​京都が舞台なので、公開時は街中でよくポスターを見かけました。思えばあの頃は烏丸御池駅を利用していたなあ…。あとは「マイ・フェア・レディ」のパロディというアドバンテージもあってちょっと見てみたかった映画。

ですがまあまあ、予想を一切上回らない出来栄えで、残念ながら、あまり面白くはなかったです。

映画部では、マイナー部活&職業フォーカス映画の開拓者として矢口史靖監督の名前が上がりがちなんですが、周防さんもわりと似たところにいるイメージ。「Shall we ダンス？（社交ダンス）」はじめ、「シコふんじゃった（相撲）」、「ファンシーダンス（坊主）」などなど。どちらかといえば周防さんのほうが先なんですけどね。

あらすじも典型的な成長物語だし、題材が舞妓さんという特殊な職業なのも良いと思う。うーん、でもこれに付け足される「マイ・フェア・レディ」のパロディ、ミュージカルという演出が、ちょっと邪魔っけに感じる。そのせいで、締まるべきところが締まってないような…。もうちょっと花街の文化や京ことばの、もう一歩踏み込んだ「知らない世界」を見せて欲しかったかなあ。