつかり合ったり・・・そんな芸人「アドルフ・ヒトラー」かなと。
後半の実は本人ならではの・・・・みたいな下りも悪くはなかったんですが、これはやっぱり僕自身の気持ちの持ちよう一つだったかなー。