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尾内丞二 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2010年08月11日 | 見た回数: たくさん
このサイト内のコメントでどれだけ言及したか分からないが、あえてもう一度言う。
『この世で最も哀れな生き物は男子中学生である。』
“かめはめ波”の練習に励む男子小学生などもかなり気の毒ではあるが、男子中学生の妄想はさらに現実世界をも意識しており、いっそう不憫である。
僕は中学生のある一時期、学内にひそむエスパーを捜すのに血道を上げていた。
…言っている意味がサッパリ判らないだろうから順を追って説明させていただく。
僕も中学生くらいになると異性への関心が高まり、授業中でもエッチな妄想に励む(とは言っても所詮は中学生なのでそれほど過激な妄想でもない)ことが増えてきたのだが、そこでふと言い知れぬ恐怖が芽生えたのだ。
つまり『もしこの教室に超能力者がいて、僕のエッチな妄想を聞かれて(もしくは見られて)いたらどうしよう。』というアイデアである。
本当にもう取り返しがつかないくらいに馬鹿なアイデアだが、いったん思い至ったが最後。エッチな妄想に耽るどころではなくなってしまう。
そこで哀れなジョージは超能力を持つクラスメイトの正体を暴くために、一方的なテレパシーを送るようになった。
『おい。お前。聞いているか? 聞こえていたら返事をしろ。』
しかし当然のように“返事”はない。
愚かにも賢明なジョージはその原因を考える。 1):超能力者には聞こえているが、単に向こうが黙っている。 2):超能力者のテレパシーの有効範囲外にいる。 3):受信側に問題がある(僕がテレパシーを受け取れない)。
正直に『学内に超能力者は存在しない』という結論にたどり着かないのも、まさに男子中学生の成せる業。 …そもそも自分のテレパシーが有効であるという前提から疑わしいというのに…。
しかし一部の隙もない間違った仮説にたどり着いた僕は、やめときゃいいのに新しいエスパー探しの手法を考え始める。
まず、1番か3番の理由で返事が聞こえないならば、返事を求めるテレパシーは全くの無意味である。したがって超能力者を探し出すのであれば、相手のミスを誘うしかない。 具体的には、テレパシーで突然大きい声を出して驚かすとか、長期的な方法だと、人間不信に陥りそうな虚偽の情報(1組の田中くんがお前の悪口を言っていたぞ とか)を送信する。などである。
2番の理由により、僕の作業範囲は休み時間中の廊下や他学年のフロアにまでも及んだ。
廊下で友達と談笑する女子生徒に彼女自身があられもない姿の妄想を“送信”したり、一瞬目が合ってから慌てて視線を逸らす女の子に『お前がエスパーか!!正直に応えないとお前の悪口を言いふらすぞ!!』と脅迫してみたり…。
…今思えば慌てて目を逸らした女の子は、僕のことを『ちょっといいな。』と思って視線を送っていただけかも知れない。
小さな恋の可能性もキレイさっぱり吹き飛ばしてしまうのだから、エスパー探しは色んな意味でツライ作業である。
えーと、何が言いたいんだっけ。 そうそう。映画ね。
この“超能力学園Z”は、そんな中学生たちの妄想が現実になったら…を、実にスマートに描写した作品です。エロスは隠し味。
ちなみにこの映画には“超能力学園Z PART2”“超能力学園WxY”という続編がありますが、この二つはエロスが先走ってて非常に下品です。「おっぱい出せばいいんでしょ」的な態度がムカつく。“超能力学園WxY”に至ってはもはや続編ですらないし。
それにしてもこの映画。 僕が小さいころには普通にゴールデン枠で放送してたと思うんだけど、今だったら絶対無理だろうなぁ…。
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このサイト内のコメントでどれだけ言及したか分からないが、あえてもう一度言う。
『この世で最も哀れな生き物は男子中学生である。』
“かめはめ波”の練習に励む男子小学生などもかなり気の毒ではあるが、男子中学生の妄想はさらに現実世界をも意識しており、いっそう不憫である。
僕は中学生のある一時期、学内にひそむエスパーを捜すのに血道を上げていた。
…言っている意味がサッパリ判らないだろうから順を追って説明させていただく。
僕も中学生くらいになると異性への関心が高まり、授業中でもエッチな妄想に励む(とは言っても所詮は中学生なのでそれほど過激な妄想でもない)ことが増えてきたのだが、そこでふと言い知れぬ恐怖が芽生えたのだ。
つまり『もしこの教室に超能力者がいて、僕のエッチな妄想を聞かれて(もしくは見られて)いたらどうしよう。』というアイデアである。
本当にもう取り返しがつかないくらいに馬鹿なアイデアだが、いったん思い至ったが最後。エッチな妄想に耽るどころではなくなってしまう。
そこで哀れなジョージは超能力を持つクラスメイトの正体を暴くために、一方的なテレパシーを送るようになった。
『おい。お前。聞いているか? 聞こえていたら返事をしろ。』
しかし当然のように“返事”はない。
愚かにも賢明なジョージはその原因を考える。
1):超能力者には聞こえているが、単に向こうが黙っている。
2):超能力者のテレパシーの有効範囲外にいる。
3):受信側に問題がある(僕がテレパシーを受け取れない)。
正直に『学内に超能力者は存在しない』という結論にたどり着かないのも、まさに男子中学生の成せる業。
…そもそも自分のテレパシーが有効であるという前提から疑わしいというのに…。
しかし一部の隙もない間違った仮説にたどり着いた僕は、やめときゃいいのに新しいエスパー探しの手法を考え始める。
まず、1番か3番の理由で返事が聞こえないならば、返事を求めるテレパシーは全くの無意味である。したがって超能力者を探し出すのであれば、相手のミスを誘うしかない。
具体的には、テレパシーで突然大きい声を出して驚かすとか、長期的な方法だと、人間不信に陥りそうな虚偽の情報(1組の田中くんがお前の悪口を言っていたぞ とか)を送信する。などである。
2番の理由により、僕の作業範囲は休み時間中の廊下や他学年のフロアにまでも及んだ。
廊下で友達と談笑する女子生徒に彼女自身があられもない姿の妄想を“送信”したり、一瞬目が合ってから慌てて視線を逸らす女の子に『お前がエスパーか!!正直に応えないとお前の悪口を言いふらすぞ!!』と脅迫してみたり…。
…今思えば慌てて目を逸らした女の子は、僕のことを『ちょっといいな。』と思って視線を送っていただけかも知れない。
小さな恋の可能性もキレイさっぱり吹き飛ばしてしまうのだから、エスパー探しは色んな意味でツライ作業である。
えーと、何が言いたいんだっけ。
そうそう。映画ね。
この“超能力学園Z”は、そんな中学生たちの妄想が現実になったら…を、実にスマートに描写した作品です。エロスは隠し味。
ちなみにこの映画には“超能力学園Z PART2”“超能力学園WxY”という続編がありますが、この二つはエロスが先走ってて非常に下品です。「おっぱい出せばいいんでしょ」的な態度がムカつく。“超能力学園WxY”に至ってはもはや続編ですらないし。
それにしてもこの映画。
僕が小さいころには普通にゴールデン枠で放送してたと思うんだけど、今だったら絶対無理だろうなぁ…。