きつねと私の12カ月 LE RENARD ET L'ENFANT

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監督:リュック・ジャケ
出演:ベルティーユ・ノエル=ブリュノー、イゼベル・カレ、トマ・ラリベルトゥ
時間:96分
公開:2009年
ジャンル:
動物ファミリードラマ

コメント一覧

石田憲司 | 簡易評価: なかなか | 見た日: 2013年01月14日 | 見た回数: 1回

もっと日本の動物とのふれあいものかと思ってたんで、ちょっとギャップにはやられましたねー。「皇帝ペンギン」の作者さんでしたか。それを考えると自然界の作りすぎてるほどの綺麗な映像やらも納得。ネイチャードキュメンタリーを見ているかのような錯覚に陥りました。

絵は抜群に素敵で、ドキュメンタリー映画のあの雰囲気を持ちつつも、幻想的でまるでCG(なのかな?実写なのかな?よーわからん。判断つかず)を見ているような、かっちょいい絵があったり、どうやって取ってるんかわからない動物たちの自然な感じに、ほぇ~。っとなったり。また、女の子も絶妙なバランスの抜群の可愛らしさで、大自然の中でいきいきと走り回り、もう娘を見る心境で微笑ましく見てられるんですが・・・。

一方で人間側のエゴで翻弄される動物という図式が重くのしかかってきましたね。内容は結構残酷。

中・後半くらいになって、慣れてきたきつねを、少女少女の一方的な思い込みでドシドシと彼らの生活を自分らの世界に塗り替えようとする。キツネ側からするとあきらかに人間側からの押し付けであって、慣れてなついている狐に対して、それはイカンやろ。そらアカンやろ。と親目線でツッコミを入れてしまう。
「なんできつねはわかってくれないの(子供目線)」vs「なんで子どもがわからないの(親目線)」という戦いが繰り広げられるんじゃなかろうか。

さらにシメは衝撃のあの事件。これが大人にも結構刺激が強くて、僕なんかおなかがキューッとなってしまったもんです。そこから一応救いがあるのですが、んー。若干そこだけは無理やりハッピーなところに持っていった?と感じました。まぁ、それがなかったら印象がかなり悪い作品になっただろうし、それを考えると良かったのかもしれませんがね。

ただ、救いがあるとはいえ正直小さな子どもと楽しむファミリー映画ではないんじゃないかな。

ということで、後半は気分的にしんどいシーンも有りましたが、とってもキレイな作品で、変に脚色というか物語化してないのもいい。あと、なんといっても最初持ってた印象とのギャップが思いのほか印象深く心に残ってるんで、「なかなか」評価です。下手な自然はドキュメンタリー見るよりははるかに面白かったなぁ。

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