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金 克美 | 簡易評価: おすすめ | 見た日: 2009年10月07日 | 見た回数: 1回
今日は奇しくも台風がきていて、外は激しい雨と風に吹かれる神社の木々のざわめきで、わくわくした気分な夜であります。
そんな夜の気分も手伝ってか、久しぶりにみた「良品」の映画でした。
大学を出たての男の子が、持ち金も寄付し、両親にも何も告げずに、アメリカを歩いて縦断して徒歩でアラスカまでいくのだけど、その2年間に出会った人々とか、息子の行方がわからず苦悩する両親が変わって行く姿とか(はじめてウィリアム・ハートがいい俳優だと思った)を、盛り上がりとか、サスペンスとかそんなことはいっさいなくて、たんたんと描いている。いやー、ショーン・ペンっていい監督やのねぇ。 30分もみていると、すっかり自分も一緒に旅しているような気分になってしまいました。
もちろん自然が圧倒的に美しくてすばらしいけど、グランドキャニオンを川下りしてメキシコまでいって、それからまた北上してロスに入ったときの主人公が持った違和感の描かれ方が、ちょうど私が初めてタイにいったときに、バンコックの大都会から車で3時間ほどの難民キャンプをはじめていったときに持った違和感を思い出した。
車の道もない山の中の難民キャンプは、水道も電気もなにもなくて、熱帯の山中に孤立してあったけど、そこからたった3時間で、あのバンコックの煌煌とした大都会に帰って来た時に、「これっていったい何???」って受けたショックをリアルに思い出しました。
20代の、まだいろんなことに疲弊していない、瑞々しい精神の男の子に、こんな旅をしてほしいと思うけど(結末は別として)、こんなこと経験しちゃうと、あとはソローのように湖のほとりで1人で暮らしていくしかなくなるやろうしね。タイジュなんかぜひ経験してほしいけど、薦めるのがちょっとコワい気もしますが。
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今日は奇しくも台風がきていて、外は激しい雨と風に吹かれる神社の木々のざわめきで、わくわくした気分な夜であります。
そんな夜の気分も手伝ってか、久しぶりにみた「良品」の映画でした。
大学を出たての男の子が、持ち金も寄付し、両親にも何も告げずに、アメリカを歩いて縦断して徒歩でアラスカまでいくのだけど、その2年間に出会った人々とか、息子の行方がわからず苦悩する両親が変わって行く姿とか(はじめてウィリアム・ハートがいい俳優だと思った)を、盛り上がりとか、サスペンスとかそんなことはいっさいなくて、たんたんと描いている。いやー、ショーン・ペンっていい監督やのねぇ。
30分もみていると、すっかり自分も一緒に旅しているような気分になってしまいました。
もちろん自然が圧倒的に美しくてすばらしいけど、グランドキャニオンを川下りしてメキシコまでいって、それからまた北上してロスに入ったときの主人公が持った違和感の描かれ方が、ちょうど私が初めてタイにいったときに、バンコックの大都会から車で3時間ほどの難民キャンプをはじめていったときに持った違和感を思い出した。
車の道もない山の中の難民キャンプは、水道も電気もなにもなくて、熱帯の山中に孤立してあったけど、そこからたった3時間で、あのバンコックの煌煌とした大都会に帰って来た時に、「これっていったい何???」って受けたショックをリアルに思い出しました。
20代の、まだいろんなことに疲弊していない、瑞々しい精神の男の子に、こんな旅をしてほしいと思うけど(結末は別として)、こんなこと経験しちゃうと、あとはソローのように湖のほとりで1人で暮らしていくしかなくなるやろうしね。タイジュなんかぜひ経験してほしいけど、薦めるのがちょっとコワい気もしますが。