ミツバチのささやき EL ESPIRITU DE LA COLMENA

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監督:ビクトル・エリセ
出演:アナ・トレント、イザベル・テレリア、フェルナンド・フェルナン・ゴメス、テレザ・ジンペラ
時間:99分
公開:1973年
ジャンル:
ドラマ

コメント一覧

石田憲司 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2012年05月02日 | 見た回数: 1回

テレビでやってたのをたまたま視聴。なんかえらく高値が突いてますな。Amazonの方は。廃盤作品ですか。

さてさて、絶賛している人も多い作品なので見てるこっちが緊張するわけですが、ふむ。なかなかに悪くなかったですよ。「ポネット」を思い出しました。あれも台詞は少なかったんですが、これもまた映像重視で内面はなるべく自分で読み取ってね。という感じだし、主人公(格)がちっちゃい子だしね。

今作の主人公アナは多分小学校1年生くらいでしょうか。村には線路が通ってたり道路があったりはするものの世界は村の中だけ。そんな村にやってきた巡回映画の「フランケンシュタイン」を見た彼女はそれを現実とオーバーラップさせるわけです。まぁ彼女にとっては非現実と言うよりは自分の知らない外の世界のお話と言う認識なんでしょうかね?

で、そんな村に・・・と続くわけですが、とにかく話自体は実にストイックに話が展開する。絵も遠景からの、しかも彼女の世界を表現するかのような限られた情景のみ。事件も起るし、最後などどうなってしまうのか。と、ハラハラもさせられるんですが、至って平静に物語が収束を迎える。にもかかわらず結構緊張感も感じられる。この緊張感は「パンズ・ラビリンス」?どっちも舞台はスペインですがこれってお国柄でしょうか?
今作の方が想像をかき立てられる気もします。まぁ「パンズ・ラビリンス」はもっと直接的でグロいんで、なんでそんなに共通点を感じるのかは良くわからないんですがね。

とにかく静かで派手さはないんですが、監督・作品からのメッセージはびしびしと伝わってくる感じでした。またしばらく経ってから改めて見たらそれはそれで別の解釈や新たな発見もうまれそうな・・・そんなちょっと不思議と気になる映画でしたかね。

どうもうまい表現が出来なくてもどかしいんですが「おすすめ」の好評価です。はい。ちょっと甘いかなー。でもまぁアナちゃんかわいかったからおまけです。またいつか改めて見てみるとしましょうかね。(でも、廃盤なんで見れないかな?)