ミス・ポター Miss Potter

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監督:クリス・ヌーナン
出演:レニー・ゼルウィガー、ユアン・マクレガー、エミリー・ワトソン、ビル・パターソン、バーバラ・フリン
時間:93分
公開:2007年
キャッチコピー:
その恋が私を変え、私の絵が世界を変えた。
ジャンル:
恋愛伝記

コメント一覧

でべ | 簡易評価: いまいち | 見た日: 2015年01月09日 | 見た回数: 未記入

子供のころわたしが持っていた「ピーターラビットのおはなし」は大型本のしかけ絵本でした。はじめのページ、ピーターたちが住む大きな木がわっと立ち上がってくるところが好きだった。あちこちしかけが動かなくなった今も、まだうちの押入れで眠っています。

作者のビアトリクス・ポターのことを知ったのは大人になってから。キノコなど菌類の研究者であったこと。書いた論文は女性だからという理由で受け入れられず、学会では叔父さんが代理で発表するも認められなかったこと。独学で身につけたボタニカルアートの才能を生かして絵本を描いたこと。ビアトリクス・ポターが映画になると聞いて、わたしはすっかりこれらのエピソードが見られるものと思い込んでいた。柴田さんにも「かんなと見ないの?きのこが好きな女の人の話だよ。」なんて知らずに勧めていたくらい。


絵本を読んでいた経験もあって楽しみにしていたのに、きのこの話などまったく全然1ミリも出てきませんでした。見なくていいわ、柴田さん。夢見がちなミス・ポターの挫折のない生涯とラブロマンスで、仕事も恋愛もなにもかもがトントン拍子。このまま何も起こらずにハピーエンドで映画が終わってしまったらどうしようかと、内心ヒヤヒヤしていました。

映画のあとで調べてみると、ポターは絵本で成功したのち、ピーターラビットの収入で農場を買いまくり景観を守る自然保護運動家として活動したり、羊のブリーダーとして賞をもらったりしているんだそう。別に人の不幸ばかりを見たいわけではないけど、伝記ものなら本業以外の知られざる顔、人間臭い部分を見たいと思う。残念。同じ女性の児童文学作家ものなら「ウォルト・ディズニーの約束」を見たほうがよっぽど有意義。ちなみにポターさんはディズニーからの映画化オファーを断っているそうで。