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でべ | 簡易評価: いまいち | 見た日: | 見た回数: 1回
鑑賞から一晩経って、ようやく熱も覚めやってきた。 とにかく直後は頭がぐわんぐわんしていて、このまま何か書かなくちゃと思って殴り書いたのが、以下。
***
これはまあ、岡崎京子氏へのお礼参りとでも言おうか。
もともと期待できなかったし、少なからず思い入れがある以上、ひどく腹を立てるか呆れるかそれとも嘆き悲しむのか、それでもなんだか駆り立てられるように頑なにひとりでみたけれど、今度ばかりは思い入れが膨らみすぎて、充分酔っ払ってしまった。 彼女の作品の世界は1996年で止まったままだ。映画は現代に置き換えているけれど、それでも時代の空気感が蘇る。逆に現代だからこそ、奇妙な時間の流れが生まれて、いまここにオカキョンがいたら?そう思って寒気がする。彼女がいまここに存在していたら?何を見て、何を思い、何を描くのだろう。そう思うとすこし吐き気がする。それは知ることができないし、知らなくて良かった、とも思う。
こんな自分が飲み込まれるとは思わなかったけど、頑なに一人で見たかったのは、これが気持ちの悪い自己陶酔の薄っぺらい映画だと丞二に鼻で笑われるのが怖かったからだろう。
たしかにひどかった。今回も「さくらん」同様、蜷川実花で岡崎京子で沢尻エリカと浜崎あゆみとメンツを聞いただけでお腹がいっぱい。それだけでもう充分。窪塚くんが見られてちょっぴり嬉しかったりしたけれど。
オカキョンはわたしが崇めて、捨てたものだ。わたしの狂気や不道徳やある種の自信とひっくるめて、ごそっと置いてきた。その感覚をふいにずるずる引きずり出されるのは、とにかく恐怖。つまらない大人のレッテルを貼られないように言い逃れをしながら、必死でいまいる場所を肯定して確保しようとする自分がいる。
で、今日。
オカキョンが描くのは、ヤッピーの陽気でパサパサした狂気。90年代のしらけた空気感がその狂気を生み出したと思うのだけど、この「へルタースケルター」はじめじめと、暗い。 amazonレビューを読むとりりこ役の沢尻エリカが素晴らしい、らしい。お騒がせゴシップ女優の復帰第一作でヌードを披露!という話題性と、りりこのキャラクターが沢尻さん本人のイメージと重なって迫真の演技!ということらしいが、少なくともキャスティングに関して、気に入らないのはとにかく沢尻さんだけだった。これは、りりこじゃない。ただの沢尻エリカだ。あえてのヌードシーンもつらい。
監督も写真家らしく絵の美しさこだわってほしかった。りりこは「夢の女」だ。対して沢尻さん、けしてスタイルが悪いとは言わないけど、むちむちと肉付きが良くて手足も短い。平たい顔にごりごりの化粧で首も短かく、前髪パッツンの不自然さは、まるでこけし。こんなの「夢の女」じゃない。演技も過剰になまめかしくてグロッキー。大根でも構わないから、迫力のあるモデルさんなんかを連れてきたらそれでだいぶ違ったんじゃないだろうか。なんとなく「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のサトエリさんを思い出したりしながら。でもメイク落とすと途端に可愛らしくてそれもなんだか。
ああ、とにかく疲れました。みんなも思うところなければ別に見なくていいと思います。
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鑑賞から一晩経って、ようやく熱も覚めやってきた。
とにかく直後は頭がぐわんぐわんしていて、このまま何か書かなくちゃと思って殴り書いたのが、以下。
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これはまあ、岡崎京子氏へのお礼参りとでも言おうか。
もともと期待できなかったし、少なからず思い入れがある以上、ひどく腹を立てるか呆れるかそれとも嘆き悲しむのか、それでもなんだか駆り立てられるように頑なにひとりでみたけれど、今度ばかりは思い入れが膨らみすぎて、充分酔っ払ってしまった。
彼女の作品の世界は1996年で止まったままだ。映画は現代に置き換えているけれど、それでも時代の空気感が蘇る。逆に現代だからこそ、奇妙な時間の流れが生まれて、いまここにオカキョンがいたら?そう思って寒気がする。彼女がいまここに存在していたら?何を見て、何を思い、何を描くのだろう。そう思うとすこし吐き気がする。それは知ることができないし、知らなくて良かった、とも思う。
こんな自分が飲み込まれるとは思わなかったけど、頑なに一人で見たかったのは、これが気持ちの悪い自己陶酔の薄っぺらい映画だと丞二に鼻で笑われるのが怖かったからだろう。
たしかにひどかった。今回も「さくらん」同様、蜷川実花で岡崎京子で沢尻エリカと浜崎あゆみとメンツを聞いただけでお腹がいっぱい。それだけでもう充分。窪塚くんが見られてちょっぴり嬉しかったりしたけれど。
オカキョンはわたしが崇めて、捨てたものだ。わたしの狂気や不道徳やある種の自信とひっくるめて、ごそっと置いてきた。その感覚をふいにずるずる引きずり出されるのは、とにかく恐怖。つまらない大人のレッテルを貼られないように言い逃れをしながら、必死でいまいる場所を肯定して確保しようとする自分がいる。
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で、今日。
オカキョンが描くのは、ヤッピーの陽気でパサパサした狂気。90年代のしらけた空気感がその狂気を生み出したと思うのだけど、この「へルタースケルター」はじめじめと、暗い。
amazonレビューを読むとりりこ役の沢尻エリカが素晴らしい、らしい。お騒がせゴシップ女優の復帰第一作でヌードを披露!という話題性と、りりこのキャラクターが沢尻さん本人のイメージと重なって迫真の演技!ということらしいが、少なくともキャスティングに関して、気に入らないのはとにかく沢尻さんだけだった。これは、りりこじゃない。ただの沢尻エリカだ。あえてのヌードシーンもつらい。
監督も写真家らしく絵の美しさこだわってほしかった。りりこは「夢の女」だ。対して沢尻さん、けしてスタイルが悪いとは言わないけど、むちむちと肉付きが良くて手足も短い。平たい顔にごりごりの化粧で首も短かく、前髪パッツンの不自然さは、まるでこけし。こんなの「夢の女」じゃない。演技も過剰になまめかしくてグロッキー。大根でも構わないから、迫力のあるモデルさんなんかを連れてきたらそれでだいぶ違ったんじゃないだろうか。なんとなく「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のサトエリさんを思い出したりしながら。でもメイク落とすと途端に可愛らしくてそれもなんだか。
ああ、とにかく疲れました。みんなも思うところなければ別に見なくていいと思います。